自宅サーバにもアリな“モンスターNAS” HDD6台にM.2 SSDを2枚、さらに10GbE対応NICも2枚載る、UGREENの最上位モデル「NASync DXP6800 Pro」を試す(1/3 ページ)
日本国内で展開されるUGREEN NASyncシリーズは、「DXP2800」と「DXP4800 Plus」「DXP6800 Pro」の計3モデルだ。その中でもDXP6800 Proは最上位モデルとなっている。
モバイルバッテリーや充電ケーブルといったモバイル向けガジェットを手掛けてきたUGREEN(中国・深セン)が、2月14日にNAS製品「UGREEN NASync」シリーズのクラウドファンディングをGREEN FUNDINGで始めた。直後から話題を呼び、現在までに支援総額は6億円超、支援者数も1万人を超えるなど、「そんなにNASって一般的な製品だっけ」と思うほど盛り上がっている。
筆者もHDDを6台搭載できる「DXP6800 Pro」の支援(という名の購入)をしており、私物の到着を今か今かと待ちわびている。
そんな中、前もって評価機材で検証できる機会に恵まれたので、DXP6800 Proの詳細をチェックしてみることにした。既に支援された方や、これから支援を検討している方の参考になれば幸いだ。
最上位モデル「DXP6800 Pro」の仕様
日本国内で展開されるUGREEN NASyncシリーズは、「DXP2800」「DXP4800 Plus」「DXP6800 Pro」の計3モデルだ。その中でもDXP6800 Proは最上位モデルとなっている。各モデルの主な仕様と定価は以下の通りだ。
ただし、現在はGREEN FUNDINGでそれぞれ25%オフで支援(購入)できる。DXP6800 Proは12万7410円、DXP4800 Plusは7万4910円、DXP2800は4万1910円と大盤振る舞いだ。
| DXP6800 Pro | DXP4800 Plus | DXP2800 | |
|---|---|---|---|
| HDD搭載数 | 6台 | 4台 | 2台 |
| M.2 SSD搭載数 | 2台 | 2台 | 2台 |
| システム用ストレージ | NVMe SSD 128GB | NVMe SSD 128GB | eMMC 32GB |
| CPU | Intel Core i5-1235U(10コア/12スレッド) | Intel Pentium Gold 8505(5コア/6スレッド) | Intel N100(4コア/4スレッド) |
| メモリ | 8GB(空きスロット×1/最大64GB) | 8GB(空きスロット×1/最大64GB) | 8GB(空きスロットなし/最大16GB) |
| ネットワークインタフェース | RJ-45 10G/マルチギガ×2 | RJ-45 2.5G×1、RJ-45 10G/マルチギガ×1 | RJ-45 2.5G |
| 販売価格 | 16万9880円 | 9万9880円 | 5万5880円 |
DXP6800 Proは搭載できるHDDの数だけでなく、CPUや搭載メモリの数、ネットワークインタフェースのスペックともに、最上位モデルにふさわしい構成となっている。
最近のNASはファイル共有機能だけでなく、仮想マシンやDockerを稼働させられるようにもなっており、NASyncシリーズもそれらを利用できる。
DXP6800 ProはNASとしては非常にハイパフォーマンスなCPUを搭載している。メモリも最大64GBを搭載できるため、DXP6800 Proの1台でファイル共有と仮想マシン用のサーバとして利用できる点は、筆者のように自宅でサーバを運用している人にとって非常に魅力的なモデルといえるだろう。
DXP6800 Proの外観をチェック!
まずはDXP6800 Proの外観からチェックしてみよう。前面にはHDDを搭載できるトレイが6つ用意されているが、各トレイには番号が振られている。デザイン的な魅力もさることながら、HDDを交換する際に目的のHDDを探しやすいという実用性もある。
NAS製品によっては、マニュアルを見ながら正しいトレイを特定しなければならないが、DXP6800 Proは本体を見るだけで交換対象のHDDを特定できるので分かりやすい。
他にはUHS-IIに対応したSDメモリーカードスロットと、Thunderbolt 4ポートが2基、USB 3.1 Gen 2 Type-Cポートが1基と、外部インタフェースも非常に豪華な構成となっている。
HDDのトレイにはそれぞれ簡易的な鍵穴が用意されており、付属の鍵でロックすることで不意なHDDの取り外しを防げるようになっている。
子供がいる家庭であれば、いたずら防止に活用できそうだ。また、故障したHDDを交換する際のオペレーションミスを防ぐ役割も果たしてくれる。
「いたずら防止は分かるが、オペレーションミスなんて発生するのか」と思う方もいるかもしれない。しかし、筆者の経験上、NASのHDDを誤って外してしまったという話はよく耳にしているので、あながちばかにはできない。
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