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» 2006年06月16日 00時00分 公開

プロ向け液晶ディスプレイ「ColorEdge」シリーズに加わったエントリーモデルの実力は? ──ColorEdge CE240W使いこなし編(1/3 ページ)

発表以来、大きな注目を集めているナナオの「ColorEdge CE240W」。プロ向け液晶ディスプレイ「ColorEdge」シリーズのエントリーモデルとして、期待の高さがうかがえる。今回は、実際のハードウェアキャリブレーションを紹介しつつ、画質面を少し細かくチェックしていく。

[林利明(リアクション),PR/ITmedia]
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ColorEdge CEシリーズの位置付けと対象ユーザー

 前回のレビュー編では、「ColorEdge」シリーズの概要と「ColorEdge CE240W」のハードウェア面を述べた。やや説明不足のところがあったので、まず「ColorEdge CE」シリーズの位置付けと対象ユーザー層、およびハードウェアキャリブレーションについて補足しておきたい。

 ColorEdgeシリーズは、“カラー”を扱うプロ向けや業務向けの液晶ディスプレイだ。従来のラインアップは、IPS系の液晶パネルを搭載した「ColorEdge CG」シリーズのみだったが、新たにVA系の液晶パネルを採用した「ColorEdge CE」シリーズが加わった。基本的に、ColorEdge CGシリーズが上位モデル、ColorEdge CEシリーズがエントリーモデルと考えてよい。ColorEdgeシリーズ全体の特徴や、液晶パネル関連の違いについては、前回のレビュー編を参照してほしい。

 上位のColorEdge CGシリーズは、印刷や出版業界などで幅広く導入されている。カメラマンやデザイナーのレタッチ/制作作業、DTPオペレーション、最終出力/印刷といったように、“カラー”が一連のワークフローとなって流れる業務において、統一したカラーマネジメントを提供する。

 一方のColorEdge CEシリーズがおもな対象とするのは、一言でいうと「閉じたカラーマネジメント環境」だ。多少の語弊はあるが、液晶ディスプレイの表示とプリンタ出力のみをカラーマッチングさせるような環境を指す。業務用途なら、カメラマンやデザイナー、DTPオペレーターのプレビュー出力が近いだろう。

カラーマネジメント液晶ディスプレイ「ColorEdge」シリーズのラインアップに追加された21.1インチワイドの「ColorEdge CE210W」(左)と24.1インチワイドの「ColorEdge CE240W」(右)

 さらに、ColorEdge CGシリーズと比べて価格が大幅に下がったことで、個人用途が視野に入ってきた点も見逃せないところだ。

 24.1インチワイド(1920×1200ドット)の「ColorEdge CE240W」は18万円前後、21.1インチワイド(1650×1050ドット)の「ColorEdge CE210W」は13万円前後と、高価なことは確かだが、買えない値段ではない。ハイアマチュアのカメラマンのみならず、プロカメラマンやデザイナーの個人ユースでも、ColorEdgeシリーズへのニーズは根強いものがあっただけに、実は一番のポイントに挙げてよいかもしれない。利用シーンとしては、ColorEdge CEシリーズとプリンタをカラーマッチングし、自分の作品を出力するというものだ。

ハードウェアキャリブレーションとは?

 ColorEdgeシリーズ全般の特徴の1つにハードウェアキャリブレーションがあり、もちろんColorEdge CEシリーズも対応している。ColorEdgeシリーズのハードウェアキャリブレーションは、付属の専用ソフトウェアと、別売の対応キャリブレータ(測色センサ)で実現される。付属の専用ソフトウェアは、ColorEdge CGシリーズが「ColorNavigator」、ColorEdge CEシリーズが「ColorNavigator CE」だ。

 ColorEdge CE240W(以下、CE240W)とColorNavigator CEを例に、ハードウェアキャリブレーションの仕組みを簡単に述べよう。

 まず、ColorNavigator CEと対応キャリブレータがCE240Wの表示色を測定する。このとき、CE240WのFineContrastモード(画面モード)は、「CAL」(キャリブレーション)に自動的に切り替わる。画面を測定しながら、ColorNavigator CEがCE240W内部の回路(ルックアップテーブル)に直接アクセスし、正しい階調が出せるようにパラメータを調整する。調整後、ColorNavigator CEがCE240W用のモニタプロファイルを作成し、OSに登録して完了だ。「専用ソフトウェアが液晶ディスプレイの内部回路を直接調整する」という点が、ハードウェアキャリブレーションと呼ばれる理由である。

 ちなみに、ハードウェアキャリブレーションに対応していない液晶ディスプレイの場合は、キャリブレータの付属ソフトが測色とモニタプロファイルの作成を行う。液晶ディスプレイのOSDで明るさやコントラスト、色調を手動で調整しながら、正しい色調と階調に合わせ込んでいく。これはソフトウェアキャリブレーションと呼ばれ、基本的に「液晶ディスプレイの色調と階調が正しい」ことが前提になる。

 ハードウェアキャリブレーションとソフトウェアキャリブレーションでは、当然、前者のほうが高精度だ(さらに手軽)。OSD調整は画質の変化幅が意外と大きく、人間の目や経験も影響するため、正しい色調と階調に合わせるのはなかなか難しい。ハードウェアキャリブレーションならば、ほぼ全自動で調整とモニタプロファイル作成が完了し、液晶ディスプレイ本来の実力を引き出せるのだ。

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提供:株式会社 ナナオ
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2007年3月31日