レビュー

厚さ17mm切りでCore Ultra 9 185H×RTX 4070 LPのAI PC「ROG Zephyrus G16 (2024) 」を試す(2/6 ページ)

ASUS JAPANから、ゲーミングブランド「ROG」シリーズのノートPC「ROG Zephyrus G16 (2024) 」が登場した。スリムでパワフルなAI PCでもある本機を細かくチェックした。

Intel最新のCore Ultraプロセッサ最上位モデルを搭載

 本機のCPUには、IntelのCore Ultra 9 185Hを搭載する。開発コード名「Meteor Lake」で知られるIntelの新ブランドCPUの中でも現行最上位にあたるモデルだ。

 このCore Ultraは、従来のIntelプロセッサと異なり、Compute/Graphics/SoC/IOと4種類のダイをタイルとして組み合わせて1つのCPUパッケージとする、タイルアーキテクチャを採用している。

 メインとなるComputeタイルには、従来同様に性能優先のPコアと電力効率優先のEコアを実装するが、SoCタイルには省電力優先のLP Eコアを統合しており、3種類のコアを適切に使い分ける。本製品が搭載するCore Ultra 9 185Hでは、Pコアが6基(12スレッド)、Eコアが8基、LP Eコア2基、合計で16コア22スレッドという仕様になっている。

advertisement

 SoCタイルには、AI処理用のNPUコアを統合しており、AI推論処理をCPUコアからオフロードして実行できるのもトピックだ。


CPUとしてはCore Ultra 9 185Hを備える。開発コード名「Meteor Lake」で知られる最先端のCPUだ。6基のPコアと8基のEコアに加えて、2基のLP Eコアを実装し、合計16コア22スレッドで処理を行う

デバイスマネージャの表示。CPUコアとは別にNPUコアが認識されている

メモリは、最新の高速メモリであるLPDDR5X-7467を採用しており、容量は32GB(16GB×2)搭載する

ストレージはPCIe 4.0 x4対応のSSDを装備する。評価機のSSDはMicron製だった

CrystalDiskMark 8(ひよひよ氏・作)のスコア

GPUはGeForce RTX 4070 Laptop GPUを搭載

 本機のGPUには、NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop GPU(グラフィックスメモリは8GB)を搭載する。2023年以降のゲーミングノートPCで、定番のNVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop GPUよりもワンランク上のモデルであり、WQHD解像度(2560×1440ピクセル)で高画質のゲームプレイができる描画性能と、AI処理性能を備える。また、他のNVIDIA GeForce RTX 40シリーズ同様に、主要コーデックに対応したハードウェアデコーダー/エンコーダーも統合しており、クリエイティブ用途でも恩恵は大きい。

 また、MUXスイッチを搭載していることも見逃せない。NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop GPUは、通常はNVIDIA Optimus Technologyにより、CPU内蔵GPU(Intel Arc Graphics)経由で接続され、状況に応じて自動的に切り替えて使われるが、本製品ではNVIDIA GPUを画面に直結するMUXスイッチも備えており、CPU内蔵GPUを経由せず、GeForce RTX 4070 Laptop GPUのみを利用することもできる。GPUスイッチのロスがなくなるため、ゲームやアプリケーションによっては性能が向上する。


本機のグラフィックス機能は、NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop GPUを搭載する。グラフィックスメモリは8GBだ

評価機で確認した最大グラフィックスパワーは115Wだった

MUXスイッチも搭載しており、Armoury Crateユーティリティーで「Ultimate」を選ぶことにより、GPUから直接出力ができるようになる

 次に、本機の特徴でもある有機ELディスプレイを見ていく。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.