なぜ“充電器のアンカー”が「カフェ事業」に乗り出すのか?(3/3 ページ)
最も象徴的だったのが、猿渡歩CEOによるカフェ事業への参入だ。
あらゆる素材にテクスチャ表現できるUVプリンタ
「EufyMake UV Printer E1」(32万9900円)は、産業用UVプリンタを約90%小型化した世界初のパーソナル向け製品だ。従来の産業用機器では数百万円していた技術を30万円台で提供する。
紙、アクリル、ガラス、金属など300種類以上の素材に直接印刷でき、最大5mmの厚さで3Dテクスチャ表現が可能だ。スマホで撮影した写真をAIが自動で3D印刷データに変換する機能を搭載し、専門知識なしでも立体的な印刷物を作成できる。A3サイズまでの印刷に対応し、別売りアタッチメントを使えばマグカップなどの曲面への印刷も可能だ。Kickstarterでは35億円の支援を集めている。
ポータブル電源が連動する分電盤
「Anker Solix Power Link System」も注目製品の1つだ。同社は1月に本格的な家庭用蓄電池「Solix XJシリーズ」(100万円台後半~)を発表して蓄電池事業に参入したが、今回はポータブル電源メーカーとして初めて切替分電盤を開発し、停電時に家庭の特定コンセントへ自動給電するシステムを実現した。
分電盤単体は19万9900円(工事費込み)、ポータブル電源とのセットは29万8900円~39万8900円となる。従来の家庭用蓄電池はマンションでの導入が困難だったが、このシステムは家の中にポータブル電源を置くスペースと分電盤を取り付けるスペースさえあれば設置できる。電気工事士による工事は3時間で完了し、見積もり不要で公式サイトから直接購入可能だ。
工事時に給電対象とするコンセントや照明を事前に指定することで、停電時にはそれらの機器を途切れることなく使用できる。また、設置したポータブル電源は取り外してアウトドアやDIYなどの他の用途でも利用可能だ。
このシステムに対応するポータブル電源の新フラグシップモデル「Anker Solix C1000 Gen 2」(9万9990円)も発表された。前モデルから7%小型化・12%軽量化を実現し、1000Wh帯で世界最小クラスをうたう。Anker独自のHyperFlash技術により約54分で満充電が可能で、AC出力は1550Wに向上している。リン酸鉄リチウムイオン電池の採用により4000回の充放電サイクルで80%以上の容量を維持し、約10年間の使用が可能だ。
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