「G-Tune」に登場した第2世代Ryzen搭載モデルは、高いゲーミング性能を手の届きやすい価格で実現したバランスの良さが光る。ベンチマークテストでその実力を明らかにしていこう。
マウスコンピューターの「G-Tune」ブランドに早くも第2世代Ryzen搭載モデルが登場した。「NEXTGEAR-MICRO am540PA2」は、AMD Ryzen 7 2700XをCPUに、NVIDIA GeForce GTX 1080をGPUに搭載したゲーミングデスクトップPC。ゲームは当然、写真や映像の編集・制作などクリエイティブな用途にも活用できる。
採用しているケースはIn Win製で、高さを抑えたマイクロタワー型。ATXミドルタワーケースと比べてコンパクトなため、机の上に置いても圧迫感がそれほど大きくはない。
また、パンチングメッシュのフロントベイからも想像がつく通り、通気性を重視しているのが特徴だ。内部の動作音は抜けやすいが、熱がこもる恐れは少ない。内部のCPU・GPUの温度が正常な範囲で動作し、長時間安定したゲームプレイを求めるゲーマーには正しい選択といえるだろう。
本体前面は少し丸みを帯びたデザインをしており、ゲーミングデスクトップとしては少しユニークな外観だ。上から5インチオープンベイ、3.5インチオープンベイ、フロントインタフェース、各種ボタンとLED、そして中央が大きな吸気口、G-Tuneのロゴを挟んで下段はシャドーベイ用の吸気口となっている。
前面のほとんどがメッシュ仕様なので通気性がかなり良い。ただし通気性が良いということはホコリも吸い込みやすい。そのメンテンナンス用として、中央の吸気口と下段のシャドーベイ用のカバーはカンタンに取り外しができ、ファンに付着したホコリの掃除が手軽に行える。
左側面のカバーもメッシュ仕様で、12cm角ファン4基を搭載できる設計だ。さすがにそこまでのエアフローが必要となる状況は昨今のメインストリームプラットフォームであまりないが、それだけの冷却ポテンシャルを秘めている。というよりも冷却に関して、このPCは念には念を入れた選択をしている。
左側面のカバーを開けると、まず内部がすっきりしていることに気付くだろう。本製品は裏面配線になっており、左側面のカバーを開けたときにごちゃごちゃしたケーブルはほとんど見えない工夫がされている。右側面のカバーとマザーボードベースの間には十分なスペースがあり、ここに電源から伸びるケーブルがうまく収まっている。
冷却面ではメッシュの他にも工夫されており、まずフロントには14cm角ファン1基、その下にシャドーベイに直接エアフローを送り込む9cm角ファンが搭載されている。標準構成ではこのシャドーベイにHDDが搭載されるので、これをしっかりと冷却できるわけだ。
その上の14cm角ファンも、ちょうどグラフィックスカードの前方という理想的な位置に置かれている。排気ファンは天板部に14cm角ファン1基、背面に9cm角ファン1基、そして電源のファンも排気として働く。特に天板のファンの下からマザーボード上部との間には十分なスペースがあるので、将来的に水冷クーラーに換装することも可能だ。
電源は底面に置く今どきのレイアウトだ。コストを抑えたケーブルじか付けモデルだが、前述の通り裏面配線なのでケーブルはほとんど見えない。標準構成では、80PLUS Bronzeの出力700Wの製品が搭載されている。
本製品はCPUのTDP(熱設計電力)が105W、GPUのTDPが180W程度で、その他のパーツを考慮しても、ピーク時で300W台といったところ。出力700Wの電源なら、最も変換効率の良い負荷率50%付近で運用できる計算だ。
その変換効率については、BTOを見るとさらに高効率の80PLUS GoldやTitaniumが用意されている。より高効率であるほど電源からの発熱も抑えられるが、さすがにメッシュ仕様の本製品のケースなら熱が問題になることは少ないだろう。単純に少しでも電気代を節約したい方が、より高効率な電源を選べば良いものと思われる。
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提供:株式会社マウスコンピューター
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2018年6月7日