エプソンダイレクトが新発売した14型ノートPC「Endeavor NA711E」は、先代の「Endeavor NA710E」の長所を引き継ぎつつ、最新の第12世代Coreプロセッサーを搭載するなど使いやすさにより磨きをかけている。開発担当者へのインタビューを通して、その魅力を掘り下げてみよう。
エプソンダイレクトから、新型ノートPC「Endeavor NA711E」が登場した。
NA711Eは同社の「Endeavor NA710E」の後継製品で、1kgを下回る薄型軽量ボディーを先代から引き継ぎつつ、インテルの最新CPU「第12世代 インテル® Core™ プロセッサー」、USB PD(Power Delivery)給電に対応するThunderbolt™ 4(USB)端子、顔認証カメラなど、ハイブリッドワークに適したスペックを備えている。加えて、特定用途で利用するユーザーを想定して、長期サポートに対応する「Windows 10 IoT Enterprise 2021 LTSC」をプリインストールする構成を選べることも特徴だ。
開発経緯やこだわったポイントなど、Endeavor NA711Eで“気になること”をエプソンダイレクトの開発担当者に聞いた。
―― エプソンダイレクトの製品ラインアップにおける「Endeavor NA711E」の位置付けを教えてください。
小島丈氏(技術部技術一グループ) Endeavor NA711Eは、当社のノートPCの中でも軽量で、もっとも薄い14型ノートPCです。重量は最軽量構成で約912g、厚さは約16.5mmと薄型軽量ボディーながらも、視認性のよいディスプレイ、優れた操作性、高いセキュリティを兼ね備え、ハイブリッドワークに適した製品となっています。
―― 2020年12月に発売された先代機「Endeavor NA710E」から約2年ぶりの新製品です。開発に当たって意識したことがあれば教えてください。
小島氏 薄さと軽さを継承しつつ、社会の変化への最適化、お客さまからの要望への対応、進化したCPU(第12世代インテル Core プロセッサー)のメリットを生かすことなどをテーマに据えました。
Endeavor NA711Eについては、主なターゲットユーザーは「一般OA用途(オフィス利用)」としていますが、医療端末や工場端末など「特定用途向けの端末として導入したい」という要望もあったことから、特定用途への販路拡大も意識した仕様としています。
具体的には、第12世代インテル Core プロセッサーによる基本性能の強化と共に、Thunderbolt 4への対応や顔認証対応カメラの搭載を進めた一方で、暗号化SSDや長期サポートOSなど特定用途向けオプションを用意するといったことを行っています。
―― 本体重量は最軽量構成で約912gと、軽量設計が目を引きます。一方でバッテリー容量は36Whと先代から据え置きで、公称のバッテリー駆動時間(※1)は先代の約15.5時間から少し短くなって約13時間となりました。
(※1)JEITAバッテリ動作時間測定法(Ver. 2.0)による測定値
坂井隆史氏(技術部技術一グループ) ボディーは先代機のものを引き継いでいますが、NA711Eも「重量は1kgをしっかりと切る」という大前提を満たすべく、先代と同じ36Whのバッテリーを選択しました。
バッテリーの駆動時間が少し短くなっているのは、主にCPUの影響です。しかし、性能も大幅に上がっていますので、実用上は十分な駆動時間と考えています。USB PDに対応したThunderbolt 4端子も備えていますので、柔軟な運用をしていただけます。
―― 付属するACアダプターの出力容量はどのくらいでしょうか。
坂井氏 これも先代機と同様に65Wです。他社製のUSB PD対応の電源(ACアダプターやモバイルバッテリー)については当社で検証していないので公式な動作保証はできませんが、理論上は65W以上の出力があれば充電できます。
―― ACアダプターの端子は独自形状です。Thunderbolt 端子にまとめることできたと思うのですが、あえてそうしなかった理由はあるのでしょうか。
坂井氏 充電でUSB Type-C(Thunderbolt 4)ポートを使ってしまうと、他のUSB機器を接続できなくなってしまいます。もちろん、1台で電源も含めて多機能を提供するデバイスもあるのですが、ノートPCとしての活用の幅を考えると「USB Type-Cポートは充電で使わずに空けておいたほうがよいだろう」という判断からあえて専用端子を備えた次第です。
―― ボディーは剛性もしっかりとしていますね。耐久性について、具体的に公表できる数値はありますか。
小島氏 Endeavor NA711Eは、薄型軽量と丈夫さを両立するためにマグネシウム合金を採用しています。
当社の強みとして、エプソングループが保有する試験用の設備を利用できます。また一部の試験については外部の試験施設を利用させていただいています。加圧試験、振動/落下試験、高温/低温環境試験など、開発段階でさまざまなテストを実施しており、具体的な基準として、本モデルでは平面加圧は200kgfでの試験を行っています。
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提供:エプソンダイレクト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2022年12月27日