最新OSを搭載して生まれ変わった、アイ・オー・データ機器の新型NAS「LAN DISK Z」の実力を試す(3/3 ページ)

» 2023年12月08日 10時00分 公開
[山市良PR/ITmedia]
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新モデルを検証! Windows 11との組み合わせがベストな理由

 Windows Server 2019とWindows Server 2022には大きな機能差はないが、SMB 3.1.1のSMB暗号化の暗号化強度やSMB圧縮など、ファイルサービスに細かな機能強化が行われている。これらの機能強化はWindows 11との組み合わせで利用できるものだ。

 Windows 11との組み合わせの利点を検証するため、Core i3プロセッサ搭載の4ベイBOXタイプ「HDL4-Z22SI3B」と、Atomプロセッサ搭載の4ベイBOXタイプ「HDL4-Z22SATB」について、Windows 10とWindows 11をクライアントとして、さまざまなサイズのファイルのダウンロードとアップロードのパフォーマンスを計測した。

 クライアントとしては、OS以外の条件をそろえるために、Hyper-Vホスト上に同一構成の仮想マシン2台(第2世代仮想マシン、8GBメモリ、4プロセッサ、1ネットワークアダプター、データ用に容量固定タイプのVHDX)を用意し、ゲストOSとしてWindows 10 Enterprise バージョン 22H2とWindows 11 Enterprise バージョン 23H2をインストールした。

 また、SMB圧縮の効果を検証するため、仮想マシンのネットワークアダプターの帯域幅管理機能を利用して最大帯域幅を1Gbpsに制限している(Set-VMNetworkAdapterで「-MaximumBandwidth 1Gb」を指定)。なお、テストに使用したデータは、容量固定タイプの仮想HDDに、ISOイメージやそれ以上圧縮できないJPEG画像を格納したものを用意した。

 HDL4-Z22SI3B(Core i3プロセッサ)のテスト結果は次の通りだ。

photo Core i3プロセッサ搭載モデルであるHDL4-Z22SI3BとWindows 10/11クライアント間のファイル転送テストの結果。アップロード/ダウンロード時間は10回平均(クリックで拡大)

 HDL4-Z22SATB(Atomプロセッサ)のテスト結果はこちらである。

photo Atomプロセッサ搭載モデルであるHDL4-Z22SATBとWindows 10/11クライアント間のファイル転送テストの結果。アップロード/ダウンロード時間は10回平均(クリックで拡大)

 全てのテストケースについて(SMB圧縮無しの場合)、Windows 10とWindows 11の両クライアントは同等のパフォーマンスを示した。ファイルサイズが大きくなるとアップロードのパフォーマンスが低下しているのは、クライアント側のパフォーマンスの影響と考えられる。

 SMB圧縮を使用した場合、10GBファイルのアップロードを除けば、ファイルサイズの大小に関わらず転送時間の短縮が見られ、SMB圧縮と圧縮解除のためプロセッサとメモリの使用率が増えている。1秒あたりのSMB送受信バイト数(SMB Server Shares\<共有名>\Transferred Bytes/sec)は、HDL4-Z22SI3Bで7%、HDL4-Z22SATBで5%向上した。

 今回のテストでは、SMB圧縮無しと比較してSMB圧縮使用時の転送時間の短縮は数%にすぎなかった。ネットワークの帯域幅に制限を設けなかった場合、SMB圧縮の使用の有無で転送時間にほとんど差はみられないかった。

 これは、特に高速なネットワークにおいては、データ圧縮と圧縮解除に要された処理時間で、転送時間の短縮が相殺されるためと考えられる。

 このように、SMB圧縮の使用はデータ転送時間の削減に効果が無い場合もあるが、ネットワークトラフィックの削減には確実に貢献するはずだ。

 今回のテストでは、同じデータ量(322GB=(100MB+1GB+5GB+10GB)×(ダウンロード10回+アップロード10回))をSMB転送するためにネットワーク上を流れた総トラフィック量(\Network Interface\<ネットワークアダプター名>\Bytes Total/sec×総テスト時間)は、SMB圧縮を使用することで15%以上少なくなった。

 今回の“SMBサーバ対SMBクライアント”のデータ転送テストでは、Core i3プロセッサ搭載モデルのHDL4-Z22SI3BとAtomプロセッサ搭載モデルのHDL4-Z22SATBの転送時間に顕著な差はみられなかった。しかし、Core i3プロセッサ搭載モデルは圧倒的に低いプロセッサ使用率を示した。

photo Core i3プロセッサ搭載の「HDL4-Z22SI3B」シリーズ

 Core i3プロセッサ搭載モデルのこのハードウェア性能は、同時接続数の多い使用環境でこそ発揮されることだろう。高い管理性と信頼性、高パフォーマンスを追い求めるなら、LAN DISK Zシリーズを検討に加えてみてはいかがだろうか。

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提供:株式会社アイ・オー・データ機器
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2023年12月14日