ここがちょっとヘン? ネットワーク対応「SwitchBot 屋外カメラ」を使い続けて分かったこと(後編):山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/4 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は、SwitchBotの屋外カメラをじっくり使い込んだ上でのレポートをお届けしよう。
SwitchBotの屋外カメラは、IP55対応の防水機能を搭載し、屋外への設置が可能なネットワークカメラだ。実売1万円台前半という、屋外設置に対応したバッテリー内蔵のネットワークカメラとしては破格のプライスが特徴だ。
ただし実際に使ってみると、なかなかクセのある製品であることが分かる。今回は、そんな本製品を約3カ月試用した上でのレポートをお届けする。
充電は半日がかりでダウンタイムの発生は不可避
本製品は、バッテリーで駆動するのが大きな特徴だ。本製品の内蔵バッテリーは1万mAhと、ライバル機となるAmazon「Ring Spotlight Cam Plus」の内蔵バッテリーの約2倍以上あるが、本体と完全に一体化しており、充電を行うためには本体を台座から取り外し、屋内に持ち込んでUSBケーブルで充電をする形になる。
充電は決して高速ではないので、夜に本体を回収して充電を始め、朝に再び設置するといった具合に、半日がかりでの対応になる(メーカーではフル充電には7.5〜10時間かかるとしている)。もちろん昼に充電して夜に設置するというサイクルでも構わないのだが、いずれにせよ半日程度はダウンタイムが生じることになってしまう。
このあたりは、予備バッテリーと交換しながら利用を継続できるRing Spotlight Cam Plusとの大きな違いだ。ダウンタイムを減らしたければ有線で接続するか、もしくはオプションのソーラーパネルなどを活用する必要がある。
ところで、本体を台座から取り外して充電する仕組みの欠点として、毎回カメラ本体を取り外すことから、取り付けるたびに画角の再調整が必要になることが挙げられる。
特に本製品は、ボールジョイントの要領で自由な方向に向けられるため、画角の再設定はそのぶん手間がかかる。ズレたままだと後述する動体検知が反応しなくなるので、前回の取付角度を忠実に再現しなくてはいけない。
筆者が行っているのは、このカメラの外側に鉛筆で台座の取り付け位置を書き込んでおくというものだ。こうすれば、再度設置する時に、スマホアプリで映像を見ながら調整しなくとも、この筆跡を見ながら台座の位置を合わせるだけで済む。これに準ずる仕組みは、あらかじめ用意しておいてほしいものだ。
バッテリーの持ちは最大半年 1カ月持たない場合も?
さて、そんな本製品のバッテリーは、いったいどれくらいの期間持つのだろうか。今回はシチュエーションを変えつつ、3カ月近くに渡って実験した。画質はいずれもHDに固定し、ナイトモードは自動切り替えにしている。
まず、動体検知に1日1回反応があるかないかという状態で、アプリを確認するのも数日に1回という、利用頻度が極めて低いケースだ。この使い方では、満充電から2カ月経過しても、バッテリーは48%と半分程度は残っていた。設定でもう一工夫すれば、1度の充電で半年程度持たせることも不可能ではなさそうだ。
一方で、1時間に2〜3人は人が通過する往来に向けてカメラを設置し、動体検知をオンにしておいたところ、バッテリーはみるみる減っていく。満充電の状態から約1カ月放置しておいたところ、30%台まで落ち込んだ。
もし通知のたびにこまめにチェックしたり、microSDカード内の録画データに頻繁にアクセスしていると、バッテリーの減りはさらに早くなるだろう。今回は気温が穏やかな春先に実験したが、極端に暑い時期や寒い時期に使っているとさらに短くなる可能性もある。1カ月に1回の充電では追いつかない場合もありそうだ。
なお本製品はソーラーパネルのオプションも用意されているが、ソーラーパネルは基本的に南向きに設置する必要があるので、家屋の向きによっては使えないことも多い。こうした場合のために防水仕様の外付けバッテリーのようなオプションがあると、なお便利になるかもしれない。
次に、動画検知や録画回りについて見ていこう。
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