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» 2007年11月19日 10時10分 公開

液晶テレビ「FORIS.HD」開発者インタビュー:PCディスプレイに接近しつつ、“FORIS”としてのこだわりは失わず (1/3)

“デスクトップ・ハイビジョン”という、まったく新しいコンセプトを提案するナナオの液晶テレビ「FORIS.HD」。それは具体的にどのような方向を目指しており、そして、どのような技術的背景に裏打ちされているのだろうか。開発者に話を聞いた。

[PR/ITmedia]
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フルHD解像度(1920×1080ドット)をカバーするWUXGA(1920×1200ドット)広色域パネルを採用したナナオの新型液晶テレビ「FORIS.HD」

 今回インタビューに対応していただいたのは、ナナオの映像技術開発部 ソリューション開発課 開発マネージャーの新田竜久氏、同部 商品設計課 グループリーダーの金田隆仁氏、そして、「FORIS.HD」の画作りを担当した同部 商品設計1課の米出久司氏、音響を担当した同部 商品設計1課 主任エンジニアの森下剛氏である。開発に当たっての基本コンセプトから、デザインやカラーリングの意図、さらには映像や音響のチューニングまで、幅広い内容の話を伺うことができた。

 なお、仕様や機能、性能などFORIS.HDの詳細については、レビュー記事「フルHD対応で“デスクトップ・ハイビジョン”を実現――ナナオ液晶テレビ『FORIS.HD』」や「液晶TVとPCディスプレイは両立できたか――ナナオ「FORIS.HD」を試す」でご確認いただきたい。

“デスクトップ・ハイビジョン”への液晶テレビからのアプローチ

ITmedia 今回の「FORIS.HD」は、同じシリーズの「FORIS.TV」と少しコンセプトが違っているようですが、どのようなユーザーを想定して開発されたのでしょうか?

「FORIS.HD」の製品企画・開発を主導した、映像技術開発部 ソリューション開発課 開発マネージャーの新田竜久氏(左)と同部 商品設計課 グループリーダーの金田隆仁氏(右)

新田竜久氏(以下、新田) もともとのコンセプトは、すでに発売済みのフルHD対応24.1インチワイド液晶ディスプレイ「FlexScan HD2441W/HD2451W」と近いところにありますね。書斎の机などで、PCはもちろん、AV機器もその傍らに置いて使いたいという人に向けて開発した製品です。つまり、デスクトップユースが主となりますが、それだけでなく、リビングでサブテレビ、サブディスプレイとしても使っていただけるようにと考えて作り込んでいます。

ITmedia ただ、カテゴリーはやはりテレビということになるでしょうが、そのアプローチからすると、1920×1080ドットの液晶パネルを採用するという選択肢もあったと思います。最終的に1920×1200ドットを選ぶに至った理由は?

新田 もちろんその選択肢もあったのですが、われわれが商品開発を進めていた時点では、1920×1080ドットのパネルは32型が最小サイズでした。32型の簡易模型などを作って実際に試してみると、目の前に壁が立ったようで、あまりにも大きすぎると感じられ、やはり、自宅の机の上に置く人は少ないだろうという結論に達しました。そのため、取り扱いやすい画面サイズで、なおかつ、フルHD解像度もカバーできるものとして、主にPCディスプレイで使われる1920×1200ドットの液晶パネルを採用しています。

ITmedia 今回は24V型と27V型での商品展開ですが、ほかに候補に挙がった画面サイズもあったということでしょうか?

新田 サイズを決定する段階で、いろいろと検討はしています。実は「27V型でも大きいんじゃないか」という意見もあったんですが、最終的には許容範囲ということで落ち着きました。また、より小さいサイズについては、解像度やスピーカーユニットなどの仕様を共通にできない可能性が高く、“ワンコンセプト”を貫けないため、今回はあえて用意しないという判断を下しています。

ITmedia FlexScan HD2441W/HD2451Wに近いとはいえ、フォリスブルーでのカラーリングを見ると、やはり“FORIS”シリーズならではの雰囲気を感じさせます。今回はホワイトとの2色展開ですが、いずれもアクセントが赤になっているのは何か意味合いがあるのでしょうか?

新田 ホワイトカラーのモデルは、一般的な家庭に置く際に、インテリアや壁に合わせやすい色として用意しています。また、アクセントに配したのは「弁柄」です。以前、FORIS.TVを立ち上げた際には、デザイナーの川崎和男さんと話し合い、「成巽閣」の「群青書見の間」で使われている「加賀群青」を取り入れ、本体カラーをフォリスブルーとしました。今回も同様の流れで、古都・金沢にふさわしい色をということになり、金沢市内の茶屋街で昔から使われている色、弁柄を採用したわけです。

古都・金沢ゆかりの色「加賀群青」を本体カラーに採用した“フォリスブルー”モデル(左)と、インテリアなどに合わせやすい色として用意した“ホワイト”モデル(右)。同じく金沢ゆかりの色「弁柄」で彩色されたサイドビューがFORIS.HDの強烈なデザインアイデンティティーとなっている
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