「Nature Remo Lapis」は節電機能にフォーカス! 新タイプのスマートリモコンを試して分かったこと:山口真弘のスマートスピーカー暮らし:(4/4 ページ)
数々のスマートリモコンを手がけるNatureから、一風変わった新モデル「Nature Remo Lapis」が発売された。早速、実機を試してみた。
よくできた節電機能だが一抹の不安も?
以上ざっと節電機能を使ってみたが、仕組みとしてはよくできている印象を受けた。これが運転内容が全く開示されないブラックボックス状態であれば、かなりの気持ち悪さがあったはずだが、前述のように履歴はきちんと可視化されており、なおかつ各操作に感想をフィードバックすることで、ユーザー側の意思も反映される。節電額がどのくらい正確なのか確かめようがないのは気になるが、それでもオンにしておく価値はある。
とはいえ、不明瞭な点はいくつかある。例えば本製品を経由せず、エアコンの純正リモコンで操作した場合にその結果がどう反映されるのか、本製品1台に対してエアコン1台ではなく、2つの部屋にある2台のエアコンをまとめて制御するようなケースではどうなるのかといった点だ。ユーザーが意図しないところで操作が行われることから、エアコンやリモコンの不具合や本製品の故障時などに、原因の切り分けがしづらくなる懸念もある。
また本製品の節電機能はこれだけではなく、今回紹介しなかった「コスパ起動」「消し忘れ通知」「熱中症アラート」「快適指数表示」「バイタルデータ連携」といった機能が今後搭載予定であることが告知されている。今回の1つだけでも相当ややこしかったので、複数の機能が実装された時、使いこなすのはかなりの難関のように感じる。
もちろん、使いたくなければスルーすれば済むため実害はないのだが、アプリの「みつける」タブが既に煩雑な状態にあり、UI的には危険な兆候もあるので、ユーザーが正しく使える機能となるかは一抹の不安もある。現状これら新機能のほとんどは予告されているに過ぎないため、興味を持った場合もきちんと実装され、使えると分かってから購入するくらいの慎重さがあってもよさそうだ。
節電額はホーム画面にも表示されるが、やや押しが強い印象はある(左)。アプリの「みつける」タブには、お知らせやハウツーが紹介されているが、導入後にまず何をすればよいのか分かりづらい(中央)。この画面もセットアップの一部のようなのだが、ホームロケーションやシーンなど必須でない項目をクリアしなければ完了にならないようで、筆者のアプリ上ではいつまでも未完了のままだ(右)
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