ベンチマークより“実効速度”と“低発熱”で勝負! Seagateの新型ゲーミングSSD「FireCuda X1070」の実力(3/4 ページ)
日本シーゲートの「Seagate FireCuda X1070 SSD」は、PCI Express 4.0 x4接続に対応したハイエンドクラスのゲーミングSSDだ。PCI Express 5.0対応製品も存在する現在、本製品が真価を発揮するのはどこなのか、その実力と共に取り上げる。
PCMark 10(Full System Drive Benchmark)
PCMark 10のストレージベンチマークも見てみよう。ここではFull System Drive Benchmarkの結果を紹介する。
このベンチマークでは一部、先の3DMarkストレージベンチマークと同じゲーム起動のテスト項目もある。数値は多少異なるが傾向は同じだ。ただし、内部的に全く同じではないかもしれない。
Overwatchに関しては、スタンダードクラスのSSDとの差を広げていた他、アプリケーションの起動と操作と、ファイル操作としてISOファイル、JPEGファイルをコピーするテストもあるが、どちらも今回指標としたスタンダードクラスのSSDと比較すると、ほとんどの項目でより速いという結果だった。
転送速度に関してまとめておこう。まずシーケンシャルアクセスでの転送速度は速い。次にランダムアクセスについては、キュー・スレッド数が大きい時に速くなるようなチューニングだ。その上で、実際のゲームやアプリは、個々にシーケンシャルとランダム比率が異なる。実ゲーム、実アプリでのキュー数、スレッド数は一般的に1~多くても8あたりだろうか。
本製品はスタンダードクラスのSSDよりも全般的に速い。ただし速い中でも実ゲーム、実アプリで非常に速い、やや速いといったバラつきが生じる理由はシーケンシャルとランダムの比率やキュー数、スレッド数だ。特に後者の影響が大きい。スタンダードクラスのSSDと比べて間違いなく速いので、本製品はゲーミングに強いSSDと言える。ただし「キュー・スレッド数が増えるような運用」で、よりゲーミングSSDらしい性能を出せると思われる。
キュー・スレッド数を大きくする方法はいくつか考えられるとして、ゲーミングに関するものを挙げるなら、
- ゲームをプレイしながら録画もする
- ゲーム本体と録画先を共に本製品とする
――といった運用だ。ゲームだけのシングルタスクにおけるキュー・スレッド数は先の通り1~8だが、タスクを増やせばその分が加算されるはずだ。「シームレスな起動、読み込み、マルチタスク」や「持続的なスループット」といううたい文句はこのあたりを意味していると思われる。
稼働時の温度推移
最後に、稼働時の温度推移をハードウェアログ取得ツールで計測した。計測時の室温は23度前後だ。ツールでは、SSD上にある3箇所の温度センサーの値を取得できる。どれがどのセンサー値かという情報はないが、一般的に最も高温になるのがコントローラーチップの値、次いでNANDチップ、最後にPCB基板と想定してグラフにしている。3DMarkのストレージベンチマークと、PCMark 10のQuick System Drive Benchmarkで計測した。
3DMark ストレージベンチマーク実行中の温度を見ると、本製品はコントローラーが最大54度、NANDが最大37度、PCBが最大37度といった結果だった。
PCMark 10ストレージベンチマーク実行中の温度は、コントローラーが最大54度、NANDが最大39度、PCBが最大39度といった結果だった。2つのベンチマークは実行時間も違い、アクセス負荷も異なると思われるが、それほど変わらない値になった。
一般的にPCI Express 4.0 x4対応モデルでも製品自体がやや古かったり、高速なモデルだったりすると、コントローラの最大温度で70度あたりになることが多い。サーマルスロットリングのしきい値もこのあたりにある。
それと比べると、本製品の値は大幅に低かった。季節(室温)の違い、検証環境の違いといったところでも差は生じるものだが、それを考慮しても大きな差なので、本製品は低発熱と言ってよさそうだ。冒頭で触れた、「熱バランス」といううたい文句を思い出してほしい。
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