最大6GHz駆動を実現! Intelが第13世代Coreに至る道のりをイスラエルで公開:チックタック復活ののろし(1/3 ページ)
Intelが“世界中の”メディアを集めてイスラエルの研究開発拠点「Israel Development Center(IDC)」の見学ツアーを開催した。その基調講演において、IDCが開発してきたCPUの歴史と、間もなく登場がうわさされる第13世代Coreプロセッサ(Raptor Lake)の近況が解説された。
米Intelは9月12日(イスラエル時間)から3日間に渡り、イスラエル国内にある同社の施設などを巡りつつ最新の取り組みをメディア関係者に紹介する「Intel Technology Tour 2022」を開催している。
この記事では、ツアーの冒頭に行われた基調講演の模様をお伝えする。
半世紀近い歴史を持つ「Intel×イスラエル」の歴史
Intelとイスラエルの関係といえば、20年来のPCマニアであれば「Centrino」というマーケティングブランドで展開された「Banias」(開発コード名:CPU単体の製品名は「Pentium M」)あたりを思い浮かべるかもしれない。
しかしその歴史はより古く、1981年にデビューした初代IBM PCが採用した「Intel 8088プロセッサ」は、イスラエルのハイファで開発されたものだ(8088プロセッサ自体は1979年に発売されている)。つまり、研究開発センターの歴史をさかのぼれば、Intelとイスラエルの関係は50年来のものということになる。
現在、イスラエルには研究開発(R&D)センター「IDC(Israel Development Center)」が設置されている。ここは単なるIntelの研究開発拠点というだけでなく、半導体の製造工場もそろった一大拠点であり、同社の製品群にとって重要な役割を担っている。現在IDCでは1万4000人の人員を抱えており、イスラエル自身の雇用や産業においても大きな役割を果たしている。
人員という面では、Intelのみならず、古くはIBMやMicrosoftまで名だたる多国籍企業(MNC)がイスラエル国内に拠点を構えている。その進出形態は「研究開発拠点を新規に立ち上げる」「買収した現地企業を活用する」などさまざまである。
IT系MNCのイスラエル進出は、スタートアップ企業の支援が充実してきた1990年代後半から顕著になった。これは同国が比較的新しく、既存産業も限られる中で、技術力で勝負可能なハイテク産業に着目したことによる部分が大きい。
この流れは国のスタートアップ支援が充実し始めた1990年代後半あたりから顕著になり、実際にIT系MNCのイスラエル進出はこの頃から目立っている。
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