DAIV FX-I9G90のケースは、2023年1月から導入された新型シャシーを採用している。
プロダクトデザインには、数々の企業広告制作などで実績がある「アマナ」のクリエイターの声が反映されており、持ち運びに便利なハンドルをシームレスに統合しつつ、放熱口をビジュアルのアクセントとして取り込むなど、制作の道具としての機能性と美しい外観を兼ね備える。表面はラバー質ともまた違う、しっとりとした質感のある表面処理が施されており、スポーツカーのような雰囲気も感じられる。
上部のハンドルについては、高い剛性を確保しつつ裏側にクッション性のあるラバーが貼られており、持ち上げて移動の際に持ち手として利用できる。ハンドルの1点のみで持って歩くような使い方は想定されていないため、移動する際は両手で支えるべきだが、それでもしっかり力を入れてグリップ可能なハンドルがあるだけで負担は大幅に低減できる。
また、ケース後部の足部分にはキャスターも備えており、床上での前後の移動についてはハンドルで前部を軽く持ち上げるだけでスムーズに行える。ハイエンドシステムは放熱性能や剛性の確保のためにどうしても重くなるだけに、このようにちょっとした移動やメンテナンスの負荷を軽減する工夫があるのはうれしいポイントだ。
新型ボディーのサイズは、約220(幅)×530(奥行き)×525(高さ)mm(ハンドル含む)と、タワー型としても大柄な部類に入るが、そのぶん内部スペースは広く、放熱性能や冷却面の拡張性にも優れる。本製品でも240mmラジエーターの水冷クーラーと、3連ファン装備の大型グラフィックスカードを装備しているが、このような大型の冷却装置やハイエンドパーツも余裕を持って格納しつつ、効率的な冷却ができる設計になっている。
近年はCPUやGPUの電力効率が上がる一方で、ハイエンドクラス以上は電力や発熱の絶対値が上がっており、ハイエンドシステムで高い負荷で運用し続けるために冷却の重要性が高まっているだけに心強い。
グラフィックスカードを安定して固定するスタビライザーも装備している。輸送中に外れてしまうなどのトラブルを回避するとともにマザーボードにかかる荷重も軽減し、長期的な耐久性を補助している。吸気口にはダストフィルターを完備し、メンテナンス性にも抜かりはなく、長く安心して使える設計となっている。
グラフィックスカードの画面出力端子は、DisplayPortを3基、HDMIを1基搭載しており、4画面の同時出力が可能だ。
USBは、前面(天面手前側)と背面合わせて10基を装備する。10基のうち2基はUSB Type-Cで、背面側はUSB 3.2 Gen 2x2(20Gbps)の高速転送に対応する。
通信機能も充実している。一般的な1000BASE-Tの2.5倍の転送速度をもつ高速規格「2.5GBASE-T」対応の有線LANに加えて、Wi-Fi 6E対応の無線LANとBluetooth 5を標準で装備している(Intel AX210通信モジュールで対応)。
ハイスペックな本機の実力はいかほどのものか、ベンチマークテストでチェックしてみよう。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2023年12月12日