HUIONの4K液タブをプロ絵師がチェック! HUION「Kamvas」シリーズの魅力(2/3 ページ)

» 2021年11月22日 10時00分 公開
[refeiaPR/ITmedia]
PR

性能と描き味をチェック

 よし! では、性能を見ていきましょう。

 昔ならまだしも、今どきジッターや遅延などの基本的な問題が出る機種はほとんどありませんので、まずはざっと流しますね。

 ジッターは立てても寝かせても問題なし、遅延はいつものWindowsペイントで線を引くテストで120分の7秒、これは他のライバル機種と同等です。筆圧も、軽い筆圧から、ボールペンでしっかり描くような重めの筆圧まで自然に描けるものでした。

 ここからは特筆したいポイントを挙げていきます。まずはペン先の選択肢からいきましょう。

HUION ペンスタンドに替え芯が2種類入っています

 この機種では、フェルト芯が選択できるようになりました。自分が見たことがある海外メーカーの機種の中では初めてです。軽い筆圧ではどちらもサラサラと軽やかで、筆圧をかけたときにはフェルト芯の摩擦が増えて線を安定させやすいです。個人的にはフェルト芯が好みでした。

 本当の上位機種は、性能が高ければ良いというだけではなく、使い手のさまざまな要求に応えていくことだと思うので、ここに踏み込んでくれたのはとてもうれしいですね。

 また、箱から出してすぐは若干摩擦が大きく、乾いた布で拭いた後は軽めで安定しました。店頭の展示機などで試し描きをするときは念のため、ハンカチなどで拭いてからにするのが良いでしょう。

 次に色域です。sRGB比140%というのは面積比のことだと思いますが、なかなか見かけない大きな数字です。

HUION 面積比は、グラフ画像をPhotoshopの面積ツールで計算しているので概算、カバー率は測色ツールの出力値です

 実測してみると、対sRGBは面積比で約142%、カバー率は100%でした。広色域の機種でもカバー率では少しだけ欠けて100%にならない場合が多いので、なかなかすごいことだと思います。

 これならば、次世代のDCI-P3の広色域などを目標にした制作もしやすいでしょうし、カラーキャリブレーションをすれば、デファクトスタンダードのsRGBにも余裕を持って対応できます。

 自分は普段はsRGBを目標にして制作していますし、安全にやりやすいのも確かですが、何だかんだ言っても1990年代のブラウン管時代に作られた規格です。スマホもタブレットもほとんどの機種がより多彩な色を出せる時代に、こんな古いことをいつまでやるんだという思いは常につきまといます。

 自分も、デファクトスタンダードも、どこかでポストsRGBの時代に踏み出すはずです。それに向けて使いこなす勉強をしていくにも、実用として使っていくにも、本機は心強いデバイスになるでしょう。

 気になる発熱やファンノイズについても問題ありませんでした。

 画面を表示して何時間か置いてみましたが、若干ぬるくなる程度で、付属の手袋をしていたら不快に思うことはまずない程度でした。ファンノイズについては、排気口らしき穴に耳を近づけてみたものの、よく分からない……という感じでした。

お絵かきで実用性をチェック

 それでは、実際にお絵かきの工程をたどりながら、各工程での使用感をチェックしていきます。イラストはいつもの魔女子さんです。まずはラフからいきましょう。

HUION 広々とした画面が印象的です

 この工程は、素早く手を動かしていろいろなことを検討するために、遅延の少なさが重要になります。本機は先に述べた通り遅延は十分に小さい部類で、自分が主に使っている機種よりも反応が良いです。特に大型機ではのびのびと手首や腕を使って描くので、時にはペン先の動きが速くなり、反応が遅いと気になりやすいです。その点は十分クリアしていると言えるでしょう。

 写真を見て分かる通り、画面の広さにかなりの余裕があります。お仕事で資料を並べるスペースとしても、趣味絵で動画などを流しながら作業するスペースとしても活用できるでしょう。

HUION 線画もスムーズに描けます

 次は線画です。反応もよく、筆圧も素直なので強弱も付けやすいです。大型モデルとしてはかなり小さい視差も強みです。

HUION 視差のチェックです

 かなり意地悪な角度からのぞき込んでいますが、ガラス表面から表示面までがこれくらいの厚みしかありません。画面はできるだけ正面から見るのがお勧めですが、細かい部分を描くときはどうしても手の逆側からのぞき込みたくなるものです。そういうときに視差が小さいのは、意図に応える仕様としてありがたいものです。

HUION 縮小表示にしても、細かいところまで描けます

 そしてこれが4Kの威力です。かなり縮小表示にしてペン先がクローズアップできるぐらい寄って撮っています。フルHDやWQHD(2560×1440ピクセル)といった解像度の機種では、ブラシのタッチなどはよく分からなくなってしまうぐらい荒くなりますが、これでもまだ細かいところまで見て描けます。

HUION 布地のグラデーションもなめらかです

 続いて彩色です。この工程は、自分は軽い筆圧から中程度の筆圧まで使ってグラデーションを作ることが多いので、筆圧の素直さと感触が大事になります。布地のグラデーションをきれいに入れられているのが分かると思います。

 従来の海外メーカーの機種には、筆圧が出るまでにカクッと一段沈み、さらに筆圧に応じて凹んでいくような不自然な場合が少なからずあったのですが、本機はそういう感触はなく、始筆から重めの筆圧までを実際のペンや鉛筆のようにしっかりと受け止めてくれます。

 全体として、ここは困ったというところはなく、ちょっとした違和感で気が散るようなことも見られず、全部の工程をスムーズに進められました。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:HUIONアニメーション・テクノロジー株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2021年12月2日

Kamvas Pro 24 4K(HUION公式ストア)

Kamvas Pro 24 4K(HUIONアマゾン)