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細かすぎて伝わらない!? パンチルト対応のネットワークカメラ「ATOM Cam Swing」を長期利用して分かったこと山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/4 ページ)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はアトムテックのネットワークカメラ「ATOM Cam Swing」を長期使用して分かったことをまとめた。

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 1台買うと、あれよあれよという間に台数が増えていくカメラとして一部で有名なのが、アトムテックのネットワークカメラ「ATOM Cam」シリーズだ。ネットワークカメラとしては異色のキューブタイプのボディーを備えるこの製品、実売価格は3千円台(税込み、以下同様)からと格安なこともあり、使い続けるうちにあと1台、もう1台と買い足そうという気にさせられるのが恐ろしい。

 今回は、このATOM Camシリーズのパンチルトタイプ「ATOM Cam Swing」を紹介する。新製品ではなく発売から2年近くが経過した製品だが、今回は長期使用レポートということで、通常の短期的な試用レビューにはないマニアックな観点で、他社のネットワークカメラとの比較も交えながら紹介する。

アトムテック、首振り対応の防水ネットワークカメラ「ATOM Cam Swing」

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アトムテックの「ATOM Cam Swing」。実売価格は直販サイトで4980円(税込み、送料別)だ

キューブが上下に2つつながった構造 スマホアプリは分かりやすい

 ATOM Camシリーズは、キューブ型のコンパクトなボディーが特徴だが、本製品はそのキューブを上下に2つ、アームでつながった構造になっている。左右の向き変更は下部のキューブ(の底面)が、上下の向き変更は上部のキューブを支える側面のアームが、それぞれ行う仕組みだ。

 給電はUSBで行う。IP65準拠の防水機能も搭載しており、屋外での利用にも対応するが、ボディーの構造からして強い雨風が吹きつける場所への設置に向かないのは明らかだ。屋外に設置するにしても、軒下への設置を心がけた方がよいだろう。

 筆者は未体験だが、本製品の熱暴走など発熱絡みのトラブルはこの種のネットワークカメラとしてはよく見かけるので、日の当たる場所への設置など、本体温度の上昇を招きそうな設置方法や使い方は極力避けた方がよいかもしれない。


ボディーはキューブが上下に2つつながった構造となる

側面。アームの付け根(下部)は固定となっている

上下方向の角度調節が可能だ。完全に真上を向けることもできる

付属品一式。バッテリーは内蔵せず、給電はUSBで行う

USBケーブル。本体側のコネクターはmicroBのL字仕様で、自前のケーブルとの交換は難しい

ケーブルは底面のコネクターに差し込み、そのまま背後に引き出す仕組み

 セットアップは、ATOM Camシリーズに共通する、スマホアプリで表示されたQRコードを本製品のカメラで読み込む仕組みだ。迷う要素はほとんどなく、全体的には分かりやすい。

 映像の確認およびパンチルトの操作は、同じくスマホアプリを使って行う。パンチルトは上下/左右のコントローラをタップして動かす仕組みで、まれに無反応なこともあるが(特に上下への移動の操作は反応があまりよくない)、全体的な使い勝手はよくできており、他社の同等アプリと比べてもメニュー類は分かりやすい方だと感じる。


セットアップ手順。一覧から本製品を選んだ後に、指示に従って本体のリセットボタンを長押しする(左)。Wi-Fi設定を行い、アプリに表示されるQRコードをカメラ本体で読み取る(中央)。完了するとカメラ一覧に本製品が追加される。分かりやすいように適宜名前を変更するとよい(右)

カメラ一覧から本製品を選んだ後のメイン画面。画面下にある上下/左右のコントローラーでカメラの向きを調整する(左)。イベント(中央)で、モーション検知で自動保存された動画を参照できる。アルバム(右)では手動保存した写真や動画が表示される

SDメモリーカードの映像を再生中。下段タイムラインの赤い帯は録画データが存在することを表す(左)。SDメモリーカードへの録画は連続録画か、モーション検知箇所だけかを選択できる(中央)。自動追跡機能や、指定した最大4箇所を巡回するクルーズ機能を備える(右)

設定画面。おなじみナイトビジョン(暗所撮影)の他に、ブザーなどの機能も搭載する。ライトは省かれている(左)。モーション検知は、感度調整やサウンド検出などの機能を備える(中央)。ネットワークカメラではおなじみ天地反転などの機能もある(右)

 次に、本製品のメリット/デメリットを見ていこう。

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