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iPadが実用的なHDMI入力の外部モニターになる iPadOS 17のUVCサポートで実現 実際に試してみた(2/3 ページ)

iPadのディスプレイをより汎用的に使いたいと考える人にとって非常に夢のある大きなアップデートがやってきた。実際の使い勝手や表示の遅延など気になる部分も多い。記者の手元にもiPad Proと適したキャプチャーデバイスがあるので実際に試してみた。

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適したキャプチャーデバイスは?

 今回は上記の機能を応用し、UVCでHDMIの映像をUSB側に渡せるキャプチャーデバイスを活用することで、「iPadをHDMI入力の外付けディスプレイ化しよう」という算段だ。

 ただ、このUVCに対応したキャプチャーデバイスについて、定番商品というものが少ない。有名ブランドでいえばElgato「Cam Link 4K」やアイ・オー・データ「GV-HUVC/4KV」などがあるが(動作保証するものではない)、以下で価格を確認すれば分かる通り、「何となく試したい」という人には不向きだろう。

 一方で、他の商品はないのかと「HDMI キャプチャ UVC USB」といったキーワードでECサイトなどを検索してみると、実はノーブランド製品が非常に多く出回っている製品ジャンルであることが分かる。

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 ノーブランド製品は「『1080p/60fps』『4K/30fps』による入力に対応」といったスペックをうたっていても、実際はその性能が出なかったりする“ハズレ商品”の場合も少なくない。価格が数千円以下と非常に安価で魅力的だが、もし購入する場合はレビューなど先駆者の評判をよく確認してからがいいだろう。記者はノーブランド品の中でも「MS2130チップ」搭載モデルを選んでいるが、動作保証はできないので詳細は割愛する。

実際に試してみた

 用意したものは次の通りだ。

  • M1 iPad Pro 11インチ(2021)
  • ノーブランドのHDMI to USBのキャプチャーデバイス(+USB Type-Cハブ)
  • HDMI出力を試すNintendo Switch、Windows PC、Chromecast with Google TV
  • 外部ディスプレイ用途に適したアプリ(EasyC@M)

 特に難しい準備はなく、それぞれを接続するだけだ。記者が持っていたノーブランドのHDMI to USBキャプチャーデバイスはUSB Standard-Aのため、USB Type-Cに変換するハブをかませている。


1000円ちょっとで手に入れたノーブランドのHDMI to USBキャプチャーデバイス(MS2130チップ搭載)。後ろにあるボロボロのUSB Type-Cハブは筆者の記者生活を支えてきた思い出の品。そろそろ買い換えたい

あっけなくHDMI出力した映像を表示できる。もちろん音声もiPadのスピーカーから出力される他、Bluetoothイヤホンも使える

 接続したら、UVCで入力された映像を表示するアプリを起動する。「FaceTime」アプリなどでも確認できるが、現在はiPadを外部ディスプレイとして使うことを想定したUVCビュワーアプリが続々と登場している。記者が確認したものでは「Camo Studio Streams & Video」「EasyC@M(有料250円)」「PadDisplay(現在はβ版のためTestFlightの環境が必要)」などがある。今回はEasyC@Mでテストしている。


Windows PCに接続して拡張ディスプレイとしても問題なく使える。16:9表示になるため黒帯が表示され、iPadのディスプレイを最大限使えるわけではない

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