プロ絵師がワコムの「MovinkPad Pro 14」を自腹レビュー ついに現れた“クリスタ最強デバイス”か:ある日のペン・ボード・ガジェット(1/6 ページ)
プロ絵師のrefeiaさんがワコムのペンタブレット新モデル「MovinkPad Pro 14」を購入しました。製品発表時に購入を決めたrefeiaさん、触り心地はいかに?
こんにちは! refeiaです。
今日は、ワコムから10月31日に発売された一体型タブレット「MovinkPad Pro 14」を見ていきましょう。2025年は、液タブメーカーが筆圧ペン付きのAndroidタブレットを出しまくる大豊作の年です。ワコムも「MovinkPad 11」を発売して、プロ機と同じペンが付属しがらも安価なことで話題になりました。
ですが、そのどれもがコスト重視型で、込み入った制作を快適にこなせる性能ではありませんでした。そしてラスボスのように現れたのが本機、14型の大画面と高性能なチップを搭載したモデルです。
今回は、仕様を見た時点で購入を決めたので自腹レビューにさせてもらいました。では早速、実力を見ていきましょう。
スペックをチェック
まずはAndroidタブレットとしてのスペックから見ていきます。14型の大画面と、SoCのSnapdragon 8s Gen 3、12GBの比較的余裕あるメモリを搭載しています。最新最強と言えるほどでもないですが、高性能タブレットと言って差し支えない組み合わせです。
Snapdragon 8s Gen 3は、Snapdragonの最上位となる8シリーズの廉価モデルにあたります。総合的には2年ぐらい前のハイエンドに近い性能で、リフレッシュレート120Hzのディスプレイと相まって、一般的な用途では常にサクサクで気持ち良い動作感です。
8シリーズはGPU性能がゲーム以外では余り気味になるので、GPUを中心にデチューンされた8sは良い選択だと思います。
ベンチマークテストで比較すると、MovinkPad 11とは比べ物にならないような高い性能です。
XPPenやHUIONも含めて、この類の製品はMovinkPad 11に近い性能のものが多く、気軽に描くには十分としても自分としては物足りなかったので、しっかり性能面の強化に振ってくれたのは素直にうれしいです。
また、本機の特典として、セルシスの「CLIP STUDIO PAINT」のDEBUT版を1年間またはEX版を3カ月、いずれかを無料で利用できます。
意外にも樹脂製ボディーを採用
本体もチェックしていきましょう。基本的にはAndroidタブレットですが、上位機でありながら背面も側面も樹脂を採用しています。約5.9mmとかなり薄手かつフルフラットで、四隅にゴム足がある非常にクリーンなビジュアルです。チープ感もなくて好みな仕上がりですね。
実際に手に取ると、樹脂の手触りの優しさや、グリップの良さが感じられて印象が良いです。道具として手に持つなら、アルミやガラスのような硬くて当たりのキツいものよりも樹脂の方が好ましい面があります。汚れやキズ、高級感などはトレードオフになるので、そこは個人での判断となるでしょう。
ボタンやポート類は、上面右側にmicroSDメモリーカードスロットのフタ、ボリュームボタン、電源ボタンです。右面中央にUSB Type-C端子がありますが、映像出力には非対応です。
また、本機では動画のDRM規格「Widevine L1」対応になり、手元でもNetflixをHD画質で再生することができました。MovinkPad 11ではL3なのが惜しかったですが、本機は大画面のOLED(有機EL)でもあるので、商業系の動画配信サービスを楽しみやすいのはうれしいポイントです。
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