レビュー

バッテリー搭載の“ポータブルNAS”「UnifyDrive UT2」は誰におすすめできる製品か? 性能テストで見えてきた答え(1/4 ページ)

先行して実機をレビューできる機会を得たので、一体どんな製品なのか検証してみよう。

 Makuakeの応援購入で約1億円を達成した「UnifyDrive UT2」という製品を知っているだろうか。耐衝撃性の高い外付けHDDのような見た目でありながら、その正体はバッテリーを内蔵した“ポータブルNAS”という、今まで遭遇したことがないカテゴリーのデバイスだ。

 なんともガジェット好きの心をくすぐるUnifyDrive UT2だが、NASをポータブルすることにどんな意味があるのか、実際の使い勝手はどうか──先行して実機をレビューできる機会を得たので、一体どのような製品なのか検証してみよう。


NVMe 化粧箱は想像以上に大きく高級感を感じるデザインだ

まずは外観をチェック

 UnifyDrive UT2は持ち運びやすさを意識してか、出荷時からシリコンケースに覆われている。ボディーサイズは約173.5(幅)×90(奥行き)×28(高さ)mm、重さは約371gと、1万mAh程度のモバイルバッテリーと同じぐらいで持ち運びしやすい。

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標準でシリコンケースを装着しているUnifyDrive UT2

 インタフェースの豊富さも特徴的だ。本体右側面にはUSB Type-C(USB3.2 Gen 1)、CFexpress Type-B/Aスロット(USB Standard-Aはアダプターが必要)、UHS-II対応のSDメモリカードスロット、USB Standard-A(USB3.2 Gen 1)ポートが1つずつ搭載されている。

 特にCFexpress Type-B/Aに対応したスロットと、UHS-IIに対応したスロットを備えているのが、個人的には思わず「おっ」と思うポイントで、コンパクトデジタルカメラからプロユースのミラーレス一眼カメラまで、多用途が想定されていることが伺える。


右側面に搭載されたSD/CFexpressメモリカードスロットが、UnifyDrive UT2の魅力を大きく向上させている

 左側面にはHDMI出力ポートと有線LANポート(2.5GbE)、電源供給用のUSB Type-Cポートが用意されている。電源はポータブルNASをうたっていることもあってか、ACアダプターではなくUSB PD(Power Delivery)アダプターで電源供給が可能だ。


左側面の有線LANポートはNVMe SSD専用NASとしては珍しく2.5GbE止まりとなる

 背面にはNVMeストレージを2枚搭載できるスロットが用意されており、ドライバー1本で簡単に内部にアクセスできる設計だ。


NVMe SSDの交換はシリコンケースをつけたまま実施できる

 残念ながら、SSDの固定には最近流行のツールレスで固定できるタイプではなく、ネジで締めて固定するタイプなので、固定用のネジを本体内部に落とさないよう細心の注意を払って取り付けるようにしよう。


残念ながらツールレスでのNVMe SSDの交換はできない

 ケーブル類の付属品として、電源供給用のUSB Type-CケーブルとLANケーブル、USB PDアダプターとHDMIケーブルがそれぞれ付属する。


付属しているUSB PD(Power Delivery)アダプターは小型でうれしい

 さらにUnifyDrive UT2はポータブルNASながら、最近のNASに標準で用意されているHDMI出力も備えているため、HDMIケーブルとリモコンが付属している。


HDMIデスクトップモードでは付属のリモコンを使った操作に対応している

 HDMIケーブルをモニターや外出先のTVに接続すれば、UnifyDrive UT2内に保存している動画の視聴やファイルの閲覧が可能だ。


HDMIケーブルを接続し、UnifiDriveアプリを使ってQRコードサインインすると、HDMIデスクトップモードが利用できる
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