Windows 11時代はサステナビリティーでリーダーシップをとる――デル・テクノロジーズ（2/2 ページ）

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LTEは生産性とセキュリティ両面に貢献

――　Windows 11 プリインストールPCまたは無償アップグレード対応モデルのアピールポイントを教えてください。

飯塚氏　まず、Windows 11 対応モデルをいち早く多数そろえたことは、1つの強みとして言えると思います。また、新モデルに共通するアピールポイントとして「多くのモデルでLTE（WWAN）に対応していること」、そして「モダンデバイス」「周辺機器」というキーワードも挙げられます。

――　LTEは一部の限られたモデルのみで対応しているメーカーが多いように思います。

飯塚氏　LTEがあれば、Wi-Fiのパスワードを入力したり、テザリング操作などをしたりする必要がなく、いつでもどこでもインターネットに接続できますので、すき間時間を活用してビジネスを進めることができます。

デル・テクノロジーズは、いちはやく Windows 11 搭載PCのラインアップを用意した。ほとんどのモデルで、LTE（WWAN）機能を選択できる

　セキュリティという面でも、オープンなWi-FiよりもLTEが優れています。また、一般の方から見ると、スマートフォンとPC、無線LANとLTEは似たようなものと思われるかもしれませんが、開発側としては、LTE機能を多くのPCで提供するには、克服しなければならない課題も多く容易ではありません。

　ラインアップのほとんどのモデルでLTE機能の選択を可能にしているのは、これまで多数の開発を通じて知見を重ねてきた当社だからできることであり、ストロングポイントと言えると思います。

――　「モダンデバイス」とは具体的にどのようなことを指しますか？

飯塚氏　AIを活用した在宅ワーク向けの「最適化」、セキュリティが2本の柱です。Dell Optimizerを用いたアプリケーションのパフォーマンス向上、ビデオ会議の音量調整、ノイズキャンセリング、エコー除去、自動ロック、バッテリー最適化などといった機能を、ユーザーが細かいカスタマイズをすることなしに自動で使えるようになっています。セキュリティについても、OSの上位／下位（UEFI）両方でマルウェアやサイバー攻撃から守る機能が導入されています。

――　周辺機器についてはどうでしょうか

飯塚氏　これはコロナ禍以降で充実させてきた部分も多いですね。ハイブリッドワークにおける生産性、コラボレーションのための周辺機器をさまざま用意しています。

　ビデオ会議をスムーズにする「Dell Proステレオ ヘッドセット - WL7022」、4K対応など高解像度のWebカメラ「WB7022」、複数人で会議ができるスピーカーフォン「MH3021P」、狭いスペースでもデュアルモニター環境を実現するポータブルモニター「C1422H」など、モダンなコラボレーション体験を実現するデバイスをそろえています。

AIを活用した在宅ワークへの最適化、エンドポイントのセキュリティもアピールポイントの1つだ

同じパフォーマンスなら環境に優しいデル・テクノロジーズの製品を

――　Windows 11 搭載PCの中から、お勧めモデルを紹介していただけますか。

飯塚氏　今回は、ハイブリッドワークを推進する企業の方に適した製品として、「Latitude 5320」を紹介したいと思います。13.3型の液晶ディスプレイを搭載した売れ筋のモデルです。クラムシェルと2in1、両方の選択肢を用意しており、ワークスタイルによって使い分けていただくことが可能になっています。

　比較的導入しやすいプライスで、持ち運びができる重さ（ノートPCの最軽量時で約1.2kg）と頑丈さはもちろん、ビジネスを快適に進められる基本性能として、シャッター付きのWebカメラ、優れた色精度を実現しつつ、有害なブルーライトをハードウェアレベルで低減し、目の疲れを軽減するComfortView Plus テクノロジー、HDMI出力端子とディスプレイ出力／電源出力可能なUSB Type-C端子など、これまでアピールポイントとして紹介してきた要素は全て備えています。

　PC本体のカラーも、当社の調査でミレニアル世代からの要望が多かったシルバーを基調としたものを採用しているのがポイントです。また、本製品は、製品カバー部品にバイオプラスチック素材を初めて使用したPCであり、全体の71％が再生可能な素材で構成されています。

一押しのビジネス向けノートPC「Latitude 5320」。通常のクラムシェルタイプだけでなく、タブレットのように扱える2in1モデルも選べる

――　環境にも配慮した製品であるということですね。

飯塚氏　より強くメッセージとして打ち出したいのが、この部分です。当社はこれまでも、梱包材や緩衝材の再利用／再生利用などに率先して取り組んできましたが、今後はさらに強化し、2030年に向けて意欲的な「MOONSHOT GOAL」という目標を設定し取り組んでいます。手間やコストがかかるため、法人の売れ筋モデルで行うことは我々にとっても大きなチャレンジです。

　製品をきちんと循環させていく、このようなことを業界に先駆けて積み重ねていくのが、我々の使命だと感じています。もちろん、パフォーマンスや機能を高めるといったことは引き続き取り組んでいくのですが、同じように速いものだったら環境に優しい当社の製品を選んでもらえませんかと。デル・テクノロジーズとしての価値、社会への関わり方として、こちらのアプローチも大事にしていきたいと思っています。

――　日本では多くの企業で会計年度末を迎える2022年3月に向けて、何かキャンペーンなどの実施、またはご予定はありますか。

飯塚氏　今回紹介させていただいたLatitude 5320については流通在庫も潤沢に用意しておりますので、短納期でお届け可能です。最近は世界的な半導体不足の影響があり、業界全体で納期が安定しないということがあるかと思いますが、すぐに使っていただけるPCになっております。ぜひご検討いただければと思います。

Latitude 5320は、製品カバー部品にバイオプラスチック素材を使用しており、全体の71％が再生可能な素材で構成するなど環境面にも配慮されているという

デル・テクノロジーズは2030年のムーンショット目標の1つとして、これまで以上に踏み込んだサステナビリティーを掲げる。リーダーシップをとって社会に貢献していくという強い意気込みが表れている