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Noctua初の簡易水冷クーラーシステムやポンプレスクーラーにファン内蔵コラボマウスなどプロトタイプを見てきたCOMPUTEX TAIPEI 2025(1/2 ページ)

さまざまな冷却パーツを手掛けるNoctuaのブースには、多数のプロトタイプが展示されていた。COMPUTEX TAIPEI 2025の模様をお届けする。

 Noctuaのブースでは、同社初となるオールインワン型の簡易水冷ユニットのプロトタイプが目を引いた。これまで、ポンプの信頼性やノイズを懸念して簡易水冷ユニットは避けてきた同社だったが、Asetek G8 V2ポンプユニットの採用と、ポンプカバー内に吸音フォームを実装した「3-layer Soundproofing」の導入でそれらを解決したという。

 発売の見込みは、2026年第1四半期とのことだ。


ブースに展示されていた簡易水冷ユニットのプロトタイプ。オプションのファン(左手前)はマグネット式で、ウォーターポンプの上部に取り付けられる。右端にあるのが吸音フォームだ

Noctua初の簡易水冷ユニット登場


簡易水冷ユニットの詳細

ポンプカバー内にある吸音フォームは、高音成分を吸収する柔らかいフォームで低音成分を吸収する硬質なフォームを挟み込んだ構造になっている

吸音フォームとポンプカバーでノイズ低減を効果的に行うという。ポンプのスピードも3段階に切り替えられる

 「COMPUTEX TAIPEI 2024」で展示された「Thermosiphon development project」は、内部にクーラント液ではなく特殊な冷媒液を充てんして重力の力を利用した「二相サーモサイフォンクーラー」だ。

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 ベルギーのCalyosとの共同開発によるもので、ブースでは完成度をアップしたプロトタイプが展示されていた。


2024年の初展示から1年が経過し、進化した「Thermosiphon development project」のプロトタイプ

 CPUの熱は水冷ヘッド部分で気化され、蒸発した流体はパイプを通ってラジエーターに移動し、そこで冷却ファンで冷やされて液体に戻りCPUに循環するというシステムのため、ポンプは不要だ。

 2024年からの変更点としては、水冷ヘッドの形状が変更されて液体の状況を把握できるようになったり、ファンが240mm→360mmと大型化したり、チューブの形状や曲げ加工にも手が加えられている。


2025年版はラジエーターが大型化して冷却ファンが2基→3基になった

水冷ヘッドが刷新され、液体が気化する様子を確認出来るようになった

「Thermosiphon development project」の概要

冷却システムの仕組み
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