ハイブリッドワークが進む中で、ノートPCに求められる機能も大きく変化している。そのトレンドをいち早く取り入れた、エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)の「Summit E14 Flip Evo A12 シリーズ」を細かくチェックした。
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響を受けて、どこにいてもリモートで仕事ができる環境が整いつつある。そして、感染状況が一応の落ち着きを見せるとともに、働く場所は在宅中心からオフィス、取引先、カフェ、外部のワークスペースなど、選択肢が大きく広がっている。多様な選択肢の中から業務内容や状況に応じて最適な場所で働く「ハイブリッドワーク」の時代がいよいよ到来した。
ハイブリッドワークを見据えた今、リモートワークの現場での実戦体験のフィードバックを受けて、ノートPCのトレンドも大きく動いている。ビジネスの生産性に直結するパフォーマンスはもちろん、画面やキーボードの品質が見直されたり、Webカメラやマイクといったビデオ会議向けの装備やセキュリティ機能が新たな重要要素として浮上したりが一例だ。ボディーの薄さや軽さの追求というよりも、持ち運びができる範囲内で、いかに上記の要素を高いレベルで備えるかが問われるようになってきている。
エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)の「Summit E14 Flip Evo A12 シリーズ」は、そんなハイブリッドワーク時代のトレンドを余すことなく反映した先進仕様の2in1モバイルPCだ。第12世代Coreプロセッサを中心としたパワフルなパフォーマンスに加え、14型でアスペクト比16:10の画面、ビデオ会議を円滑に進められるカメラ/マイクやセキュリティ機能を装備する。さらに指やペンでの操作も含めた、マルチなスタイルで使える付加価値も備えているのが特徴だ。Intelが最高のPC体験ができると認める「Intel Evo Platform」にも対応している。
Summit E14 Flip Evo A12 シリーズのラインアップはメモリやストレージ、Microsoft Officeの有無などの違いで5種類が展開されている。OSは全モデル共通でWindows 11 Proとなる。今回はMicrosoft Office Home & Business 2021が付属する量販店向けモデル(Summit-E14FlipEvo-A12MT-001JP)の評価機を入手したので、実機で確かめながらその魅力を紹介していこう。
まずボディーを見ていくと、オールブラックのカラーリングが印象的だ。キメの細かい梨地処理によるマットな質感で統一しつつ、MSIロゴには光沢素材、ヒンジ部は斜め格子を入れて変化を付け、タッチパッドのエッジをダイヤモンドカットするなど、ディテールにこだわった意匠で高級感あるビジュアルに仕上げている。
ボディーサイズは、約314(幅)×227.5(奥行き)×17.9(厚さ)mmで、重量は約1.6kgだ。スリムなフォルムでブリーフケースタイプのビジネスバッグにもかさばらずに収まる。
ハイブリッドワークでは外へ持ち出して使うなど、人目に触れる機会も少なくない。持ち運べるサイズ感であるだけでなく、見た目の良さというのも見逃せない要素だ。その点、シンプルながらディテールに凝ったデザイン、高い質感を備える本製品は積極的に選ぶ理由の1つになるだろう。
そして、あちこちに持ち運ぶPCは、満員電車で押されるなど振動や衝撃を受けることも想定されるため、頑丈さも必要だ。本製品は、その点についても不安はない。手に持ってみると、ズシっとした重厚感と高い剛性を感じ、高級な石板のようなイメージも受ける。米軍の調達基準を定めた「MIL-STD-810G」に準拠したテストを含む、独自の厳しいテストをクリアしている裏付けもあり、安心して持ち運べる。
バッテリーには、約72Whrと大容量タイプを内蔵する。公称バッテリー駆動時間は約12時間(JEITAバッテリ動作時間測定法Ver.2.0に基づく公称値)。電源のない場所でも、いつでもどこでも高いパフォーマンスを発揮することができる。
さらには、USB Power Delivery(PD)に対応しているのも見逃せない。付属のACアダプターは最大65W仕様で、急速充電にも対応している。左側面にThunderbolt 4(USB Type-C)が2基あり、どちらも充電端子として利用できる。
CPUは、Intel最新の第12世代Coreプロセッサ(開発コード名:Alder Lake)を採用する。モバイル向けの中では最上位の性能を持つ「Core i7-1280P」を採用している。
このAlder Lake世代では、CPUの内部構造が大きく変わっており、パフォーマンス優先のPコアと電力効率優先のEコア、2種類のコアを最適に使い分ける仕組みを導入することで、バッテリー駆動時間と高いパフォーマンスを両立させている。
本製品が搭載するCore i7-1280Pは、モバイル向けとしては最上位のモデルで、14コア(Pコア6基+Eコア8基)20スレッド、最大4.8GHz動作というパワフルな仕様で、2kgを大きく超えるような大型のノートPCに匹敵するようなパワーを備えている。
グラフィックス機能には、Core i7-1280P内蔵のIntel Iris Xe Graphicsを利用する。第11世代Core以降は内蔵GPUも大きく強化されており、以前のIntel HD Graphicsとは一線を画す描画性能を持つ。
メモリには、省電力かつ高速なLPDDR5を採用しており、容量は16GBだ。データストレージには、512GBのNVMe SSDを搭載する。評価機ではPCI Express 4.0 x4に対応する超高速SSDが搭載されており、ベンチマークテストでは、シーケンシャルリードで毎秒6000MBを超える爆速スコアをマークしている。PCの起動や復帰、OSのアップデートにかかる時間なども短く、快適に運用できるだろう。
なお、本製品はIntelが最高のPC体験を味わえると認める「Intel Evoプラットフォーム」の認証も受けている。これは高速なCPUやSSDを搭載しているというだけでなく、PCの起動やスリープからの高速な復帰、長時間のバッテリー駆動、Thunderbolt 4による周辺機器のスマートな活用、画面やサウンドまで多岐に渡るガイドラインがあり、運用レベルで快適に使えると認められた製品のみが認定される。ビジネスユーザーにとっては、安心して購入できる要素の1つだろう。
早速、システム全体のベンチマークテストで本機の実力をチェックしよう。
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