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電動アシスト自転車用バッテリーをポータブル電源に変える「チャリパワー」を試す 合理的な備えにピッタリ(1/3 ページ)

災害に備えておきたいと思っていても、忘れた頃に天災はやって来る。そのためローリングストックが推奨されているが、電力の場合はどうすれば良いのか。その課題を解決するのが普段使いのあるものをポータブル電源に変える「チャリパワー」だ。どのようなアイテムなのだろうか。

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 「天災は忘れた頃にやってくる」と昔から言われる。災害が繰り返されるたびに“備え”の意識は高まるが、すぐにその気持ちは薄れ、備蓄品の管理はおっくうになり、さらには備えていたことすら忘れてしまう。

 そのような観点から、非常食などでは備蓄品を消費し、不足分を補充する「ローリングストック」という防災の考え方が生まれたが、これはエネルギーの備蓄には適用しづらい。

 しかし、普段から充電しているものを災害時に使えるようになればどうだろうか。エネルギーの手頃なローリングストックが実現するのではないだろうか。

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 そこで、普段から充電されている電動アシスト自転車用バッテリーをいざというときのポータブル電源として使えるようにしてしまうというアイデア商品が、美容家電などを手掛けているAretiのキャンプギアブランド「キャンキャンパー」から登場した「チャリパワー」だ。


電動アシスト自転車用バッテリーをポータブル電源に変える「チャリパワー」

電動アシスト自転車のバッテリーで小型家電を動かす

 チャリパワーは、電動アシスト自転車用バッテリーを取り付けることで100V/500W出力可能なAC電源として利用できるインバーター(電力変換装置)だ。つまり、電動アシスト自転車用バッテリーをポータブル電源として使えるようになる。

 本体にはACコンセントの他、最大10W出力のUSB Standard-A×2基、USB Power Delivery(60W)対応のUSB Type-C×1基を搭載する。

 価格は1万7800円で、直販サイトでは記事掲載時点でセール価格の1万4800円で購入できる。


チャリパワーと付属物

 対応する電動アシスト自転車用バッテリーメーカーはヤマハ発動機、ブリヂストンサイクル、パナソニック サイクルテックで、定格電圧が25.2V~25.9Vの純正バッテリーに限定される。

 ACでの出力波形は正弦波となっているので、デスクトップPCや医療機器といった精密機器でも利用できるだろう。

 本体を詳しく見ていこう。正面には左からUSB Standard-Aポート、USB Type-Cポート、ACコンセントがあり、バッテリーからの入力電圧と消費電力(AC出力時のみ)を左3桁、右3桁で表示するディスプレイ、AC出力をオンにするメインスイッチがある。


チャリパワーの正面

ACコンセントの上にあるのはメインスイッチだ。オンにすることでAC電源を利用できる

こちらはUSB充電ポートだ

写真では分かりにくいが、ディスプレイには左3桁、右3桁でバッテリーからの入力とACでの消費電力が表示されている

 なお、メインスイッチがオフの状態でもUSBからの出力を行える。

 背面には35Aのヒューズと冷却ファンを備える。ヒューズが切れた場合に備え、予備のヒューズが1つ付属する。汎用(はんよう)品のため、別途入手も容易だろう。


チャリパワーの背面。大きな冷却ファンの吸気口が見える

35Aヒューズ

こちらは予備の35Aヒューズだ

 サイズは実測値で156(幅)×221(奥行き)×95(高さ)mm、重さは1.28kgだ。本体のみであれば軽くコンパクトという印象だ。


左側には何もない

右側にも何もない

裏面には滑り止めがついている

バッテリーホルダー。ここに電動アシスト自転車用バッテリーを装着する

 では、早速使ってみよう。

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