シンプルかつモダンなPCで仕事も学習も大いにはかどる！ MSI「Modern 14 C12M」の高コスパに驚く（3/3 ページ）

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静音性と放熱設計も優秀

　動作音については、動作モードを変更してテストしているが、最も性能を優先する「ハイパフォーマンス」と「バランス」に差がなく、どちらも優秀な静音性だった。

　「サイレント」ではより静音の運用が行える。できるだけ音を抑えながら動作しているのが分かり、体感ではピークの数値以上に静かに使える印象だ。

　放熱も優秀で、キーボードの奥側中心に発熱があるものの、ホームポジション付近の手がよく触れるパームレストは30度以下に抑えられている。しっかりとパフォーマンスを引き出しながらも、うまく処理できている。

　極端な薄型化をしていないので、第12世代Coreプロセッサの電力効率とMSIの放熱設計の優秀さがより強調された結果だろう。

動作モード別のシステムの動作音の比較。パフォーマンスモードでも十分静音で、サイレントモードならばさらに静かに運用できる（室温は23度）

FINAL FANTASY XIV：暁のフィナーレベンチマークの最終盤にFLIR ONEで撮影したサーモグラフィー（室温23度、ハイパフォーマンスモード）。手が良く触れるパームレストの発熱は完璧に抑えられている

安心感の高いサポート体制も構築

　MSIは、グラフィックスカードやマザーボードでも世界的に実績があるグローバルなブランドだ。本拠地は台湾にあるが、早期から日本法人（エムエスアイコンピュータージャパン）を構えており、日本の文化についての理解が深く、サポート面も強調できる要素だ。

　国内に修理センターを設置して修理を行える体制を整えている（一部例外あり）他、この修理センターにはコールセンターも併設され、電話受付は専属の日本人スタッフが対応するので安心感が高い。

　さらに、全国に店舗を展開するパソコン工房を含む「公式サポート店」では、持ち込み修理も受け付けている。持ち込みであれば「電話がつながらない」「電話で部署をたらい回しにされる」といった心配はない。海外ブランドでありながら、安心感の高いサポート体制を整えている。

　なお、MSIは公式サポート店とは別に「公認サポート店」も全国主要都市に展開している。持ち込み修理の受付に対応する「公式サポート店」に対し、「公認サポート店」ではメモリやストレージの増設サービスを「MSI公認」で提供する。公認サポート店であれば、製品保証を継続したままメモリやストレージの増設サービスを受けられる。今回取り上げたModern 14 C12Mシリーズは、オンボードメモリとなるためメモリの増設はできないが、ストレージの不足を感じたら利用の検討をおすすめする。

MSIは持ち込み修理に対応する「公式サポート店」とストレージなどの増設サービスを行う「公認サポート店」を全国に展開している。両者の違い、店舗一覧などは公式Webサイトで確認できる

洗練されたビジュアルに高い実用性を備えた新世代ノートPC

　今回の評価機であるModern-14-C12M-605JPの実売価格は、税込み11万7000円前後だ。円安の進行などの影響でさまざまな物価が上昇している中で、非常に買いやすい価格に収まっている。

　それでいて、第12世代Coreプロセッサの進化の恩恵で基本性能は非常に高く、機能面も実用十分で、新配列のキーボードなど使い勝手も良い内容となっている。薄型化やバッテリー駆動時間を過度に追求しない一方、デザインの力で洗練されたビジュアルにまとめて魅力的な製品に仕上げているのは見事だ。

　本製品のビジネスや学習シーンでの戦闘力は、十分に本格派といえる。導入すればビジネスの生産性向上や学習効率の向上は間違いないところだろう。とりあえず買った入門用PCに不満が出てきた人、学習用に古いPCを使い回している人などは、本機へのリプレースを検討してみてはいかがだろうか。