NVIDIAが新型プロセッサ「RTX Spark」でWindows PCに“再挑戦” 搭載PCは2026年秋に登場:COMPUTEX TAIPEI 2026
NVIDIAがWindows PCへの搭載を想定したプロセッサ(SoC)を、約13年ぶりにリリースする。AI全盛の時代において、AIを含むあらゆる処理が高速に行えることを前提にした設計としたことが特徴だ。
NVIDIAは6月1日(台湾時間)、Windows PC向けの新型SoC(プロセッサ)「NVIDIA RTX Spark」を発表した。搭載PCは、主要なPCメーカーを通して2026年秋から順次販売される。
NVIDIA RTX Sparkの概要
RTX Sparkは、「Windows誕生から40年を迎えて、MicrosofとNVIDIAがPCの“再発明”に挑戦する」(NVIDIA ジェンスン・フアンCEO)ために生まれたSoCだ。NVIDIAがPC向けSoCに挑戦するのは、2013年にリリースした「NVIDIA Tegra 4」以来となる。
基本的な設計は、DGX Sparkに搭載されている「NVIDIA GB10」と類似している部分も多いが、Windows PCで利用することを前提にブラッシュアップした要素もある。
Windowsは、2025年で誕生から40周年を迎えた。基調講演でWindows XPのイメージを使ったのは、NVIDIAが飛躍するきっかけになった「CUDA(Compute Unified Device Architecture)」の登場時に現役だったOSだからである
昨今、クラウドはもちろんローカルでもLLM(大規模言語モデル)ベースのAIを動かすニーズが高まっている。それに応えるべくMicrosoftとのパートナーシップの元に「PCの再発明」をすべく開発されたのが……
SoC全体は、台湾TSMCの3nmプロセスで製造されている。CPUコアはArmアーキテクチャの20基構成で、MediaTekが設計を担当している。GPUコアは「GeForce RTX 50」シリーズと同じBlackwellアーキテクチャで、ピーク時のFP4演算パフォーマンスは1PFLOPS(毎秒1000兆回)となっている。
メモリはLPDDR5X規格で、システム用とグラフィックス用を共有する「ユニファイドメモリ」となっている。容量は最大128GBとなる。
CPU⇔GPU間通信にはNVIDIA独自のインターコネクト技術「NVLink C2C」を用いており、毎秒600GBでデータのやり取りが可能だ。この高速通信は、ローカルLLMのパフォーマンス向上だけでなく、3Dグラフィックスの高品質なレンダリングにもつながるという。
なお、NVIDIAによるとRTX Sparkはゲーミングにも適しているとしており、DLSS(Deep Learning Super Sampling)を活用することで1440p(2560×1440ピクセル)/100fpsのゲーミングも快適に楽しめるとのことだ。
超高性能を求める人にはWindows版「DGX Station」を提供
RTX Sparkを搭載するPCは、主要なPCメーカーから発売される予定だ。現時点では以下の6モデルのノートPCの登場が確認されている。
- ProArt P16(ASUSTeK Computer)
- XPS 16(Dell Technologies)
- OmniBook X 14(HP)
- Yoga Pro 9n(Lenovo)
- Surface Laptop Ultra(Microsoft)
- Prestige N16 Flip AI+(MSI)
なお、NVIDIAはよりパフォーマンスを求めるユーザー向けに「DGX Station for Windows」の展開を予定している。こちらは、NVIDIA GB300を搭載する「DGX Station(GB300)」のOSをWindowsとしたもので、SoCは「NVIDIA GB300」(CPUコア72基+Blackwell Ultra GPU)を採用し、メモリは最大768GBのコヒーレンスメモリ(※1)を搭載可能だ。
(※1)CPUコアにLPDDR5X規格のメモリ(最大496GB)、GPUコアにHBM3e(超広帯域メモリ:最大252GB)が接続されている
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