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多様なユーザーニーズに応えつつ、サステナビリティにも注力 ジョニー・シー会長が語るASUSのモノ作り(2/2 ページ)

ASUS JAPANが、コンシューマー向けノートPCの発表会を台湾のASUSTeK Computer(ASUS)の本社で開催した。発表会の冒頭では、ASUSの“顔”ともいえるジョニー・シー会長が登壇し、ASUSのモノづくりの理念を説明した。

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豊富なラインアップでさまざまなニーズに応える

 続けて、ASUSのエリック・チェン上席副社長(システムビジネスグループ ワールドワイドセールス ジェネラルマネージャー兼務)が、同社の現状と製品ラインアップについて説明した。

 2021年、同社の売上は米ドル換算で191億ドル(現在のレートで換算すると約2兆5600億円)を突破した。社内には5000人を超える研究開発(R&D)エンジニア抱えており、全世界に160以上の事業拠点と1300以上のサポート拠点を有しているという。売り上げ面だけでなく、技術的やサポート基盤の面でも、ユーザーにより良いサービスを提供することに注力していることをアピールする。


ASUSのエリック・チェン上席副社長

ASUSは、世界規模で事業を展開している。なお、日本は同社にとってアジア地域最大の市場という位置付けである

 1989年に創業した同社は元々、マザーボードメーカーとして出発した。そして現在は、マザーボードはもちろんのこと、完成品のPCや周辺機器、スマートフォン 、タブレットなど幅広い製品ラインアップを擁している。

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 今回発表された日本向けの新製品群は、クリエイター向けの「ProArt」、個人向けプレミアムモデルの「Zenbook」、若者に焦点を当てた「Vivobook」の3シリーズのノートPCのみとなる。しかし、PC製品ではゲーマー向けの「ROG(Republic Of Gamers)」「TUF Gaming」の各ブランド、そしてビジネス向けには「ExpertBook」「ExpertCenter」といった有力ブランドを有する。

 PCのラインアップの豊富さと、PCを支える周辺機器の存在は、一般利用からビジネス、ゲーミング、クリエイター、教育分野まで、ASUSがさまざまなニーズに対して1社で応えられることを意味しており、このことが市場におけるシェア獲得と躍進につながっているとチェン氏は語る。

 効率の面からラインアップを絞り込むメーカーもある中で、さまざまなニーズをくみ取れる豊富なラインアップをそろえる点が、競合他社との差別化ポイントになっているのは間違いないだろう。


マザーボードメーカーとして創業したASUSだが、現在では完成品のノートPCやグラフィックスカード、ディスプレイやWi-Fiルーターでも一定のシェアを確保するまでに至った

今回は、ゲーミング以外のコンシューマー(個人)向けノートPCの新製品が発表された

先述の通り、ASUSは2020年秋モデルからノートPCにおけるOLEDモデルを拡充している。そのこともあって、OLED搭載ノートPCでは全世界で約61%のシェア有している。また、クリエイター向けノートPCのシェアも高い

今回の発表には含まれていないが、ゲーミングのROGブランドでも薄型/軽量重視の「Zephyrs」、ハイエンド重視の「Strix」、2in1スタイルの「Flow」と多様なノートPCを展開している。手頃な価格帯は「TUF Gaming」ブランドが担っている

ゲーミングノートPCでは、アジア太平洋地域、北米地域、EMEA(ヨーロッパ/中東/アフリカ)西部においてトップシェアを獲得したという

ビジネス向けPC「Expertシリーズ」や、周辺機器分野にも注力している

余談だが、ASUSの旧社屋は新社屋の近くにあり、現在も一部の部署が利用している
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