最後に、今回の構成で実際にモンスターハンターワイルズがどのくらいのフレームレートで楽しめるのかを検証しておこう。
まず、モンスターハンターワイルズには無料のベンチマーク版も用意されている。詳細は下部の囲み記事を見てほしいが、手元のPCで実際にどのくらいのフレームレートが出るのかを知りたい人は試してみてほしい。
ここでは製品版のモンハンワイルズを用意し、CapFrameXを用いて1分間の計測から得られたフレームレートを紹介する。
| モンスターハンターワイルズのフレームレート | ||
|---|---|---|
| 設定 | 平均 | 1% Low Average |
| 4K/ウルトラ | 98.2 | 61.4 |
| 4K/ウルトラ/RT:低 | 91.9 | 55.9 |
| 4K/ウルトラ/RT:高 | 88.3 | 54.9 |
まずは4K(3840×2160ピクセル/画質設定:ウルトラ)自体は今回の構成なら十分にプレイ可能だ。平均で98.2fps、1% Low Averageも61.4fpsと60fpsラインを上回っている。ここにレイトレーシングを加えても平均フレームレートは十分にある。1% Low Averageが60fpsを切ってくるが、55fps前後なのでこのくらいは一般的に十分遊べるラインと言えるだろう。目的は達成されたと言ってよさそうだ。
なお、ベンチマーク版も試したが、今回の計測と比べて同条件でも平均側で20fpsほど高かった。これはベンチマーク版が異なる負荷のシーンが切り替わるのに対し、今回の計測はポイントを決めてそこを周回する方法だったためだ。しかも、今回はグラフィックス負荷がより重いシーンでの計測となったようだ。かなり重いシーンでもクリアできている点では、よい結果を得られたと言える。
ここからは、今後をにらんだ将来的なものになる。試しに、グラフィックスカードを上位版となる「GeForce RTX 5080 Founders Edition」(グラフィックスメモリは16GB)に換装した場合、どこまでフレームレートが向上するのかを見てみよう。
| モンスターハンターワイルズのフレームレート(GeForce RTX 5080) | ||
|---|---|---|
| 設定 | 平均 | 1% Low Average |
| 4K/ウルトラ | 111.7 | 65.1 |
| 4K/ウルトラ/RT:低 | 103.7 | 61.3 |
| 4K/ウルトラ/RT:高 | 103.8 | 60.2 |
平均フレームレートの差を見ると、やはり15fps前後の上昇が見られた。1% Low Average側も5fps以上上昇している。数値ではそこまで大きく伸びていないように見えるが、4K/ウルトラという設定だったためというのもある。
そして、今回は条件を統一しているが、より新しい世代のGeForce RTX 50シリーズにはDLSS MFGもある。新旧世代が同じ値段で並んでいたら、当然新世代モデルの方が良い。実際には価格や入手しやすさなども関連してくるが、将来的なアップグレードパスが用意されているのは心強い。
最後に3DMarkとPCMark 10のスコアも紹介しておこう。このPCがどれだけ強力スペックなのか伝わるはずだ。また、レビューサイトに掲載されるスコアとの比較にも活用してほしい。
| 3DMarkスコア | ||
|---|---|---|
| テスト項目 | GeForce RTX 4080 | GeForce RTX 5080 |
| Speed Way | 7433 | 8941 |
| Steel Nomad | 6666 | 8100 |
| Port Royal | 18273 | 22205 |
| PCMark 10 Extendedスコア | ||
|---|---|---|
| テスト項目 | GeForce RTX 4080 | GeForce RTX 5080 |
| Overall | 14304 | 15254 |
| Essentials | 11470 | 11962 |
| Productivity | 12243 | 12084 |
| Digital Content Creation | 16468 | 21181 |
| Gaming | 43624 | 47781 |
今回はMAG PANO 100R PZを中心に、モンスターハンターワイルズを4K/ウルトラ画質で遊べるPCを組んでみた。そのMAG PANO 100R PZだが、まずは見た目のゲーミング感を推したい。
シンプルなデザインのケースも人気だが、アシンメトリーな“ザ・ゲーミングPC”というデザインでトレンドのピラーレスと、ここに心をつかまれる人は結構いると思われる。
天板がフラットじゃない……確かに実用重視ならフラットの方が良いが、ゲーミングPCの見た目に生活感が出てしまう。ならば絶対にモノが置けない傾斜があっても良いではないか。ハイエンドなゲーミングPCを組むなら、王道スタイルを貫くのも有りだ。
そして肝心なところだが、今回組んでみて感じたところをお伝えしよう。最初に挙げられるのは、ツールフリー箇所の多さだ。もちろん、各パーツの固定もあるからドライバーなしに組むことはムリだが、外装などが簡単に外せ、内部もケーブルマネジメントドアがツールレスなのでパカッと開けられる。いちいちドライバーを持ち替えなくてよいというのは作業がスムーズだった。
また、両側面に天面、前面が取り外せるため、内部に手を差し伸べるのがストレスなく行える。仮に搭載可能な最大長のグラフィックスカードを組み込むにしても、ピラーレスで前面も取り外せるMAG PANO 100R PZなら、苦労することなく組み込みできるだろう。
同様にケーブル配線も楽に行える。それというのも広い裏面配線スペースがあるためだ。PROJECT ZERO マザーボードも対応可能だし、個人的には豊富なシャドーベイも好印象だった。
一方、モンスターハンターワイルズの性能についてグラフィックスカード次第ではあるが、4K/ウルトラを狙う人は今回の構成が参考になるだろう。GeForce RTXなら40シリーズ、50シリーズの80クラス以上がお勧めだ。
MAG PANO 100R PZが比較的大きなミドルタワーということもあり、サイズが大き目のグラフィックスカードの方が良い。そしてARGB LEDをファン面に搭載している方が“映える”。本記事が参考になれば幸いだ。
「モンスターハンターワイルズ ベンチマーク」は、カプコンのWindows PC向けベンチマークテストアプリだ。
アプリを実行すると、描画時の平均フレームレートと共に全体パフォーマンスをスコアとして表示される。手持ちのPCがモンハンワイルズを快適に利用できるのか、どのような設定にするといいのかなどの目安として活用したい。
なお、米Valveのゲームアプリストア「Steam Store」のゲーム本編の商品ページを通して公開されており、ダウンロード/実行するには「Steamアカウント」と「Steamアプリ」が必要だ。
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