レビュー

AMD/Intel/Qualcomm――どのPCにしようと思って悩んで買った1台はこちらです(3/3 ページ)

今や「AI PC」の名の下にさまざまなPCが登場し、選択肢が大きく増えている。このタイミングで選んだ新しい1台とは?

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見た目よしだけど重厚感が……

 本体のサイズは約12.7(幅)×12.7(奥行き)×5(高さ)cm、重量はM4モデルが約670g、M4 Proモデルが約730gという公称値だが、M4モデル(SSD 512GB)を実測したところ648.5gだった。見た目は安っぽさこそ感じないものの、重厚感はないというところだ。

 小型で軽量だからいいのではないかと思いがちだが、本機に接続するThunderboltケーブルは得てして固くて剛性が高いため、この重量では本体がケーブルに引っ張られて思ったような場所に置けないという事態が発生しやすい(本体の底面にゴムなどはないのでなおさら)。

 それを回避するには、サードパーティー製の縦置きスタンドやVESAマウントアダプター、ドッキングステーションなどを利用する手もあるが、発売直後のタイミングではさすがにM4モデル用には用意されておらず、Amazon.co.jpなどを見ても3Dプリンタを使ったものばかりだ。

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 従来のMac miniシリーズもこの辺りは豊富な選択肢があったので時間が解決してくれるとは思うが、現時点では気をつけておきたいポイントである。


いたってカチッとできており品質に不満はなく、チープさはないが同時に重厚感もない外観だ

前面に2基のUSB Type-C(USB 3.2 Gen 2)端子と3.5mmのイヤフォン端子とインジケーターランプがある

背面には3基のThunderbolt 4とHDMI出力、ギガビット対応の有線LANの各端子が並ぶ。電源は内蔵されている

背面には吸排気口とMac miniのロゴ、そして話題を集めた電源ボタンが用意される

 Thunderbolt端子とUSB Type-C端子の総数は前モデルよりも増加したが、全てがUSB Type-Cという割り切った構成なので、ドッキングステーションなりアダプターなりを利用することになりそうだ。

 そして何よりも、デスクトップPCで電源ボタンが底面にあるのは論外だ。Appleの幹部や関係者が「もうApple SiliconのMacは電源ボタンに触れることは減っている」というような趣旨のことをいっているのが漏れ聞こえている。

 しかし、ノートPCのMacBookシリーズはスリープ運用が当然としても、デスクトップPCで同様の運用をするのかなり限られたシーンではなかろうか。根本的な解決策としては縦置きスタンドなどを使うか、3Dプリンタで電源ボタンを上部に強引に持ってくるなどしかなさそうだ。

 仮にスリープ運用が当然だというのならば、せめて前面のインジケーターランプをユーザー側でオフにする設定は用意してほしい。スリープ中でも常時点灯しており、夜間だとかなり目立つからだ。


正面から見て、向かって左奥底面にある電源ボタン。底面にあると分かっていても位置をうっかり忘れてしまい、結局本体を持ち上げることが多かった

Amazon.co.jpで販売されているM4 Mac mini用の電源ボタン位置変更キャップ。おそらく3Dプリンタを使っていると思われるが、この手の関連アクセサリーの充実が待たれる

 次回は、購入前に悩んだ/懸念を抱いたポイントが実際にはどうだったのかを見ていきたい。

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