さらに中長期の運用で重宝するのが、高いメンテナンス性だ。通常、薄型軽量のタブレットはバッテリーの着脱ができず、バッテリーの劣化や故障に個別で対処できない。仮にバッテリーが故障した場合、保証期間内ならば修理や交換、保証期間が過ぎれば買い替えだ。再び元のように使えるようになるまで、かなりのコストや余計な時間がかかる。タブレットとしてはこれが普通のことだが、導入後に5年は現役で使い続けることが想定されているビジネス向けPCと比較して、製品寿命が短いのは悩ましい。
そこでHP ElitePad 900では、仮にバッテリーの交換が必要になった場合でも、専用ツールを使って、磁石で固定されたカバーを取り外し、交換できる構造を採用している。これにより、製品ごと買い替えるコストや手間を省き、効率的な運用・管理が可能だ。また、バッテリー自体の充放電耐性を高め、故障や劣化しにくいアプローチも同時に行っているのは心憎い。
さらに、サービスメニューも充実しており、引き取り修理サービスに加えて、サービスマンが現地で速やかに修理作業を行う訪問修理サービスを最大5年間提供するため、迅速かつ長期運用を見越した導入でも安心感がある。この辺りは長年ビジネスPCを手がけてきたHPならではの配慮だ。
前述の通り、HP ElitePad 900は10型クラスのタブレットとして必要十分な装備といえるが、業務の都合上、プレゼン用の外部ディスプレイ出力端子や、外部ストレージなどを接続できるUSBポートが必要な場合も少なくないだろう。
こうしたニーズは業務内容によって異なるが、考え得るすべての機能を実装していては、ボディの肥大化が避けられず、タブレットの大きなメリットである携帯性が失われてしまう。そこで、HP ElitePad 900はこれを補う手段として、アクセサリを充実させている。
特に秀逸なのが、携帯性の低下を最小限に抑えつつ、インタフェースを増やせる「HP ElitePad拡張ジャケット」だ。しっとりしたラバー調のコーティングが施された樹脂製のジャケットで、これを装着するとタブレット保護の効果に加えて、2基のUSB 2.0、HDMI出力、SDメモリーカードスロットが使えるようになる。このジャケットに内蔵できる「HP ElitePadジャケット用バッテリー」も用意されており、本体内蔵のバッテリーと組み合わせることで、駆動時間を一気に最大約19時間まで延ばせるのはありがたい。純正アクセサリなのでデザイン的にも統一感があり、タブレット本体のカメラやボタンなども当然そのまま使うことが可能だ。
また、「HP ElitePadドッキングステーション」も魅力的だ。こちらは4基のUSB 2.0にHDMI出力、アナログRGB出力(D-Sub 15ピン)、有線LAN、ライン出力に加えて、盗難防止ロック用コネクタまで装備している。充電しながら多機能なスタンドとして使えるため、オフィス内やカウンターなどで、別途キーボードやマウスと組み合わせて、デスクトップPCのようなスタイルで使いたい場合には実に便利だ。
このほか、タブレットの保護カバー兼スタンドとキーボードを一体化した「HP ElitePadキーボードジャケット」は、携帯性の低下を最小限に抑えつつ、ノートPCライクな使い勝手を可能にする。さらには、筆圧検知に対応した手書き入力から画面上の細かい操作にまで対応する「HP エグゼクティブ・タブレットペン」、独自のシステムコネクタに接続して使うアダプタケーブルとして、USB 2.0、有線LAN、HDMI出力/アナログRGB出力などが用意されている。
Windows 8タブレットのアドバンテージは、Windows PCとソフトウェアの互換性があること、そしてときにはタブレットではなく、ノートPCの代わりになれることにある。この優位性を生かすためには、ノートPCに近い装備があったほうが使い勝手はよくなるわけだが、PCに近いインタフェースを備えるとなると、どうしても大きく、重くせざるを得ない。このアクセサリ群はそのジレンマも見事に解決してくれる。
10.1型ワイド液晶ディスプレイは、解像度こそ1280×800ドットと標準的だが、輝度が400カンデラ/平方メートルと非常に明るく、発色も鮮やかだ。視野角も広く、写真や映像、書類など、コンテンツの種類を問わず、美しく表示できる。表示品質の高さは、客先で画面を見せる場合の好印象にもつながるに違いない。
もちろん、これにマルチタッチ対応のタッチセンサーを内蔵しており、指で画面に直接触れて操作できる。指の滑りやすさも良好で、タッチ操作に最適化されたWindows 8ならではの軽快な操作感が存分に楽しめる。また、前述したアクセサリのHP エグゼクティブ・タブレットペンに対応したデジタイザも標準で備えている。
底部にはステレオスピーカーが内蔵されているが、こちらの音質もタブレットにしてはなかなかのものだ。高音質化や仮想サラウンドサウンドを実現する音響技術「SRS Audio」に対応しており、サウンドを駆使したプレゼンを数人の前で行うような場合でもチープな音ではなく、しっかりした音声を出力できる。ちょっとした息抜きにエンターテインメントコンテンツを楽しむのにも都合がよい画質と音質だ。
ビジネスに欠かせない要素、セキュリティ機能も万全だ。独自のセキュリティツール「HP Client Security」をプリインストールしており、パスワードの高度な管理やNFC(FeliCa対応予定)を使った本人認証、ストレージの暗号化、USBポートなどのアクセス制限が行える。今後は、位置情報による動的なポリシー(位置情報によって、許可/認証を動的に変化させる)にも対応する予定だ。Windows搭載のビジネスPCに匹敵する強固なセキュリティを確保できるため、他OSのタブレットに比べて導入しやすいだろう。
HP ElitePad 900は、タブレットならではの携帯性と美しい画面を備えつつ、米軍調達基準(MIL-STD-810G)をクリアする高い堅牢性、メンテナンス性、セキュリティ機能、そしてWindows 8タブレットの柔軟性をフルに生かせるアクセサリ群まで完備する。
外回りの営業部門に投入すれば、よりフットワークの軽い営業が可能になることは確実だ。美しく見やすい画面でタッチやペンを駆使してプレゼンを行えば、説得力も増すだろう。また、HP ElitePadキーボードジャケットなどのアクセサリを活用すれば、別途ノートPCがなくとも資料の作成や手直しなどが素早く行える。外出先で心配になる盗難や紛失などに対するセキュリティ機能が充実している点もありがたい。
また、過酷な環境下での安定動作が求められる工場などの施設や建築作業現場でも利用できるため、保守・点検や視察といった業務にも有用だ。ペンを使えば、チェックリストの確認だけでなく、備考を記述する場合などでも柔軟に対応できる。LEDフラッシュ付きの高画素カメラも搭載しているので、現場の状況を撮影して報告するのも簡単だ。電子マネーの読み取りに必要なNFCリーダー、電子サイン等に使えるスタイラスペンまで備えており、店舗端末としての応用も考えられる。
HP ElitePad 900は、幅広いビジネスシーンのニーズに応えるために生まれたタブレットだけに、コンシューマー向けのタブレットをアレンジした程度では到底実現できない高い完成度を誇る。世界中のビジネスPC市場で長年実績を積み、ノウハウを蓄積してきたHPだからできる非常に強力なタブレットだ。これまで「大きな可能性を持った新デバイス」の殻を破れなかったタブレットを、具体的なビジネスの成功へ導く存在になり得る段階へ進めた、画期的な製品といっても過言ではない。
ビジネス向けWindowsタブレット、ユーザーとIT部門のニーズを両立する4つの特徴
利便性を望むエンドユーザーと、ユーザーに勝手に端末を使わせるわけにはいかないIT管理者。「企業がタブレットに求める仕様」を徹底的に追求し、両者のニーズを両立するWindowsタブレット端末を動画で詳しく解説する。
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提供:日本ヒューレット・パッカード株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2013年3月5日
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