DAIV 4Nのパフォーマンスはどのくらいなのか、ベンチマークテストで見てみよう。ユーティリティーの「Mouse Control Center」で選べる動作モードは特に言及がない限り、最高性能の「パフォーマンス」に設定している。参考として、Core i7-9750HのCPUとGeForce GTX 1650(グラフィックスメモリは4GB)のGPUを搭載した旧世代のゲーミングノートPCのスコアも掲載している。
CPUのパワーがダイレクトに反映されるCINEBENCH R23のスコアを見ると、第12世代Coreプロセッサの進化がよく分かる。全スレッドを使ってレンダリングするCPUスコアだけでなく、シングルスレッドのみでレンダリングするCPU(シングルコア)のスコアでも比較対象を圧倒している。
マルチスレッド性能が効くクリエイティブも、シングルスレッド中心のビジネスも、両者のバランスが重要なゲームでも、アプリの種類や作業を問わず、大きな進化を体感できるだろう。
実際のアプリを利用して、PC作業をシミュレートするPCMark 10のスコアにもそれは現れている。日常操作(Essentials)、オフィス(Productivity)、コンテンツ制作(Digital Content Creation)、いずれのスコアも比較対象に大差を付けている。
ゲーム向けの3D描画性能のテストである3DMarkのスコアも優秀だ。比較対象とは同じGPUなので大差ではないが、CPUの進化ぶんの差はしっかりと出ている。
UL BenchmarksのPhoto Editingは、アドビのPhotoshopとLightroom Classic、Video EditingはPremiere Proを利用したクリエイティブ性能を見るテストだ。どちらのテストでも、比較対象に対する優位をしっかりと実証している。
これだけのパフォーマンスを発揮できるのは、放熱設計が優秀であり、CPUのポテンシャルをフルに引き出しているからに他ならないが、発熱の処理も優秀だ。Premiere Proのテスト中に撮影したサーモグラフィーを見ると、手がよく触れるパームレストは熱が伝わりにくいよう工夫されていることがよく分かる。
動作音については、動作モードの設定次第だ。最高性能のパフォーマンスモードでは低負荷時から敏感にファンが反応し、ピーク時の動作音も大きい。バランスモードでもピーク時の動作音は少し低くなる程度だが、低〜中負荷時は穏やかな動作音で利用できる。静音モードにすると、高負荷時でもアイドル時と変わらない感覚で利用可能だ。
本製品のスペックだけを見ると一見地味に見えるが、クリエイターPCとしての実力は相当に高い。DAIVシリーズならではのクリエイティブ用途にフォーカスした的確な装備と、大きく進化した第12世代Coreプロセッサを採用し、その性能をフルに引き出すことで、これまでにない魅力のある製品となっている。
標準構成の直販価格は19万9800円(税込み、送料別)だ。スペックのインパクトよりもクリエイティブ用途での実用性を重視した構成で、リーズナブルな価格にうまくまとめていると感じる。
色再現性の高い画面やThunderbolt 4端子を搭載するなど、プロユースでも使える専門性を備えつつ、一般的なPCとしても使いやすい内容と価格のため、入門用PCからクリエイティブシーンに適したPCにステップアップしたい人、ビジネスや学習だけでなくクリエイティブ用途やゲームも楽しみたい人など、幅広いユーザーにお勧めできる。可搬性が高いので、スタジオ撮影やロケ撮影に持ち出すPCとしても適しているだろう。
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提供:株式会社マウスコンピューター
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2022年9月20日