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新時代の一体型デスクトップか? 24.5型の大画面Androidデバイス「KTC MegPad A25Q5」を試すモバイルディスプレイの道(1/5 ページ)

24.5型とビックサイズのスマートディスプレイ「KTC MegPad A25Q5」が発売された。ユニークな1台を実際に試して分かったメリット/デメリットをまとめた。

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 「KTC MegPad A25Q5」は、24.5型のディスプレイを備えたAndroid端末だ。タブレットをはるかに超えるビッグサイズで、同社では「スマートモニター」と呼称している。

 もっとも、その呼び名に反してスマートホーム要素は搭載されていないことに加え、製品リリースには「通勤/通学の電車内で片手に持ってニュースをチェックしたり」と、製品サイズからして実際には難しい用途が提案されているなど、メーカー側の真意を測りかねる製品だ。実機を借用したので、どのような用途に使えるかチェックしてみよう。


KTC科技日本のスマートモニター「KTC MegPad A25Q5」。実売価格は6万2980円だ

単なる「大型タブレット」とは一味違った製品

 Android 14を採用した本製品は、タブレットと呼ぶにはサイズが大き過ぎるが、上部に持ち歩き用のハンドルを搭載しており、据え置きのデスクトップ機ともまた違った特徴を備えている。まずはハードウェアスペックを中心に見ていこう。

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 画面サイズは24.5型で、解像度は1920×1080ピクセル、リフレッシュレートは最大60Hzとなる。パネルはVA、画面はグレア調で、映り込みがやや目立つ。視野角は上下/左右が89度、輝度は最大400ニト、コントラスト比は1300:1ということで、一般的なディスプレイのそれと大差ない。

 ちなみに、上位の32型モデルはsRGBカバー率が120%という色域の広さや防眩処理が特徴だが、本製品では省かれている。

 SoCはSnapdragon 662(SM6115)という、ミドルクラスよりもエントリー寄りのプロセッサを採用しており、パフォーマンスはそれほど高くない(詳細は後述)。メモリは8GBでストレージは128GB、ワイヤレス機能はWi-Fi 5にBluetooth 5.1を備え、さらに画面上部にはビデオ会議やオンライン通話用途で使えるフロントカメラを内蔵するなど、ここだけ見るとAndroidタブレットそのものだ。

 とはいっても、このビッグサイズなので利用スタイルは据え置きとなり、背面にはそのためのスタンドを搭載している。このスタンドは90度回転する他、伸縮機構も備えており、縦置きでの利用にも対応する。取り外しも可能で、製品ページではVESA対応のオプションの存在も示唆されているが、マニュアルなどでは説明がなく詳細は不明だ。


外観は、まるでモバイルディスプレイにも見える。上部中央にはフロントカメラを備える

直付けのスタンドで立てる構造だ。上面中央には、Webカメラをオフにするためのスライドシャッターがある

限りなく垂直寄りに立てたところ。スタンドは伸縮式になっている

最も倒した状態。スタンドは90度回転させることで、縦置きにも対応する

 本体上部にはハンドルも搭載しており、部屋から部屋へと持って移動することも可能な他、付属のリモコンを使って距離が離れたところからの音楽や動画の操作も行えるなど、メディアプレーヤーに近い性格も備えている。よく言えばさまざまな利用スタイルにマルチに対応できる製品、悪く言えば的が絞りきれていないどっちつかずの製品にも思える。

 電源についても、付属のACアダプターによる駆動を基本としつつも、内蔵バッテリー(容量5000mAh)を用いた単体駆動にも対応する。定位置で使う場合はACアダプターで、別の部屋で短時間使う場合はバッテリーで、という使い方を想定しているようだ。これも単純に「大型のタブレット」というだけでは説明できない特徴に挙げられるだろう。


背面。8W×2+4W×2のスピーカーも搭載している

スタンドは半分埋まった状態で折り畳める

上部には輸送用のハンドルがある。固定式で取り外しはできない

背面は、中央に向かってなだらかに膨らんでいる

左下には電源、音量大、音量小、ミュートの各ボタンが並ぶ。正面からの操作はしづらい

側面には電源ポートとUSB Type-Cポートを搭載する

付属品はACアダプターとリモコン、単四形乾電池×2などで構成される
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