レビュー

フルモデルチェンジした「ScanSnap iX2500」を試す 細かな使い勝手の向上で、スキャンの手間は減るか?(3/4 ページ)

データ化しなければいけない紙書類が山積みになってようやく重い腰を上げ、スキャンする――緊急性がない作業だけにしかかりにエネルギーを使う。最新のPFU「ScanSnap iX2500」は簡単さをウリにしている。本当に簡単で、面倒くささがないのだろうか。じっくり試してみた。

プロファイルの追加も簡単

 まずは、ScanSnap Homeに新しく追加された「クイックメニュー」を使ってみた。これは、スキャンしてから保存場所や連携先アプリを選べるというものだ。スキャンしたのは、製品登録時などに必要になるであろうシリアルナンバーが貼り付けられた書類だ。


原稿をセットしてから、タッチパネルで「クイックメニュー」が選択されていることを確認し、[Scan]ボタンを押すと、クイックメニューでスキャンできる。「スキャンしたものをどこに保存すればいいんだっけ?」とすぐに思い出せない場合などに、取りあえずスキャンするのに便利だ

こちらはPCに表示されているScanSnap Homeの操作画面。クイックメニューが選択されていることを確認し、Scanボタンをクリックすれば、iX2500でスキャンできる

 スキャンが終わると、以下のように保存場所や連携先として選べるアプリが表示される。保存するだけであれば、「コンピュータに保存」のリストから保存先をエクスプローラーで指定する。連携したい場合は、スキャンしたファイルをドラッグ・アンド・ドロップで行えるので、こちらも操作が難しくない。


クイックメニューでスキャンした後に立ち上がってくる「クイックメニュー」

「ドラッグ&ドロップで連携」を選べばクイックメニューに表示されているアプリだけでなく、エクスプローラー操作と同様にドラッグ・アンド・ドロップでファイルの保存先を選んだり、好みのアプリに送れる

 ScanSnap Cloudを利用しているのであれば、サインイン後に「ScanSnap Cloudに送る」というアイコンが表示される。これを選択してからスキャンすると、「文書」「名刺」「レシート」「写真」をスキャン後に自動判別し、ユーザーが設定したアプリへと送られる。

advertisement

 例えば、筆者の場合は文書ならEvernote、名刺ならEight、レシートならGoogleドライブ、写真ならGoogleフォトという具合だ。


「ScanSnap Cloudに送る」が選択されていることを確認して「Scan」ボタンをクリックする。iX2500本体タッチパネルでも同様の操作を行える

先ほどと同じものをスキャンしたところ、無事にEvernoteに取り込まれていた

 なお、さまざまなサイズの原稿を自動給紙によりスキャンしても、iX2500では自動的にサイズと上下を判別して適切に読み込める。例えば、下の写真のようにサイズも上下も縦横もバラバラな原稿を原稿台にセットしても、正しいスキャン結果を得られる。


サイズも上下も縦横もバラバラな原稿をそのまま原稿台にセットした

A4用紙に紛れて小さいサイズの原稿をセットしたが、余白のない、小さいサイズとしてスキャンされた。また、上下を逆さまにしたものは正位置に、横向きにセットした原稿は90度回転させた正しい位置に修正されていた

 名刺を大量にスキャンする場合は「名刺・レシートガイド」を取り付けておくと良い。取り付け、取り外しが以前のものと比べて簡単であるし、付けたままでも給紙カバーを閉じられるので、A4用紙など一般的な書類を51枚以上スキャンすることがないのであれば、付けっばなしでも良さそうだ。


名刺・レシートガイドを取り付ける

「ScanSnap クラウドに送る」プロファイルで名刺をスキャン

Eightに取り込まれた

付けっぱなしでも給紙カバーを閉じられる

 実をいうと、「はぁ、またスキャン種別ごとに保存先を設定していかないといけないのか。面倒くさいなぁ」と思っていたのだが、ユーザーアカウントに紐づけられているScanSnap Cloudの設定をそのまま使えたので、杞憂であった。

 プロファイルの追加も行ってみた。これは、確定申告シーズンに教わった技であるが、レシートを一カ所にまとめておくと後々の作業が楽になるので、あらかじめまとめるためのフォルダを作成し、それを保存先としてプロファイル設定してみた。


まずは「レシート」フォルダを作成した

「プロファイル追加」ボタンをクリックして「新規プロファイル追加」画面を表示する

テンプレートリストから最も近いテンプレートプロファイルを選ぶ。今回はフォルダに保存したいので「フォルダに保存」を選んだ

後は保存先フォルダや、必要であれば原稿種別やスキャン設定、タイトル(スキャンファイルのファイル名)設定を行い、追加ボタンをクリックする

作成したプロファイルが追加された

 それでは作成したプロファイルでスキャンしてみよう。プロファイルアイコンをScanSnap HomeまたはiX2500のタッチパネルで選んでから[Scan]ボタンを押してスキャンする。


追加した「Receipt」ボタンが表示されているScanSnap Home画面

iX2500本体のタッチパネルにも表示されている

 これで、スキャンしたものが全て「レシート」フォルダに保存される。

 保存先フォルダにはUSBフラッシュメモリドライブ等も設定できるので、人に渡すデータを大量にスキャンする場合なども重宝する。


USBフラッシュメモリをあらかじめ挿入しておいて、「USB」プロファイルを作成する。画像では、USBフラッシュメモリのドライブイニシャルは「E」になっている

USBフラッシュメモリドライブを別のものに替えても問題ない

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.