約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも(3/3 ページ)
Appleが約2年ぶりに発売した「Mac mini」の新モデルでは、ある程度の規模であればLLM(大規模言語モデル)をローカル実行できる性能を備えている。あまり生成AIに詳しくない筆者だが、仕事の効率化を意図してM6チップ/24GBメモリ搭載モデルでちょっとローカルAIを試してみることにした。
ローカルLLMが動いた!
インストールしたQwen 3.5 9B Q4_K_Mに、まずは「何ができますか?」と聞いてみた。すると、できることを端的に説明してくれた。
そして筆者の過去の原稿を渡して要約してもらったり、英語に翻訳してもらったりもした。いずれも現在のクラウドAIで使われるモデルほどの精度はないようだが、容量を抑えたLLMとは思えないほど、きちんと動作している。
ネットの使えない環境などで、単純作業を延々と行うのには便利かもしれない。
「Apple Intelligenceとは何?」「最新のiPhoneについて教えて」など、いくつか質問をすると、Webを検索して回答してくれる。最新のChatGPTやGeminiほど洗練されてはいないが、これほど小さなLLMとは思えないくらい、ちゃんと動作した。
最後にTailscaleを使って遠隔操作
最後に、Mac miniにTailscaleをインストールして遠隔操作をできるようにする。これにより、外出先で使うMacBook Airから、自宅のMac miniのQwenを操作できるようになる。
早速、MacBook AirからMac miniのOpenClawを操作し、Ollama上のQwen 3.5 9B Q4_K_Mにファイルの取り出しを指示してみよう。いわば、ここまでの“集大成”だ。
「Mac miniのダウンロードフォルダにある『旅行の写真.jpeg』を取り出して」と頼んだところ、意図通り、見事にMacBook Air側から取り出すことができた。これで同じような作業が可能だと思う。
MacBook Airから、自宅にあるMac miniのQwenに頼んで、Mac mini内のフォルダにある画像ファイルを送ってもらうテスト。自宅のWi-Fiではなく、iPhone経由のテザリングでつないでもきちんと動作した。外出先でもバッチリ動きそうである
セキュリティ重視のシーンで使えそう
もちろん、多くのタスクはクラウドAIを使った方が高いパフォーマンスで実行できる。しかし、セキュリティ上、クラウドAIを使えない仕事もある。
筆者の仕事でいえば、守秘義務(秘密保持)契約(いわゆるNDA)を結んで、発表前のデジタルデバイスをテストしたりレビューしたりすることがある。その際に、デバイスに関する資料も受け取るのだが、当然これもNDAの対象である。これらをクラウドAIサービスに読み込ませるのは、契約上やってはいけないことだ。読者の皆さんの中にも、NDA資料に限らず仕事において社外に持ち出せない資料を扱う人もいるだろう。
そんな時に、ローカルストレージやローカルAIを使えれば、資料を外部に出さずに要約したり和訳したりできる。こうしたAI付きのファイルサーバとして自宅のMac miniを活用できれば便利だと思う。
また、「自宅に据え置いたPCをメインマシンにして、持ち歩くノートPCのストレージ容量を小さくしてコストダウンをする」という使い方をする際に、自宅側も持ち運び側もMacなら、Mac miniとMacBook Air(場合によってはMacBook Neo)を選ぶ、というのもアリかと考える。
今回Mac miniにインストールしたサイズのLLMで性能的に十分かどうかは、少々議論があるかと思う。性能が物足りない場合は、自宅側のMac miniをより性能の高いものにしたり、LLM自体の性能向上があったりすると、より便利になりそうだ。
筆者のようにさほどコンピュータ操作に詳しくない者でも、何とかそういった環境を構築できる時代になってきたのは、よいことである。
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