今から買うなら有機EL!? 細かな部分が改良されたポータブルPC「Steam Deck OLED」でAAAタイトルは快適に遊べる? 試して分かったこと(3/3 ページ)
Valveが手がけるポータブルゲーミングPC「Steam Deck」に、さまざまな改良がなされた「Steam Deck OELD」が追加された。従来モデルとの違いは感じられるのか、実際のゲームタイトルを使って確かめてみた。
バッテリー駆動時間はLEDモデルよりも長めに
最後にバッテリーの駆動時間についても確認してみよう。フル充電の状態からCyberpunk 2077を1時間プレイし、その時のバッテリー残量を確認してみた。
まず従来のLCDモデルのバッテリー残量だが、1時間プレイ後のバッテリー残量は31%だった。予想される駆動時間としては残り30分となっており、トータルでは1時間30分~2時間といったところだ。
これに対してOLEDモデルでは、1時間プレイ後のバッテリー残量は59%だ。予想される駆動時間は残り1時間18分となっていた。トータルでは2時間30分~3時間は動作しそうだ。
OLEDモデルはバッテリー容量が40Whから50Whに増量されたのに加えて、SoCの6nmプロセス移行で省電力化されたことでバッテリー持ちが大きく向上した。Cyberpunk 2077クラスのゲームが2時間以上遊べるのであれば、外に持ち出しても十分に遊べるだろう。
なお、OLEDモデルは発熱も抑えられているということなので、それもLCDモデルと比較してみた。どちらもCyberpunk 2077を1時間プレイした後に本体上部の排気口の温度を測定しみた。LCDモデルが59.2度、OLEDモデルが49.4度ということで、約10度低くなっている。背面の温度も測ってみたが、こちらはLCDモデルが49.5度、OLEDモデルが42.9度で約6度の差だった。発熱は確実に抑えられていると言っていいだろう。
既にLCD版のSteam Deckを所有しているなら、本機に買い替えるほどの大きな違いはないと思うが、バッテリー持ちに不満があるなら検討する価値はあると思う。
残念ながら、この記事を書いている時点ではOLEDモデルは品切れになってしまっているが、あまり外には持ち出さないということなら、5万9800円と安くなったLCDモデル(256GB)を購入するのもありだろう。PCゲームをプレイできるゲーム機を持っておらず、これから何か買おうと思っているのなら、Steam Deckはお勧めの1台だ。
© CD PROJEKT S.A. All rights reserved.
All other copyrights and trademarks are the property of their respective owners.
関連記事
有機EL搭載でバッテリー容量もアップ! 新型Steam Deckを試して分かったこと
ValveのポータブルPC「Steam Deck」に、有機ELディスプレイを搭載した「Steam Deck OLED」が追加された。上位モデルの実機を入手したので、従来モデルとの違いを確かめた。「Steam Deck」にOLEDディスプレイ採用の上位モデルが追加
Valve製ポータブルゲーミングPC「Steam Deck」のラインアップにOLEDディスプレイを採用した上位モデルが追加された。持ち運べるポータブルPC「Steam Deck」を使うときに気を付けたいこと
Valveが手がけるポータブルゲーミングPC「Steam Deck」が、日本でも話題を集めている。ゲーム配信プラットフォーム「Steam」に特化したモデルではあるが、比較的安価でWindowsを導入できるなど懐が深いのも魅力だ。まずは本体とストレージ回りをチェックした6万円以下から買える「Steam Deck」にWindows 11を入れてみた
Valveが手がけるポータブルゲーミングPC「Steam Deck」が、日本でも話題を集めている。ゲーム配信プラットフォーム「Steam」に特化したモデルではあるが、比較的安価でWindowsを導入できるなど懐が深いのも魅力だ。今回はWindows 11 Homeを導入してみた。SteamやSteamVRゲームをMeta Quest シリーズで楽しめる「Steamリンクアプリ」無料公開
Meta Questの公式ストアで「Steamリンク」が公開された。対応VRデバイスはMeta Quest Pro/Meta Quest 3/Meta Quest 2で、無料で利用できる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.