17.3型の大画面でコスパ良しのゲーミングノートPC「G-Tune P7」を試す（1/3 ページ）

PCゲームを大きな画面で楽しみたい。しかも持ち運べるノートPCで、なるべく手頃な価格のモデルだと望ましい……。そんな欲張りな人にピッタリの1台がマウスコンピューターの「G-Tune P7」だ。実際のパフォーマンスや使い勝手を見ていこう。

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　「G-Tune P7」は、マウスコンピューターのゲーミングPC「G-Tune」ブランドから登場した最新の17.3型ゲーミングノートPCだ。

　第12世代CoreプロセッサとNVIDIA GeForce RTX 3050 Ti Laptop GPUを搭載し、32GBメモリの標準構成で22万9900円（税込み／送料別、以下同様）というコストパフォーマンスの良さ、144Hzのリフレッシュレートに対応する17.3型の液晶ディスプレイを備える点が特徴だ。

　今回、直販サイトで販売されているメモリ32GBの評価機を入手した。実機を見ながらその魅力を確かめていこう。

マウスコンピューターのG-Tuneシリーズから、新しいゲーミングノートPC「G-Tune P7」が登場した。17.3型の大画面、第12世代Core ＆ GeForce RTX 3050 Ti Laptop GPU搭載で22万円台という価格も魅力だ

シンプルなビジュアルのスマートなボディーを採用

　17.3型の画面を搭載したゲーミングノートPCというと、巨大で重厚なイメージがあるかもしれないが、本製品はやや大柄な印象はあるものの、シンプルでスマートな印象だ。

　近年はベゼルのスリム化により、画面サイズを維持したままボディーの小型軽量化が進んでおり、本製品も極端なスリムベゼルではないものの、数年前の15.6型画面のノートPCと大差ないサイズ感に収まっている。具体的なボディーのサイズは約396.9（幅）×264.5（奥行き）×26（厚さ）mm、重量は約2.58kgだ。

　ビジュアル的にもスマートな印象で、シンプルなデザインの採用と共にカラーリングもシックなブラックだ。キーボードのRGB LEDバックライトを点灯させなければビジネス向けのノートPCと変わらず、どんな場所でも違和感なくなじむビジュアルだろう。

　派手な見た目を好む人にとっては物足りないかもしれないが、家庭に導入する場合、仕事にも活用する場合などはメリットに感じることが多いはずだ。

やや大柄ながらスマートなボディーだ。重厚すぎて扱いづらいといったような印象は全くない。シンプルなデザインでどんな場所でも違和感なくなじむビジュアルだろう

底面の奥側に吸気用スリットが設けられており、その間から2基のファンとヒートパイプが見える。ステレオスピーカーは手前側の両端にある

ACアダプターは出力150W仕様で、端子は丸型の独自形状だ。実測のサイズは、約67（幅）×137（奥行きを）×23（厚さ）mm（突起部のぞく）、電源ケーブルを含む実測重量は約440gだった

バッテリーの設計容量は54Whだ。公称のバッテリー駆動時間は約4.5時間（JEITAバッテリ動作時間測定法Ver.2.0）となっている

第12世代の12コア16スレッドCPUを搭載

　CPUは、IntelのCore i5-12500Hを採用している。ゲーミングノートPCに採用されるHシリーズの第12世代Coreプロセッサ（開発コード名＝Alder Lake-H）の中ではベーシックなモデルだが、この第12世代の進化は強力だ。

　性能優先のPコアと電力効率優先のEコアのハイブリッド構造を採用し、最適に使い分ける仕組みを採用することで性能を大幅に底上げしており、Core i5ながらかなり良いパフォーマンスを期待できる。第10世代以前ならば、上位のCore i7から移行しても大きな進化を実感できるだろう。

CPUは、Core i5-12500Hを採用する。性能優先のPコアが4コア8スレッド、電力効率優先のEコアが8コア8スレッド、合計で12コア16スレッドという構成だ

Mouse Control Centerユーティリティーでは、PCの動作モードを3種類のから選べる

Mouse Control Centerでは、ファン制御のカスタマイズも可能だ

メモリとストレージはBTOで自在にカスタマイズ可能

　メモリとストレージは、BTOでのカスタマイズに対応しており、メモリは最大64GB（32GB×2）まで搭載できる。ストレージ容量は最大2TBまで、さらに2.5インチHDDを追加することも可能だ。

　今回の評価機はメモリが32GB（16GB×2）、512GBのNVMe SSD（PCI Express 3.0 x4）という構成だった。最近のゲームタイトルは容量も大きく、ダウンロードしているとストレージはすぐにいっぱいになる。USB接続の外付けSSDなどを使ってプレイしなくなったゲームを移動する手もあるが、1TB以上にしておいた方がデータ移動の手間も少なく快適に使えるだろう。

メモリはDDR4-3200（PC4-25600）に対応しており、評価機は32GB（16GB×2）を備えていた。BTOでカスタマイズに対応しており、最大64GBまで増やせる

ストレージは、PCI Express SSDを搭載する。評価機は512GBのSSD（PCI Express 3.0 x4対応）を搭載している。こちらもBTOでのカスタマイズが可能だ

CrystalDiskMark（ひよひよ氏・作）のスコア。目立つスコアではないが、十分快適に使える性能だろう。BTOではより高速なSSDも指定できる

ゲームが快適に楽しめるGeForce RTX 3050 Ti Laptop GPUを搭載

　外部GPUとして、GeForce RTX 3050 Ti Laptop GPU（グラフィックスメモリは4GB）を搭載する。フルHD（1920×1080ピクセル）の解像度であれば、現行の大抵のゲームタイトルは標準以上の画質で快適にプレイできる描画性能を備える。

　GeForce GTXシリーズに対しては、AI推論に特化したTensorコアを統合している点や、AV1コーデックのハードウェアデコードに対応している点がアドバンテージだ。

　AIを活用することにより、少ないレンダリング負荷で高画質のゲームをプレイできる「DLSS／DLSS 2.0」対応タイトルでは、より快適にプレイ可能だ。

　AV1はH.265（HEVC）を上回る高い圧縮効率の映像コーデックで、ロイヤリティーが高額かつ複雑なH.265に対し、ロイヤリティフリー（不要）という大きなメリットがある。Microsoft、Apple、Google、Amazon、NVIDIAなども支持を表明しており、今後の業界標準になると期待されている。ハードウェアデコードに対応していることにより、少ないCPU負荷／消費電力でAV1ムービーの再生ができる点は、将来的に効いてきそうだ。

GPUはGeForce RTX 3050 Ti Laptop GPUだ。現行のゲームタイトルをフルHDで快適にプレイできる描画性能を備える

最大グラフィックスパワーは75Wだ。GeForce RTX 3050 Ti Laptop GPU搭載機としては高水準で、良好なパフォーマンスを期待できる