自作PCの新たな選択肢として登場した裏配線モデル。そのCoolな見た目を実現する、エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)の「PROJECT ZERO」シリーズ最新モデルをチェックした。
YouTuberや動画配信者の映像を見るまでもなく、もはやPCはただの箱ではなく“魅せる”インテリアにもなりうる。従来は黒一色だったPCも、最近はホワイトモデルがすっかり定着し、ガラスを使ってケースの中身が見えるモデルが増えてきた。
そのような中で、こだわりの自作PCのトレンドはさらに一歩進み、あえてケーブルを見せない、見た目がシンプルな“裏配線モデル”が登場して話題を集めている。
今回は、その裏配線に対応したエムエスアイコンピュータージャパン(MSI)の「Project Zero」(PZ)シリーズに注目したい。
MSIのPROJECT ZEROシリーズは、2024年から登場した同社の裏配線対応モデルで、対応のマザーボードやPCケースなどが多数用意されている。一度でも自作デスクトップPCを組んだ人は分かると思うが、PCケース内はとかくケーブルが多くはい回っている。
電源ユニットからは太いものから細いものまでさまざまなケーブルが出る一方、冷却ファンやARGBのケーブル、さらにはSATAケーブルや電源スイッチ関連、USBやサウンドなど細くて長いケーブルが多数ある。それらは狭いケース内にみっちりとあり、きちんと束ねていかないと見た目だけでなくエアフローの妨げにもなる。
そういった悩みを一気に解決してくれるのが、裏配線モデルの大きな特徴だ。これまでは表側に出ていたマザーボードの電源コネクターやスイッチコネクター、ファンコネクターなどが裏面にいくため見た目がシンプルになり、ライティングなどの見栄えがグッと良くなる。
加えて、これまでケース内部の奥でシルク印刷が見づらく、刺しにくかったコネクターがマザーボードの裏側で手元近くにくるので、組み立て作業をスムーズに行えるのもメリットだ。ケーブルの配線も無理なく裏側にまとめられるためケーブルを束ねやすく、エアフローの改善という視点でも有益だろう。
それでは早速、PROJECT ZERO対応製品のラインアップを見ていこう。MSIの裏配線対応モデルは下記の通りで、AMDとIntelそれぞれに対応したマザーボードが用意されている。
ATX対応モデル
microATX対応モデル
B650M PROJECT ZERO/B760M PROJECT ZERO
microATX対応モデル(ピラーレスデザイン)
ATX対応モデル(ピラーレスデザイン)
MAG PANO 100R PZ/MAG PANO 100R PZ WHITE
ATX対応モデル(高エアフローデザイン)
MPG VELOX 300R AIRFLOW PZ/MPG VELOX 300R AIRFLOW PZ WHITE
裏配線マザーボードの初期モデルは、型番にずばりPROJECT ZERO(Z790 PROJECT ZEROなど)とあったが、新しいZ890モデルからPCケースと同様に通常型番にPZを足す形で製品の立ち位置が分かりやすくなった。
今回取り上げる「PRO Z890-S WIFI PZ」は、スタンダードなPROシリーズに属するため価格面でも手が届きやすいグレードになっている。
MSIでは、ゲーマー向けのグレードとしてハイエンドで人気のあるACEモデルを擁する「MEG」(MSI Enthusiast Gaming)シリーズ、アッパーミドルで主力のCARBONモデルを擁する「MPG」(MSI Performance Gaming)シリーズ、同じアッパーミドル(気持ちミドル寄り)で少しライティングを抑えて人気のTOMAHAWKモデルがある「MAG」(MSI Arsenal Gaming)シリーズがあり、今後はそれらのモデルにも”PZ”が付いたモデルが登場するのではないだろうか。裏配線モデルの選択肢が増えてくれるのは、悩ましくもうれしいポイントなので期待したい。
ここまではMSIの裏配線モデルについて見てきたが、早速最新のマザーボードとPCケースを使って、裏配線仕様のPCを組んでみよう。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2025年6月25日