コラム

「PowerColor」グラボはどのような環境で生まれる? 台湾TULの工場を見学してみたCOMPUTEX TAIPEI 2024(4/4 ページ)

「PowerColor」ブランドのグラフィックスカードで知られるTULは、台湾に本拠を構えるメーカーだ。COMPUTEX TAIPEI 2024に合わせて、本社工場を見学する機会があったので、グラフィックスカードの生産の実情をお伝えにしたいと思う。

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COMPUTEX TAIPEI 2024におけるPowerColorブースの様子

 PowerColorブースの入り口には、同ブランドのサブブランド「Hellhound(ヘルハウンド)」のキャラクターをあしらったMOD PCが飾られていました。タイ在住のクリエイターであるジャグパット・ソングル氏が製作したものだそうです。


PowerColorブースの入り口に飾られたHellhoundのMOD PC。PCっぽい形状には見えませんが、実際に稼働しているPCです

胸元には、PowerColorのグラフィックスカード「Hellhound Spectral White AMD Radeon RX 7800 XT 16GB GDDR6」が搭載されています

 ブースの展示は既存製品が中心で、最近日本でも人気を集めている「Sakura Edition」の製品もいくつか展示されていました。


こちらは、Red Devilブランドの製品を並べたコーナー

こちらはHellhoundブランドとFighterブランドの製品のコーナー

HellhoundのSakura Editionは、別コーナーで展示されていました

 少し面白かったのが、NPU(ニューラルプロセッサ)を使ってグラフィックスカードの消費電力を調整するデモンストレーション。「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARC」で実際に消費電力が抑えられていることが確認できました……が、その分としてフレームレート(とテストスコア)も少し落ち込んでいました。

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 ゲーミングPCの消費電力の最適化もAIで――そんな時代になってきているのかもしれません。今後に期待です。


NPUを使ってグラフィックスカードの消費電力を抑えようというデモンストレーション。左がNPUなし、右がNPUありの構成で、NPUの有無以外のハードウェア仕様は同一だそうです

NPUを使うことで、一層の消費電力抑制効果が得られるそうです

デモシステムでは、NPUは外付けされていた

NPU無しのシステムでは、118fpsで338Wの消費電力だったものが……

NPUありのシステムでは107fpsに落ち込むものの、消費電力は261Wにまで抑えられている
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