昨今、急きょ「テレワーク」をすることになった人や、「巣ごもり」のために動画の視聴やオンラインゲームのプレイが増えたという人は少なくないだろう。そこで発生した困りごとを解決したいという人にお勧めしたいのが、TP-LinkのWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)対応ルーターとWi-Fi中継器だ。
働き方改革に加え、「新型コロナウイルス」の感染予防の観点から注目を集める「テレワーク(遠隔勤務)」。特に自宅でテレワークを行う「在宅勤務」をする場合、自宅のネットワーク環境が仕事を快適に進める上でのボトルネックとなりうる。
さらに、休日を含めて自宅で過ごす時間が長くなると、スマートフォン、タブレットやPCを使ってネット動画やオンラインゲームを楽しむ機会が増えることもあるが、家族が一斉にアクセスすると通信速度が遅くなってしまうこともある。
「不便なりにもまだ通信は行えるから……」と、古いWi-Fi(無線LAN)ルーターを長年使い続けていることも多いだろうが、実は今年(2020年)こそ買い替えを検討する絶好のタイミングである。税込みで1万円前後の“お手頃”な「Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)」対応ルーターが登場したからだ。
2020年春に発売された新型「iPad Pro」「iPhone SE」を始め、デバイス側もWi-Fi 6対応製品が増えてきている。これからのネット環境を快適にするために、Wi-Fi 6に対応するルーターや中継器の導入を検討するには、今がチャンスといえる。
この記事では、Wi-Fi利用時の“あるある”を踏まえて、TP-LinkのミドルレンジWi-Fi 6ルーター「Archer AX50」(税込み実売価格1万1000円程度)と、Wi-Fi 6対応無線LAN中継器「RE505X」(同7000円弱)を実際に利用しつつ、Wi-Fi 6のメリットを探っていく。
そもそもの「Wi-Fi(ワイファイ)」だが、米国電気電子学会(IEEE:アイトリプルイー)によって定められた「IEEE 802.11シリーズ」という規格に準拠した無線LANに付けられたブランド名だ。
IEEE 802.11シリーズの細かい規格の違いは、「IEEE 802.11ac」というふうに「11」の後ろにバージョンを示すアルファベットを付けて表す。ただ、規格名をフルに呼ぶのは余りに長すぎるので、単に「11ac」と呼ぶことも多い……のだが、これでも「規格の新旧が分かりづらい」という問題は残る。例えば「11ac」と「11g」のどちらの方が新しいのか、と聞かれて即答できない人も少なくないのではないだろうか(実際は「11ac」の方が新しい)。
この分かりづらさを解消するべく、2018年、Wi-Fiブランドを管理する業界団体「Wi-Fi Alliance」が動いた。IEEE 802.11シリーズにおける最新の3規格(IEEE 802.11n/11ac/11ax)を以下のような世代名で呼ぶようにしたのだ。
この「Wi-Fi 6」にはどのようなメリットがあるのだろうか。具体的な“あるある”を想定しつつ、探っていこう。
Wi-Fi 6の特徴は、基本的にルーター(親機)とデバイス(子機)が共にWi-Fi 6対応である場合に発揮されます。Wi-Fi 6機器はWi-Fi 5以前の機器とも接続できますが、古い規格の仕様に合わせて通信します。
順次Wi-Fi 6対応の機器をそろえていくと、どんどん快適になります。もちろん、Wi-Fi 5以前の機器と組み合わせた場合でもパフォーマンスの改善を図れます。
現代の家庭には、PC、スマホやタブレットはもちろん、ゲーム機やスマートスピーカー/スマートディスプレイを始めとする「IoT(モノのインターネット)デバイス」など、たくさんのWi-Fiデバイスがある。
Wi-Fiルーターは、そんなWi-Fiデバイスの「交通整理」を行う役割を持っている。道路にたくさんの自動車が集まると渋滞が起こるのと同じように、1台のWi-FiルーターにたくさんのWi-Fiデバイスが接続すると、1台当たりの通信速度は遅くなる。通信速度が遅くなると、動画や音楽のストリーミング再生が途切れ途切れになったり、Web会議や「Web飲み会」の品質が低下したりする。
「それはインターネット回線が原因なのでは?」と思う人もいるだろう。事実、インターネット回線の速度不足が原因である場合も少なくない。しかし、1台のWi-FiルーターにWi-Fiデバイスが過剰につながっていることが原因であることも多い。
家庭内でのWi-Fiデバイスが増えていることを踏まえて、Wi-Fi 6では複数デバイスが同時にデータを送受信できる「OFDMA(直交周波数分割多重接続)」という技術が採用された。これにより、複数のWi-Fiデバイスが同時に通信した場合の通信速度と遅延(レイテンシー)が改善する。とりわけ、遅延の緩和は、リアルタイム性が重要なWeb会議/Web飲み会やゲームプレイをより快適にする。
さらに、Wi-Fi 6では同じ電波の幅でより多くのデータを送受信できるようになった(Wi-Fi 5比で約1.25倍)。通信に使う電波の幅を最大で従来の2倍まで広げられることと合わせて、理論上の最高通信速度は最大で9.6Gbpsに向上した。
なお、TP-LinkのArcher AX50とRE505Xで、Wi-Fi 6を利用した場合の最高通信速度(理論値)は以下の通りとなる。
Archer AX50はインテルの家庭向けWi-Fi 6ルーター用チップセット「WAV654」を搭載し、Wi-Fiデバイスを最大256台(推奨は48台)接続できる。4人家族で利用することを想定すると、単純計算で1人当たり12台、5人家族でも1人当たり9.6台のWi-Fiデバイスを接続できる計算だ。
Wi-Fi接続のスマートスピーカー/スマートディスプレイやスマート家電が複数台ある環境でも、ゆとりを持って快適に利用できる。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2020年5月26日