裏配線モデルって知ってる? 自作初心者にもお勧めしやすいMSIの「PROJECT ZERO」シリーズを試した分かったこと(1/3 ページ)

自作PCの新たな選択肢として登場した裏配線モデル。そのCoolな見た目を実現する、エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)の「PROJECT ZERO」シリーズ最新モデルをチェックした。

PR/ITmedia
» 2025年06月02日 10時00分 公開
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 YouTuberや動画配信者の映像を見るまでもなく、もはやPCはただの箱ではなく“魅せる”インテリアにもなりうる。従来は黒一色だったPCも、最近はホワイトモデルがすっかり定着し、ガラスを使ってケースの中身が見えるモデルが増えてきた。

 そのような中で、こだわりの自作PCのトレンドはさらに一歩進み、あえてケーブルを見せない、見た目がシンプルな“裏配線モデル”が登場して話題を集めている。

 今回は、その裏配線に対応したエムエスアイコンピュータージャパン(MSI)の「Project Zero」(PZ)シリーズに注目したい。

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード 今回利用した、エムエスアイコンピュータージャパンの裏配線対応最新モデル(PCケースとマザーボード)とPCパーツ

PROJECT ZEROシリーズとは? 裏配線モデルの大きなメリット

 MSIのPROJECT ZEROシリーズは、2024年から登場した同社の裏配線対応モデルで、対応のマザーボードやPCケースなどが多数用意されている。一度でも自作デスクトップPCを組んだ人は分かると思うが、PCケース内はとかくケーブルが多くはい回っている。

 電源ユニットからは太いものから細いものまでさまざまなケーブルが出る一方、冷却ファンやARGBのケーブル、さらにはSATAケーブルや電源スイッチ関連、USBやサウンドなど細くて長いケーブルが多数ある。それらは狭いケース内にみっちりとあり、きちんと束ねていかないと見た目だけでなくエアフローの妨げにもなる。

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード 一見したところ、普通の自作デスクトップPCと思われるかもしれないが、外観もケースの中身も見た目がシンプルでケーブルが少なく、ライティングが際立つのが裏配線モデルのアドバンテージだ

 そういった悩みを一気に解決してくれるのが、裏配線モデルの大きな特徴だ。これまでは表側に出ていたマザーボードの電源コネクターやスイッチコネクター、ファンコネクターなどが裏面にいくため見た目がシンプルになり、ライティングなどの見栄えがグッと良くなる。

 加えて、これまでケース内部の奥でシルク印刷が見づらく、刺しにくかったコネクターがマザーボードの裏側で手元近くにくるので、組み立て作業をスムーズに行えるのもメリットだ。ケーブルの配線も無理なく裏側にまとめられるためケーブルを束ねやすく、エアフローの改善という視点でも有益だろう。

 それでは早速、PROJECT ZERO対応製品のラインアップを見ていこう。MSIの裏配線対応モデルは下記の通りで、AMDとIntelそれぞれに対応したマザーボードが用意されている。

マザーボード

ATX対応モデル

PRO Z890-S WIFI PZ

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード PRO Z890-S WIFI PZ 裏配線対応の最新モデル「PRO Z890-S WIFI PZ」

microATX対応モデル

B650M PROJECT ZEROB760M PROJECT ZERO

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード PRO Z890-S WIFI PZ B650M PROJECT ZERO
エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード PRO Z890-S WIFI PZ B760M PROJECT ZERO

PCケース

microATX対応モデル(ピラーレスデザイン)

MAG PANO M100R PZ

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード PRO Z890-S WIFI PZ MAG PANO M100R PZ

ATX対応モデル(ピラーレスデザイン)

MAG PANO 100R PZMAG PANO 100R PZ WHITE

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード PRO Z890-S WIFI PZ MAG PANO 100R PZと同WHITE

ATX対応モデル(高エアフローデザイン)

MPG VELOX 300R AIRFLOW PZMPG VELOX 300R AIRFLOW PZ WHITE

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード PRO Z890-S WIFI PZ MPG VELOX 300R AIRFLOW PZと同WHITE

 裏配線マザーボードの初期モデルは、型番にずばりPROJECT ZERO(Z790 PROJECT ZEROなど)とあったが、新しいZ890モデルからPCケースと同様に通常型番にPZを足す形で製品の立ち位置が分かりやすくなった。

 今回取り上げる「PRO Z890-S WIFI PZ」は、スタンダードなPROシリーズに属するため価格面でも手が届きやすいグレードになっている。

 MSIでは、ゲーマー向けのグレードとしてハイエンドで人気のあるACEモデルを擁する「MEG」(MSI Enthusiast Gaming)シリーズ、アッパーミドルで主力のCARBONモデルを擁する「MPG」(MSI Performance Gaming)シリーズ、同じアッパーミドル(気持ちミドル寄り)で少しライティングを抑えて人気のTOMAHAWKモデルがある「MAG」(MSI Arsenal Gaming)シリーズがあり、今後はそれらのモデルにも”PZ”が付いたモデルが登場するのではないだろうか。裏配線モデルの選択肢が増えてくれるのは、悩ましくもうれしいポイントなので期待したい。

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード MSIのIntel Z890チップセット搭載マザーボードのラインアップ。シリーズごとにグレードが異なる

 ここまではMSIの裏配線モデルについて見てきたが、早速最新のマザーボードとPCケースを使って、裏配線仕様のPCを組んでみよう。

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