屋内向けネットワークカメラの新モデル「Google Nest Cam Indoor(第3世代)」は視野角が広くなり解像度もアップ! ライバル機や従来モデルと比べてみた:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/4 ページ)
Googleから、屋内向けネットワークカメラの新モデル「Google Nest Cam Indoor(第3世代)」が発売された。従来モデルや競合モデルとの違いをチェックした。
従来モデルよりも視野角が広がり解像度も向上
さて、パンチルトに対応しない固定画角のカメラは、被写体に合わせて向きを変えられないので、画角の広さは重要だ。また画角が広いとそれだけ引いた映像になるため、実際に映像を確認する時はデジタルズームの出番が多くなり、高い解像度であることが求められる。従来モデルは発売が約4年も前ゆえ、これらの点において他社の最新カメラに比べて後れをとっていた。
本製品は、この画角および解像度について従来モデルから大きく改善されている。具体的には、視野角が対角135度→152度、解像度が最大1080p(1920×1080ピクセル)→2K(2560×1440ピクセル)といった具合だ。ちなみに、これは同時発売の屋外向けモデルと同じで、底上げが図られたことが分かる。
実際に従来モデルの隣に置いて写る範囲を比べてみても、本製品の方が明らかに広く、細かいディティールも拾えるようになっている。パンチルトに対応しない固定画角のカメラとしては正当な進化であり、特に前者については即効性も高いだけに、奥行きのない場所に設置しているユーザーは、買い替えの価値は高そうだ。
一方でしばらく使っていて気になったのが、暗所にあまり強くないのか、従来モデルに比べてナイトビジョンに切り替わるタイミングが早いことだ。試しに部屋を暗くしてナイトビジョンに切り替えた後、徐々に部屋の照明を明るくしていくと、従来モデルがナイトビジョンが解除されプレビューがカラーで表示されるようになっても、本製品は依然白黒で、つまりナイトビジョンのままだ。
Googleは従来モデルについてはナイトビジョンにまつわる詳細な仕様を公開しておらず、ハードウェア的な違いがあるのか否かは不明だが、挙動を見る限り、今回の新モデルはレンズがやや暗くなっている可能性がある。ナイトビジョンを使わずに撮影を行っているユーザーは、従来モデルの方が適しているかもしれない。
これ以外の従来モデルとの相違点は?
もう1つ、本製品では動画の履歴について、従来と仕様が変更されている。合わせて有料プランの名称も変更されており、比較が大変しづらいのだが、筆者が把握している範囲でザッと違いを紹介しておく。
本製品の利用にあたっては、有料プランと契約していることが前提となる。有料プランは2種類あり、通常版に当たるのが「Google Home Premium Standard」だ。従来は「Google Nest Aware」という名称だったが、最近になって名称が変更されている。このプランでは30日間のアクティビティーの動画履歴を利用できる(30日を過ぎると古い動画から自動削除される)。料金は月額1000円だ。
上位プランにあたる「Google Home Premium Advanced」は、従来の「Google Nest Aware Plus」の名称を改めたもので、アクティビティーの動画履歴が60日間とStandardの2倍になる他、最長10日間の連続動画履歴をサポートする。料金は月額2000円だ。
この他に両者の差異としては、AIによる通知やGeminiを使った動画履歴の検索が利用できるか否かもあるのだが、これらは提供開始が2026年初頭とされており、現時点でStandard/Advancedのどちらを使うかは、連続動画履歴が必要か否かと考えてよいだろう。
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