CPUは、IntelのCore i7-1165G7を装備している。開発コード名:Tiger LakeことIntel最新の第11世代Coreプロセッサの中でも搭載例が多い主力モデルだ。
メモリはDDR4-3200(PC4-25600)を採用し、SO-DIMMスロットを2基備え、BTOでは最大64GBを選択できる。クリエイターPCとしてはこれは大きな優位点といえる。
モバイル向けのTiger Lakeシステムでは、メモリにLPDDR4X-4266を採用する製品が多いが、LPDDR4Xは原則オンボード搭載しかできないため、構成の自由度が低く、大容量を装備しにくい。DDR4-3200とDDR4X-4266の性能差が顕著に影響するのは内蔵グラフィックスの3D描画性能くらいなので、クリエイティブ向けとしてはこちらが正解だろう。
評価機のメモリは16GBで、ストレージが512GB NVMe SSDという構成だった。カジュアルなクリエイティブ用途では十分だが、本格的に取り組みたい場合は、別途用意されている32GBのメモリ、1TBのSSDモデルをベースにBTOでカスタマイズするといいだろう。さらにパフォーマンスを重視する場合は、PCIe Gen4対応のSSDへの変更をお勧めしたい。
グラフィックス機能はCPU内蔵のIntel Iris Xe Graphicsを利用する。クリエイティブ向けのGPU活用においてはNVIDIA GPUの実績が豊富だが、多くのGPUアクセラレーションはOpen CLによりIntel Iris Xe Graphicsでも利用でき、十分実用的な性能を持つ。
本製品の場合は、ボディーを1kg以下のフォームファクターに抑えている。その前提で外部GPUを搭載するための放熱設計や高密度実装のコスト、バッテリー駆動時間など、さまざまな条件を考慮すれば、CPU内蔵のIris Xe Graphicsは合理的な選択といえるだろう。
通信機能は、安定して高速な通信が可能なWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)、Bluetooth 5.0を標準で備える。
端子類では、最大40Gbpsでのデータ転送を含めて1つの端子でマルチな用途をカバーするThunderbolt 4を内蔵している。ディスプレイ出力は、Thunderbolt 4に加えて、DisplayPort Alternate Mode対応USB Type-C、HDMIと3系統の出力が可能だ。
デジタルカメラからのデータ取り込みに便利なフルサイズのSDメモリーカード(SDXC、UHS-I対応)を搭載するのもうれしいポイントだろう。SDメモリーカードを運用しているクリエイターは少なくない一方、最近の薄型軽量ノートPCでは省かれることが多い。外付けのリーダーは携帯し忘れや紛失などのリスクがあるだけに、標準で内蔵している利便性は非常に大きい。
液晶ディスプレイの上部にはWebカメラと、ノイズキャンセリング対応のアレイマイクを内蔵する。Webカメラが画面の下にあると見上げる角度になるため、ビデオ会議で相手の印象が悪くなりがちなだけに、画面上部にWebカメラを装備しているのは大きい。
次にベンチマークテストで本機の性能を確認しよう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:株式会社マウスコンピューター
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2021年6月25日