ホンモノに限りなく近い「JR東日本トレインシミュレータ公式マスコンユニット」登場 250万円から:司機工製
JR東日本が、Steamで配信しているトレインシミュレータ向けの公式マスコンユニットを発売する。業務用シミュレータと同様に司機工が製造を担当し、E233系電車のマスコンユニットをできる限り再現している。
東日本旅客鉄道(JR東日本)は2月21日、Steamで配信している「JR東日本トレインシミュレータ(JR East Trail Simulator)」用の公式マスコンユニットを発売することを発表した。2月27日から自社のECサイト「JRE MALL」を通して販売される予定で、価格は250万円(マスコンユニット単体)となる。
ホンモノの電車で使われている「マスコンユニット」を可能な限り再現
本製品は、鉄道車両の製造/改造や部品販売、遊園地などの施設のメンテナンスを手掛ける司機工が2023年11月の鉄道技術展で参考出展していた「マスコン型汎用(はんよう)コントローラー」をベースに開発された。本製品とオプション品の製造も、同社が手掛ける。
JR東日本の首都圏エリアで実際に走っているE233系一般型電車(※1)のマスコンユニットを可能な限り忠実に再現しており、メインハンドル(力行5段+中立+常用ブレーキ8段+非常ブレーキ)の他、レバーサー(方向転換スイッチ)、定速/抑速ボタン、リセットボタン、パンタグラフ下降ボタン、握り棒(勾配起動スイッチ付き)、ATS警報持続ボタン、連絡ブザボタンとEBリセットボタンも付いている。ただし、運転士用のマスコンキーは利用できない。
ボディーにはシリアルナンバー(製造番号)を刻印したプレートが取り付けられるため、1台1台が「オリジナル品」となる。
(※1)常磐線各駅停車用の2000番台を除く(2000番台用はメインレバーが他番台よりも太い)
マスコンユニットの本体。2000番台を除くE233系一般型電車で使われているものを可能な限り忠実に再現している。ただし、操作に使うボタン類を1ユニット内に収めるために、本物のE233系の運転台では別ユニットに取り付けられているATS警報持続ボタン、連絡ブザボタンとEBリセットボタンも同一ボディー内に収まっている
寸法は約95(幅)×20(高さ)×28(奥行き)cmで、本体重量は約21kgとなる。警笛用の足踏みスイッチも付属している。
PCとの接続はUSBケーブルを介して行う。なお、本製品はPCで「JR東日本トレインシミュレータ」を直接実行した場合のみ利用可能で、GeForce NOW経由でプレイする場合は使えない。
オプション品もあり
本製品のオプション品として、E233系のグラスコックピットを再現する「計器盤モニター」と、よりリアルな警笛ペダルを備える「運転台」も用意される。いずれも注文時にマスコンユニットとセットで購入する必要があり、販売価格は以下の通りとなる。
- マスコンユニット+計器盤モニター:300万円
- マスコンユニット+計器盤モニター+運転台:380万円
計器盤には液晶ディスプレイが搭載されており、E233系を運転する場合は左側に計器類、右に乗務員向けの情報表示を投影できる。ただし、利用するにはマルチディスプレイ出力可能なグラフィックスカードが必要となる。
マスコンユニットと計器盤モニターは組み立て作業不要だ(※2)。運転台については組み立て作業が必要となるが、必要な工具(ドライバー、六角レンチ、スパナ)は付属する。
(※2)マスコンユニットと計器盤モニターを連結固定する場合は固定板を組み付ける必要がある
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