約250台のカメラでデジタルツイン構築 人とロボットが協調――累計4000万台超のPCを作り続けてきた「島根富士通」の生産ラインが進化中(2/4 ページ)
「LIFEBOOK」「ESPRIMO」「LOOX」ブランドで知られる富士通クライアントコンピューティング(FCCL)のPCの多くは、島根県出雲市にある「島根富士通」という子会社で生産されている。ここしばらくはノートPCとタブレットPCの生産をメインに据えてきたが、最近はデスクトップPCの生産やPCの修理も手掛けるようになった。どのようにPCが作られていくのか、写真と共にチェックしてみよう。
島根富士通の生産現場をチェック!
操業から30周年を迎えた2020年10月、島根富士通は次の30年を目指した長期事業方針「SFJ Next 30」を打ち出した(SFJは「島根富士通」の略)。従来からの「現場力」「技術力」「創造力」に加えて、「変動力」と「逆境力」を新たな強みに位置づけ、さらなる進化を遂げようとしている。
その取り組みは、同社の工場の生産ラインにも反映されており、常に進化を続けている。その様子を写真で紹介しよう。
基板生産ライン
同社の工場には、LIFEBOOKシリーズを始めとする各種PCのマザーボード/サブボードを生産する「基板生産ライン」がある。ラインは合計で10本あり、24時間体制で稼働している。
基板には、約1400個の部品が実装される。最も小さい部品は約0.4×0.2mmというサイズで、これを±0.03mmの精度で取り付けていく。1枚の基板からは、PC2台分のマザーボードとサブボードを取ることができるようになっているという。
各種部品が実装された基板は、画像認識技術を用いた「合否判定」に回される。工程ごとに検査を行い、もしも不良品が見つかった場合はラインから外される。こうして、次の工程に不良品が紛れ込むのを防いでいるのだ。
それでは、次はノートPCの組み立てラインに歩みを進めてみよう。
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