電動アシスト自転車用バッテリーをポータブル電源に変える「チャリパワー」を試す 合理的な備えにピッタリ(2/3 ページ)
災害に備えておきたいと思っていても、忘れた頃に天災はやって来る。そのためローリングストックが推奨されているが、電力の場合はどうすれば良いのか。その課題を解決するのが普段使いのあるものをポータブル電源に変える「チャリパワー」だ。どのようなアイテムなのだろうか。
停電しても温かいコーヒーを飲める!
レビューで使った電動アシスト自転車用バッテリーはパナソニック製のNKY580B02(16Ah)だ。バッテリーホルダー内の3本の端子にバッテリーの差込口がピッタリ合うように差し込む。差し込み後にぐらつかなければ準備完了だ。
まず試したのは、USB PDでのノートPCの充電だ。充電したい端末は2020年製のMacBook Proで、バッテリー残量がほぼゼロ状態であった。こちらは最大52Wで充電をしていた。これなら緊急事態でも仕事できそうだ。
USBポート類の出力テストはひとまず置いておいて、次はいよいよAC電源としての実力を見てみたい。なお、ACでの出力が500W以上になり負荷がかかると赤色ランプが点灯した後に警告音が鳴り、次いで出力がストップするよう安全装置が搭載されているとのことだ。
安全のため、500W以下で稼働する小型家電で試すことにした。
最初に試したのは、扇風機(YUASA YT-3016Y)だ。万が一、台風や集中豪雨などで暑い時期に停電して空調設備を使えなくなった場合、体調を崩してしまいかねない。扇風機を使えれば、少しでも涼を取れるだろう。
最大消費電力が37Wのため、「強」レベルでも問題なく運転した。
次に試したのは、豆から入れられるコーヒーメーカー(Toffy 全自動ミル付きアロマコーヒーメーカー)だ。コーヒー豆と水を所定の位置に入れてボタンを押すだけで、豆を挽き、水を沸騰させてコーヒーを抽出してくれるというスグレモノだ。停電している最中であっても、心を落ち着かせるのにきっと役に立つに違いない。
豆と水を入れて、「BEAN」ボタンを押すと、ガガガッという強烈な音とともにミルが作動し、止まったところで水がお湯になる音が聞こえてきた。その後、コーヒー液が抽出され、最大抽出量である200mlを出し切った。
こちらの製品の定格消費電力は500Wである。2回試したが、どちらも問題なく作動した。
停電しているときこそ、普段通りに生活したい。ゲームをするのであればゲーム機の充電もしたい。というわけで、Nintendo Switch 2を専用ドックに入れたまま充電したが、こちらも問題なく充電できた。もっとも、本体にUSB Type-Cケーブルを接続して充電する方法もあるのだが。
非常事態に使うかどうかはさておき、一般的な機器が動くかどうかも試してみた。例えば、PFUのドキュメントスキャナー「ScanSnap iX2500」の電源ケーブルをACコンセントに差し込み、スキャンボタンを押したところ、問題なくスキャンしていた。
続いて消費電力150Wのパネルヒーター「北国のこたつ」をつなげてみたところ、しっかりと動作した。
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