連載

ライト内蔵の防犯ネットワークカメラ「Ring Spotlight Cam Plus」を設置してみた山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/3 ページ)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする連載。今回はRingの新製品「Ring Spotlight Cam Plus」を試してみた。

※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 Amazon傘下のRingから、ネットワークカメラ「Ring Spotlight Cam Plus」が新たに登場した。パンチルトなどの機能を持たない、屋外設置を前提とした設計が特徴で、モーションセンサーと連動するライトを搭載するなど、防犯に役立てられる製品だ。

 今回、メーカーから機材を借用したので、2回に分けて試用レポートをお届けする。前編ではまず基本的な仕様をチェックしてから、セットアップおよび設置の手順を紹介しよう。


Amazonで発売されている「Ring Spotlight Cam Plus」。実売価格は2万4980円(税込み、以下同様)だ

水平140度という画角の広さが特徴 防犯用のライトも装備

 ネットワークカメラには大きく分けて、画角が固定されたタイプと、スマホなどから画角を自由に変更できるタイプの2種類がある。ただし、後者は室内に設置してペットなど動き回る被写体を追いかけるのが主用途で、屋外で設置する製品はこういったギミックを持つ製品は少なく、むしろ画角の広さが求められる。

advertisement

 本製品はそうした屋外設置を前提としており、画角は固定ながら140度という広さを特徴としている。この手の製品には珍しく、センサーと連動して点灯するライトを備えており、玄関などに設置して日中の人の出入りを見るだけでなく、ライトを使っての夜間の防犯用途に役立てられる。

 設置方法は壁面もしくは天井へのネジ留めのみで、室内向けカメラによくみられる棚の上に置いての設置や、マグネットによる吸着に対応しない。パンチルト機能は非搭載ゆえ、最初の位置決めが非常に重要になる。そうした意味で、家庭向けの製品ではあるものの、かなり本格的なネットワークカメラといっていい。

 ちなみに、同じRingブランドのドアベル「Ring Video Doorbell 4」も、カメラ機能を内蔵し、玄関先に設置する製品だが、機能的にはあくまでもドアベルの域を出ないのに対して、本製品はそのドアベルを取り付けた門柱などをひっくるめて、玄関エリアをまるごと監視するための製品ということになる。このあたりの位置づけは押さえておきたいところだ。


製品本体。カメラ部の左右にライトを内蔵するためかなり大柄だ。ボディーサイズは、約76.4(幅)×80.5(奥行き)×126.2(高さ)mmある

背面。取り付け方法はネジのみとなり、据え置きでの設置には対応しない

正面。カメラの視野角は水平140度とかなり広い

横から見たところ。アームはボールジョイントで可動する

製品パッケージ。今回紹介しているホワイトの他にブラックがある

 さてこうした屋外設置タイプは、電源をどこから取るかが問題となる。有線で給電するとなると設置にあたって壁面に穴を開ける工事が必要になり、電気工事士の資格も必要になってしまう。

 そのため、多くの製品はバッテリーを定期的に交換して使う仕様を採用している。本製品もこのタイプで、2つのバッテリーを搭載できる。有線での給電や、ソーラーパネルによる駆動にも対応しているが、メインはあくまでもバッテリーだ。

 このバッテリーは、同じRingブランドのドアベル「Ring Video Doorbell 4」に内蔵されているものと共通だが、本製品は2つ内蔵できることから、それだけ長時間の監視が可能になる。標準添付されているのは1個だけで、充電はmicroB端子経由で時間がかかるため、買い足しは事実上必須だ。

 気をつけたいのは、このバッテリーは手動で交換しなくてはならないので、本体を手が届く位置に設置する必要がある。もちろん脚立などは使うにしても、全く手が届かない高所に取り付けるのには向いていない。もしそういった場所に設置するのならば、有線での給電を行うか、あるいはソーラーパネルを組み合わせることを検討すべきだろう。


クイックリリースバッテリーは同社製のドアベルと共通だ

本体にケーブルを接続して充電できる。microB端子なので、急速充電に対応しないのがやや惜しい

裏面の説明書き。満充電になると赤いLEDが消灯し緑だけになる

本体下部のカバーを外すと、内部にバッテリー用のスロットが2つあるのが分かる

カメラ本体背面のキャップを外してUSBケーブルで直接給電することもできる。防水性能には影響があると考えられるので気をつけたい

本体に付属するバッテリーは1個のみだ。もう1個(3480円)は別途買い足した方がよいだろう

 続いて、セットアップ手順を確認する。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.