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人気のゲーミングマウスの上位モデルは確かに“上位”だった ロジクール「G502 X PLUS」を使って分かったこと(3/3 ページ)

ロジクールの人気ゲーミングマウス「G502シリーズ」の上位モデルとして「G502 Xシリーズ」が登場した。上位モデルには上位モデルらしいメリットはあるのだろうか。今回は、シリーズでも最上位に位置付けられる「G502 X PLUS」を実際に使ってみた率直な感想をつづっていこうと思う。

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有線/無線に利用対応 オプションで「ワイヤレス充電」も

 G502 X PLUSは“ワイヤレス”ゲーミングマウスだが、有線接続にも対応している。

 有線接続をする場合、あるいはワイヤレス利用時に用いるバッテリーを充電をする場合は、付属のUSB Standard-A to USB Type-Cケーブルを利用する。気を付けないといけないポイントとして、有線接続やバッテリー充電時も、マウスの電源スイッチは“オン”にするということがある。電源をオンにしておかないと、PCから認識されない上、充電もできない。


電源がオフだと、有線接続してもマウスが認識されないので注意

 無線接続時は、先述の通り独自のLIGHTSPEEDワイヤレスという規格を用いる。PCとの接続に用いるLIGHTSPEEDアダプターも1つ付属する。

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 LIGHTSPEEDアダプターはUSB Standard-A形状のプラグとなっており、USB Type-C端子には直接接続できない。USB Type-C端子のみを備えるPCに接続する場合は、USB Standard-A端子への変換アダプター(または同端子を備えるUSB Type-Cハブ/ドッキングステーション)を用意する必要がある。

 なお、本体には「USB延長アダプター」も付属する。LIGHTSPEEDアダプターをPCに直接つなぐとうまく通信できないという場合は、このアダプターと付属のUSB Standard-A to USB Type-Cケーブルを使って接続するようにしたい。


G502 X PLUSの付属品。右上にある細長い筒状のデバイスがUSB延長アダプターである

 なお、別売の純正マウスパッド「Logicool G PowerPlay」を利用すると、ワイヤレス利用しながらケーブルレスで充電できるようになっている。「完全ケーブルレス」を目指すなら、このマウスパッドもチェックしておきたい所だ。


Logicool G PowerPlayは、ワイヤレス充電対応のLogicool Gブランドのマウスで利用できる「マウスパッド兼ワイヤレス充電台」である

細かい設定は「Logicool G HUB」で

 G502 X PLUSは、合計8ゾーンからなるLEDライトを内蔵している。ロジクールのLEDライティング規格「LIGHTSYNC」に準拠しており、Logicool G HUBから光り方のカスタマイズも可能だ。


G502 X PLUSはLEDライティングに対応している。ライトは8ゾーンに分かれており、Logicool G HUBから光り方をカスタマイズできる

 そのLogicool G HUBだが、G502 X PLUSの場合はライティングの他に「DPI」と「ボタンのカスタマイズ」も行える。

DPI設定

 「感度(DPI)」の設定では、通常時のDPIと、DPIシフトボタンを押した場合に適用するDPIをそれぞれ設定できる。

 DPIのデフォルト値は通常時が「1600」、DPIシフトボタンを押した場合が「800」となっており、他に「1200」「2400」「3200」がプリセットされている。

 プリセットDPIは、DPIシフトボタンを押した場合を含めて5種類を保存可能で、100dpiから50dpi単位で最大2万5600dpiまで設定できる。DPIシフトボタン用以外のプリセットは、マウスの「G7」「G8」ボタンを押すことで切り替えられるようになっている。


DPI設定画面。ひし形がDPIシフトボタン用の設定となる

デフォルト設定の場合、DPI設定で用意したプリセットは「G7」「G8」ボタンを押すと切り替えられるようになっている

割り当て(ボタン機能カスタマイズ)

 「割り当て」では、全部で13個あるボタンそれぞれに、割り当てるアクション(機能)やコマンドを設定できる。

 ゲームでよく使うキーバインドはもちろん、保存(Ctrl +S)やコピー(Ctrl+C)、ペースト(Ctrl+V)などのコマンドを設定することも可能で、マクロを組んでよく使う動作をワンクリックで起動することにも対応している。

 マクロは、ボタンを押すと一度だけ入力される「反復なし」、ボタンを押している間だけ繰り返す「保持中に反復」、再度ボタンを押すまで繰り返される「切り替え」、ボタンを「押す」「押している間」「ボタンを離す」の3パターンで別のマクロを起動できる「シーケンス」の4種類から選べる。

 結構細かく設定できるので、ゲームだけでなくオフィスアプリでも便利に使えそうだ。


ボタンのカスタマイズは「コマンド(ショートカットキー)」「キー(キーボードの個別ボタン)」「アクション(特定アプリ用の操作)」「マクロ」「システム(マウス自身の機能)」の大分類を選んでから、割り当てたい機能(キー)をドラッグアンドドロップで持っていくイメージである

LIGHTSYNC

 「LIGHTSYNC」では、先述の通りLEDライティングの調整を行える。ライティングのオン/オフの他、光る場合のカラー、ライトパターンや明るさも調整できる。あらかじめ用意されているプリセットやアニメーションからライトパターンを選んだり、8箇所ある発光エリアそれぞれに自分で決めた色を割り当てたりすることも可能だ。

 これらの設定は「プロファイル」としてゲームやアプリ単位で保存できる。また、G502X PLUS本体に直接プロファイルを保存する「オンボードメモリ機能」を使えば、Logicool G HUBをインストールしていないPCなどでも同じように光らせることが可能だ。


LIGHTSYNCでは光り方を設定できる

高価だがそれに見合った使い心地を提供するマウス

 筆者は1週間ほど、普段のPC作業やゲームでG502 X PLUSを使ってみた。

 PCゲームはもっぱらFPS(一人称視点のシューティングゲーム)をプレイしているので、13個のボタンを駆使する場面はなかった。しかし、MOBAやMMOといった多くの操作が求められるゲームなら、ボタンにマクロやショートカットを割り当てることでより快適にプレイできそうだ。

 個人的にたくさんのボタンの恩恵を感じたのは普段のPC作業である。Webブラウジングでは、戻る/進むの他に「タブの移動」や「再読み込み」にもボタンを割り当てることで、マウスカーソルを動かす機会が減るので、とても快適になる。「Photoshop」や「Lightroom」といったクリエイター向けアプリでも、よく使うショートカットをボタンに割り当てることで作業性が大きく向上する。

 G502 X PLUSは直販価格2万1780円と、ゲーミングマウスとしてもやや高価な部類に貼る。しかし。性能の高さや機能性を考えれば十分に納得できる金額だし、それだけの価値があるマウスだと断言できる。そこまで多機能を求めないのであれば、G502 X LIGHTSPEEDという選択肢もある。

 Logicool Gブランドでは「Logicool G PRO X SUPERLIGHT」のような超軽量マウスも素晴らしいと思うのだが、G502 X PLUSのような多機能なマウスも一度使うと離れられない魅力がある。

 多機能か軽量か――かなり迷う所だが、しばらくはG502 X PLUSを使っていこうと思う。

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