印刷するときにはプリンタの操作パネルで指示を出すことになるため、「出しっぱなし」になりにくく、印刷物の置き忘れ防止に効果がある。
また、複合機の場合はスキャナ機能を使って紙の情報をスキャンし、電子ファイルとして保存しておくことができるものの、全員が共有しているフォルダに自動保存されるように設定されていることもある。これでは印刷物を放置しているのとあまり変わらない。
認証印刷オプションを使えば、ICカードをかざして認証してからスキャンすると自動的に自分のメールアドレスにスキャンデータを送ってくれる。人の手による入力がないため、間違って他の人に送ってしまうような事故が起きない上に手間がかからない。
また、万が一漏えい事故が起きた際にも、最大540日さかのぼって利用履歴を確認することが可能だ。定期的にログレポートを出力すれば利用状況の管理としても十分だ。
紙資源の無駄遣いを減らす、という取り組みは多くの企業が行っている。だが、その取り組みがかけ声だけになることも珍しくない。その原因の1つは各ユーザー自身が自分がどれくらい印刷をしているのかを把握していないことにある。
先月よりも減らすことができたのか、それとも増えてしまったのか、どれくらいを目標におけばいいのか、まったく分からなければ目標も立てられず、達成度を測ることもできない。全体で月1万枚、ということは分かっても、そのうちの何パーセントが自分が印刷したものか知らなければ“自分事”にまで落ちてこない。
認証印刷オプションを導入すると、プリンタの利用履歴を収集し、ユーザーごとの印刷状況を集計できるようになる。さらに、ムダ印刷を減らすためには印刷自体を控えるだけでなく、両面印刷や割付印刷にして紙の枚数を減らすことも効果がある。スマチャの料金プランには、モノクロプリント中心の用途を想定した「スタンダード」や、カラープリントがメインになる「フルカラー」など、用途にあわせたプランが用意されている。契約したプランとユーザーの利用状況に応じて、カラー印刷を制限し、モノクロ印刷を推奨するなど、よりコストを抑えた効率的な運用が可能になる。
Epson Print Adminでは単純に印刷枚数をカウントするだけでなく、カラー/モノクロ別に1ページのコストを指定し、合計コストで集計することもできる。集計結果は定期的にメールで送ることも可能だ。
集計単位はユーザー個人だけでなく、部署ごと、案件/プロジェクトにひも付く請求コードなども指定できる。さらにはクレジットという機能もある。これは各ユーザーにクレジットをチャージし、印刷するたびにクレジットの残が減っていくというもの。クレジットがなくなれば印刷や、その他の機能は利用できなくなる。クレジットを定期的に自動で増やす「定期チャージ」という機能もあるので、「1週間の印刷枚数を100枚に制限する」というような使い方が可能だ。
さらに強制的にモノクロ印刷や割付印刷を設定してしまう「ルール印刷」という機能もある。「社内用はなるべくモノクロ、両面、割り付けなど枚数を減らす印刷設定にしてください」といくら言ってもなかなか守ってもらえない。ルール印刷を設定すると、このルールに則していない設定を行ったときにユーザーに変更を促す、強制的に設定を変更する、あるいは印刷できないようにすることが可能だ。現場の利用状況を鑑みながら適切な設定を行えばムダ印刷の排除を強力に推し進めることができるだろう。
前述の通り、認証印刷オプションを導入すると、印刷ジョブはいったんすべてサーバに送られるため、Epson Print Adminサーバの管理下にあるすべてのプリンタでICカードによる認証、および印刷が可能になる。つまり印刷したいプリンタで印刷できるようになるわけだ。
これにより、大量の印刷で占有されているプリンタを避け、空いているプリンタでさっと印刷することはもちろん、同一のネットワークであれば本社で印刷をかけ、出張先の事業所で認証、出力することもできるようになる。会議で支社に行く際、重い資料を持ち歩かずに済むし、紛失・盗難を防げるという意味でも好ましい運用方法だろう。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2016年3月28日