本機はGeForce RTX 2080 SUPERのGPUに、デスクトップPC向けのCPUであるCore i7-10700を搭載しているということもあり、どれだけのパフォーマンスが発揮できるのか興味深いところだ。早速、ベンチマークテストで検証してみよう。
標準で常駐している「Control Center」ユーティリティーのモード選択によって性能に違いが見られたため、ここでは「パフォーマンス」と「エンターテイメント」の2種類で計測している。参考にCore i7-8700K(第8世代、6コア12スレッド、3.7GHz〜4.7GHz)搭載の自作PCを比較対象として掲載した。
CINEBENCH R20のCPUスコアはパフォーマンスで4394だ。エンターテイメントでは10%ほど低くなるが、いずれにしてもCore i7-8700Kのスコアは大きく上回っている。高負荷なテストでも8コア16スレッドCPUならではのパフォーマンスがしっかりと出ている。
システムの総合性能を見るPCMark 10のスコアも一般のノートPCのレベルを大きく超えており、特にクリエイティブアプリを使ってコンテンツ制作を行うDigital Content Creationでは、比較対象PCに大きく差をつけている。
次に、3D描画性能のテストである3DMarkも実行した。ノートPC向けのGeForce RTX 2080 SUPERを搭載するシステムとして高いスコアが出ており、高性能GPUの性能もしっかりと発揮できていることが分かる。DXR(DirectX Raytracing)による、リアルタイムレイトレーシングを利用したテストであるPort Royalでも「BattleField Vの1440p、Ultra設定で100FPS以上」と見込まれる良いスコアが出ている。
クリエイティブ系アプリを利用したテストとして、アドビのLightroom ClassicでのRAW現像出力(4240万画素100枚、JPEG)、Premiere Proでの4Kプロジェクト書き出し(H.264)を行ってみたが、いずれも比較対象よりも大幅に速く処理を終えている。
動作音については、アイドル時はほとんど分からない程度の音だった。高負荷時はさすがに大きな音がするが、ファンの最高速度からはだいぶ余裕がある印象だ。また、起動時やスリープから復帰するときなどに高負荷時と同等の大きな音を発することがあるが、通常の使用中はあまり耳障りなノイズを感じない。パフォーマンスモードの方が相対的に動作音は大きいが、それほど差は大きくない印象だ。
発熱に関しても全く問題ない。テスト時の室温が20度とやや低めだったことを考慮しても、キーボードやパームレストでは熱をほとんど感じなかった。BTOメニューでは最大10コア20スレッドのCore i9-10900Kを選べるだけあって、Core i7-10700を搭載する評価機の構成では放熱能力にまだまだ余裕があるのだろう。
デスクトップPC向けのCore i7-10700に、GeForce RTX 2080 SUPERという強力なGPUを搭載することもあり、放熱などが気になっていたが、検証結果が示すように非常に優秀だ。高性能CPUと優れたGPUのポテンシャルをしっかりと引き出している。
実際にこのDAIV 7Nを使ってみると、1つ1つの動作の反応が非常にキビキビとしていて、快適さに思わず頬がほころぶ。高精細な大画面ディスプレイや迫力のサウンド機能、安定感のあるボディーとキーボードが快適さをより高いレベルと押し上げており、デザインや演出ではなく、体験だけで高級さを実感できるまでに達している。強力なCPUとGPUを搭載することで必然的に大柄となったボディーを生かして、通常のPCにない極上の体験につなげる発想とそれを実現した開発力は見事の一言だ。
評価機と同じ標準構成の価格は37万9800円(税、送料別)、Microsoft Office Home and Business 2019付きならば同40万4800円だ。標準のままでもクリエイティブの道具として理想的な装備を持っているため、この価格でも高いとは感じないだろう。BTOでメモリを最大128GBまで、NVMe SSDを6TBまで搭載できるのも大きな魅力だ。全てのクリエイターに自信を持ってお勧めできる製品に仕上がっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:株式会社マウスコンピューター
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2021年1月28日