実際のクリエイティブアプリのテストでも、Premiere Proのモーショングラフィックスのレンダリングとシーケンス書き出し(H.264エンコード)、VrewのAI音声作成処理については、NVIDIA GeForce RTX 3050 Laptop GPUを搭載する比較対象より高速だった。全ての処理で上回るわけではないが、クリエイティブワークに使えるだけのパフォーマンス適性はしっかり示している。
Premiere Proのテスト結果。After Effectsで作成したモーショングラフィックスのレンダリング置き換え、YouTube向けに編集したフルHDシーケンス(ソースクリップは4K/30fps)の書き出しともに比較対象より高速だったボディーが薄型軽量なので発熱の処理も気になるところだが、放熱はしっかりとできており、高負荷時もキーボード面にじんわりと熱を感じる程度で、手がよく触れるパームレスト部分まで不快な熱が伝わってこない。
動作音も、バランスモードでは高負荷時はそれなりに大きくはなるが、耳障りというほどではない。静音モードにすると動画エンコードの速度は6割程度になるものの、静音状態で利用することができる。
DAIV Z4-I7I01SR-Aの魅力は、約975gと超軽量のボディーでありながら、クリエイティブワークをこなせるパワフルな基本スペックとsRGB比で約100%をカバーする色域の広さ、標準でThunderbolt 4端子を装備するなど、クリエイティブ用途への高い適性を備える点にある。
外部GPUを搭載していないため、専門的な業務や大規模な制作用途の条件は満たさないかもしれないが、SNS向けの動画/画像制作や写真編集であれば十分にこなすことができる。ビジネス用途や学習用途に加えてクリエイティブ関連でも楽しみたいユーザー、あちこちに持ち運んで制作活動をしたいアクティブなクリエイターにとっては魅力の大きな製品だろう。
DAIV Z4-I7I01SR-Aの標準構成価格は17万9800円(税込み、以下同様)と18万円を切っているが、今回取り上げたメモリとSSDを強化(メモリ:16GB→32GB/SSD 500GB→1TB)しても21万2800円に収まる。また、同社のPCは標準で3年間の保証が付帯しており、長く安心して使えるのも魅力だ。
前述したように、同じ14型のDAIV Z4シリーズのラインアップには、外部GPUとしてNVIDIA GeForce RTX 3050 Laptop GPUを搭載したNVIDIA Studio認定モデル(Z4I7G50SRBCBW101DEC/Z4I7G50SRBCBW102DEC)もある。重量は約1.32kgと少し重くなるものの、厚み以外のサイズは本機と同じだ。
より高いパフォーマンスが欲しい人、より専門性の高いクリエイティブワークをしたい人は、これらのモデルも検討すると良いだろう。
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