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SSDの性能と信頼性を下支えする“コントローラー”の最新動向をチェック 変わり種やPCIe 6.0を見据えた動きもCOMPUTEX TAIPEI 2026(3/3 ページ)

PC用のストレージとして定着したSSDだが、情報を保存するNANDチップだけでなく、NANDチップの読み書きを制御するコントローラーも重要な要素である。COMPUTEX TAIPEI 2026で、その最新動向を追った。

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Realtek Semiconductor:コスパや付加価値で勝負

 SSDコントローラーのトップ2社は、対応するNANDの速度を引き上げるという“正攻法”で勝負を仕掛けている。それに対し、Realtek Semiconductorはコストパフォーマンスを重視したコントローラー独自の付加価値を付与したコントローラーで明確な差別化を図っている。

RTS5781:エントリークラスのPCIe 5.0対応SSD向けに開発

 PC向け内蔵SSD用コントローラーとしては、PCIe 5.0x4対応の新型「RTS5781」を中心に展示していた。これはDRAMレス仕様で、4チャンネル構成の毎秒36億転送NANDに対応している。理論上の最大リード/ライト速度は毎秒1万MB(毎秒10GB)で、ランダムアクセスは140万IOPSとなる予定だ。

 担当者にインタビューした限り、本製品はまだ“開発中”で、チップの完成は2026年末を見込んでいるという。スペック的にはPHISON ElectronicsのPS5031-E31Tなどと同等で、コストパフォーマンスの良さを武器に、2027年以降PCIe 5.0のエントリークラスSSD市場へ食い込んでいくことが予想される。

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RTS5781は2026年末に完成する予定で、2027年以降にPC向けエントリー内蔵SSD市場に“風”を吹き込みそうである

RM1220:“いろんな機能”をてんこ盛りできるUSB SSD向けコントローラー

 「RM1220」はUSB 3.2 Gen 2x2対応のSSDコントローラー……なのだが、今回のCOMPUTEXでは“付加価値”にフォーカスした展示で目を引いていた。

 まず目を引いたのはNFCやE Ink(電子ペーパー)を組み合わせたソリューションだ。PCに接続しなくてもストレージの空き容量や健康状態、使用時間といった情報をE Inkに表示したり、専用アプリを入れたNFC対応スマートフォンから画像を転送できたりするという。


RM1220を搭載するポータブルSSDにはE Inkを搭載できる。これは活用例を紹介したパネルだ

E InkにSSDの情報を表示した例

専用アプリを入れたNFC対応スマートフォンで画像を選んだ上で……

RM1220を搭載するE Ink付きSSDにかざすと……

画像が転送され、E Inkに表示された

 また、RM1220を搭載するSSDに、自社のBluetooth 5.2コントローラーSoC「RTL8762ESF」を搭載することでBluetooth連携機能を追加するというデモ展示も興味深いものだった。

 この展示では「スマホとBluetooth通信できている間のみSSDのアクセスロックを解除する」「iOSの『探す(Find My)』機能で紛失したSSDを捜索する」といった、セキュリティと利便性を両立する新しい提案をしていた。


RM1220搭載SSDにRTL8762ESFを追加することで、Bluetooth通信機能を生かしたセキュリティ機能を実装できる

Bluetooth用SoCを追加したからといって、基板が特別大きくなるわけではないようだ

PC周辺機器/ネットワーク機器用コントローラーも展示

 RealTek Semiconductorは、SSDコントローラーに限らず、さまざまなSoC/コントローラーチップを取り扱っている。

 「RTL9151AS」は新製品の1つで、1つのPCI Expressバス接続から「有線LAN(2.5GBASE-T)」「USB 3.2 Gen 2(USB 10Gbps)」「Serial ATA」といった入出力ポートをまとめて増設できるマルチI/Oブリッジだ。PCに複数のポート増設したい場合に使える。


マルチI/Oブリッジコントローラーの新製品である「RTL9151AS」。説明員によると、帯域は有線LAN向けを優先し、それ以外のI/Oは帯域を共有する設計とのことだ

 「RTL8261D」は、10GbEに対応する新型のシングルポートPHY(物理層)チップだ。従来製品と比較して消費電力が抑えられており、100mのLANケーブルを使った場合でも消費電力が1.46Wだという。ただ、担当者としては「まだ満足していない」とのことで、さらなる消費電力の抑制を目指すという。


RTL8261Dは、従来製品よりも消費電力が抑制されているが、さらなる削減に努めるという。担当者は日本市場で同社のネットワーク製品が話題になっていることを耳にしているといい、「楽しみにしていて」とのメッセージを伝えた

InnoGrit:PCIe 6.0対応コントローラーを披露

 データセンター/サーバ向けに特化したSSDコントローラーを手掛けるInnoGritは、4レーンのPCI Express 6.0(PCIe 6.0)対応コントローラーを披露していた。

Crestone IG5686:PCIe 6.0 x4対応で超ハイパフォーマンスを実現

 「Crestone IG5686」はPCIe 6.0 x4対応の次世代SSDコントローラーだ。NVMe 2.3に準拠し、NAND容量は256TBまでサポートする。

 シーケンシャルリードは最大毎秒28GB、シーケンシャルライトは最大毎秒22GB、ランダムアクセスはリード700万IOPS、ライト500万IOPSと、現状のPCIe 5.0 x4対応SSDコントローラーよりも高いスペックを実現しているそうだ。


PCIe 6.0 x4対応のデータセンター向けコントローラー「Crestone IG5686」

 COMPUTEX TAIPEI 2026では、製品としてのSSDにも興味深い製品が複数あった。詳細は別記事で紹介する予定だ。

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