ここからは、ベンチマークテストの結果を見よう。
Control Centerで選べる動作モードは、特に言及がない限り最高性能の「パフォーマンス」に設定している。参考として、2019年発売の旧世代ゲーミングノートPCのスコアも掲載している。
CPUのパワーがダイレクトに反映されるCINEBENCH R23(最低測定時間10分)のスコアでは、実力の差がはっきり出ている。PBP 45WのCore i7-13700Hの性能をしっかりと引き出すことができているといえるだろう。
実際のアプリを利用して、PC作業をシミュレートするPCMark 10のスコアにもそれは現れている。日常操作(Essentials)、オフィス用途(Productivity)、コンテンツ制作(Digital Content Creation)、いずれのスコアも比較対象に大差を付けた。
ゲーム向けの3D描画性能のテストである3DMarkのスコアも優秀で、GeForce RTX 4060 Laptop GPU搭載の効果が歴然だ。リアルタイムレイトレーシングなど先進の技術を活用したゲームも高画質で楽しめる性能がある。
UL BenchmarksのPhoto Editingは、アドビのPhotoshopとLightroom Classic、Video EditingはPremiere Proを利用したクリエイティブ性能を見るテストだ。どちらのテストでも、比較対象にはっきりと差をつけている。
Lightroom Classicでは、追加されたばかりの「AIノイズ除去」のテストも行った。来のノイズ除去と異なり、AIを活用して解像感を維持したままノイズを低減させることができる優れものだ。
1枚(2400万画素)の場合は20秒弱、50枚まとめて実行すると611秒(1枚平均だと約12.2秒)で、ノイズでザラザラの写真が不自然さがないクリアな写真へと生まれ変わった。
写真の読みだしからサムネイル作成/表示、JPEGでの書き出しも含め、全てにおいてサクサクとストレスのない作業体験を得られた。
放熱設計は優秀だ。高負荷時はボディーの奥側を中心に発熱があるが、手がよく触れるパームレストの発熱はしっかりと抑えられている。
動作音は、動作モードによってかなり印象が変わる。パフォーマンスモードでは低負荷時から敏感にファンが反応し、ピークの動作音も非常に大きい。バランスモードもピークの動作音は大きいが、低〜中負荷時は穏やかな動作音で利用できる。静音モードにすると、高負荷時でもアイドル時とさほど変わらない静音運用が可能だ。
DAIV S4-I7G60CB-Bは14型のコンパクトなボディーながら、最新のパワフルなCPUとGPUを搭載したノートPCだ。さらに色再現性の高い画面やThunderbolt 4を装備するなど、クリエイティブのプロユースでも使える専門性を備えているのも魅力である。
約1.78kgのボディーは電車通勤を想定するなら少し重いが、可搬性は十分にある。ロケ撮影やスタジオ撮影の現場では、14型ならではの取り回しやすさ、省スペース性が有利に働く。本製品のように、本格的な仕様を搭載した製品は15型以上の製品が多いだけに貴重な存在だ。アクティブに活動するプロクリエイターやハイアマチュアクリエイターにはぴったりだろう。
また、汎用(はんよう)PCとしても使いやすい内容なので、プロに限らず、幅広いユーザーにお勧めできる。汎用PCからクリエイティブ適性の高いPCへステップアップしたい人、ハイブリッドワークや学習用に、持ち運びができてクリエイティブやゲームもできるパフォーマンスの高いPCを探している人などにも適しているだろう。
標準構成の直販価格は税込み24万9800円だ。標準構成のままでも満足度の高い内容を備えているだけに納得できる価格であり、標準の保証期間が3年間に延長されたことも購入しやすい要素だろう。レベルを問わず、クリエイティブ用途を意識してノートPCを探しているならば、ぜひ検討してもらいたい1台だ。
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提供:株式会社マウスコンピューター
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2023年6月16日