サイズも時間もコンパクトに! クリエイティブシーンでも活躍する「Lenovo ThinkStation P3 Tiny Gen 2」の実力をマルチクリエイターがチェック(1/2 ページ)

クリエイターや3D CAD設計者の使うPCやワークステーションは大きい――そんなイメージを抱いていないだろうか。レノボ・ジャパンの「ThinkStation P3 Tiny Gen 2」は、片手で持てるコンパクトサイズながら、パワフルな性能を持つデスクトップワークステーションだ。 その実力を、マルチクリエイターでアドビ公式インストラクターも務める大倉照結氏がチェックする。

PR/ITmedia
» 2025年12月18日 10時00分 公開
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  3D CAD設計や高解像度の写真/動画編集、さらにはVTuber活動やVRコンテンツの利用――。現代はさまざまな用途で、より高いスペックのPCやワークステーションが求められるが、実際に導入するとなると「一体どれを選べば良いのか」と悩んでしまうケースは少なくないはずだ。

 大手PCメーカーのレノボ・ジャパンでは、各自のニーズに合うPC/ワークステーション選びの一助となるようなウェビナーを随時開催している。先日も、同社の川端亮太郎氏(ワークステーション&クライアントAI事業部 Business Development Manager)、井関博幸氏(eコマース事業本部 SMB Demand Generation Manager)と、マルチクリエイターでアドビ公式インストラクターの大倉照結氏の3人が登壇する「“本気の制作”を支えるレノボのワークステーション徹底解説」というウェビナーが開催された。

 このウェビナーでは、普段からレノボの「ThinkStation P3 Tiny Gen 2」を使ってクリエイティブ活動をしているという大倉氏によるデモと、それを踏まえたPC/ワークステーションの選び方の“コツ”が紹介された。この記事では、その“要点”をお伝えする。

井関氏、大倉氏、川端氏 本ウェビナーの登壇者(左から井関氏、大倉氏、川端氏)
主役 今回のウェビナーの主役「ThinkStation P3 Tiny Gen 2」

クリエイティブ作業を時短するポイントは?

 大倉氏は20年以上に渡りアドビ公式インストラクターとして活動するかたわら、俳優/日本舞踊家/ナレーター/料理研究家/デザイナーとしても活躍している。それだけに、いかに作業効率を向上していくかという点には苦慮してきたという。

 そんな中で出会ったのが、今回のウェビナーの主役でもあるThinkStation P3 Tiny Gen 2だという。ThinkStation P3 Tiny Gen 2は、作業効率の改善にどう役立ったのだろうか?

「Adobe Premiere Pro」のAI編集がサクサク動く

 プロも利用する動画編集アプリ「Adobe Premiere Pro」では、動画内のセリフを字幕として「文字起こし」する機能を内包している。通常、この文字起こし作業はインターネットに接続していないと使えないが、あらかじめプラグインを組み込むことでオフラインでも正確に行える。オフラインでの文字起こしは、情報漏えいリスクを避けたい機密情報などを含む業務上の動画を編集する際にも役立つ。

 今回のウェビナーでは、動画のオフライン文字起こしを行った後、シーケンス編集と翻訳を“一気に”行うデモンストレーションが披露された。ThinkStation P3 Tiny Gen 2を使うと、この一連の流れがサクサクと進む

文字起こし Adobe Premiere Proの生成AI機能を使って、動画の文字起こしからシーケンス編集を一気に行う
あっという間に文字起こし 約45分の動画に対して、あっという間に文字起こしができた

 起こされた文字は、キャプションとしてそのまま利用できる。他の言語に翻訳したり、フォントの種類やサイズ/デザインを変えたり、囲みを入れたりするのもスイスイ進む。

 とはいえ、キャプションのフォント変更を都度行うのは時間がかかる。そこで使いたいのが「スタイル」機能だ。新規のスタイルとしてフォントのサイズやデザインなどを登録しておけば、それをトラック全体に一括反映できる。

よく使うものを登録 よく使うキャプションの設定を「スタイル」として登録しておけば、トラック全体にすぐ反映できる

 大倉氏はこのデモを振り返り、「文字起こしから翻訳、キャプションの全体への変更までがあっという間に行えた」と語る。

 Premiere Proには文字起こしやキャプションの翻訳の他、「フィラーワード語間削除」「オートリフレームシーケンス(シーケンスの縦横比の変更)」「映像分析」「オブジェクト選択」「生成拡張(動画の尺延長)」「BGMの尺調整」といった機能も備えているが、これらはアドビの生成AI「Adobe Firefly」を活用している。

 生成延長は「あと少し尺を伸ばしたいが、撮影データはここまでしかない(尺が足りない)」という場合に有効な機能だ。今回のウェビナーでは「浜辺を駆けている馬たちの動画の尺を5秒ほど延ばす」という事例が紹介された。

 大倉氏は「動画の生成拡張は(本来)少し時間のかかる作業だが、(ThinkStation P3 Tiny Gen 2では)少し待っている間に終えることができた」と語った……と、その間に尺の延長が完了した。「Adobe Fireflyで生成したものは、商業利用が可能なので、ビジネスでも使ってもらうことができる」と、業務用途を検討する人にとっての安心材料も付け加えた。

 大倉氏は、ThinkStation P3 Tiny Gen 2を使うと驚くほど早く処理できる便利機能として、新しく実装される「オブジェクトマスク」を紹介した(ウェビナーの開催時点ではβ実装だった)。

 オブジェクトマスクは動画内の人物などを切り抜いて、好みの背景を重ねられるというものだ。従来、このような処理は「Adobe After Effects」といった別のアプリで行うことが一般的で、大倉氏は「作業そのものに時間のコストがかかる上に、高性能なPCが必要という意味で経済的なコストもかかる」と説明した上で、「(今後は)Premiere Proの中であっという間に、しかもThinkStation P3 TinyシリーズならノートPCで作業するよりも手早く、私も驚くほどの速さで行える」と、その有用性を強調した。

 大倉氏がデモ用に用意したのは、広場でスケートダンスをしている女性の動画だ。背景と似た色のボトムスを着用している上、動きが早いのでマスキングするのが難しそうだ。しかし、Premiere Proのオブジェクトマスクを使うと、あっという間に人物を認識してマスキングしていた。最初は選択範囲に入っていなかったスケートボードも、微調整をすることですぐに範囲におさめられていた。

 後は、合成したい背景などを載せればOKだ。

新機能 オブジェクトマスクを使うと、選びにくいオブジェクトを簡単にマスキングできる。ThinkStation P3 Tiny Gen 2なら、本当にあっという間だ

 大倉氏は「(同じことを)ノートPCでも行ったが、選択した状態ではカクカクしてしまい再生がうまくいかないことがあった。しかしThinkStation P3 Tiny Gen 2ではこんなに軽やかに動くし、マスク自体もあっという間に行えた」とした。

「Photoshop」「Illustrator」でも時短に

 デモンストレーションでは、同じアドビの「Photoshop」「Illustrator」の時短についても紹介された。

 Photoshopでは、先日正式機能として実装された「調和」機能が紹介された。これは2つ以上の画像を合成した際の“違和感”を、生成AIの力を使って軽減するものだ。

 調和では、生成パターンが3つ同時に生成される。その中から好みのパターンを選ぶこともできるし、どれも気に入らない場合は再生成を指示することもできる。もちろん、トーンカーブを使って色味を自動調整することも可能だ。

 いずれにしても、全部手動でやるよりも手間が省けることは事実だ。

浮いている 単純に合成すると2人が“浮いてしまう”
そこで調和 そこで「調和」機能を使うと、生成AIが背景とのバランスを取って影をつけ加えたり、色味を調整したりしてくれる。3パターンが同時に生成されるので、好みのものを採用することもできるが、気に入らない場合は再生成を指示したり、出力されたパターンをベースに手動調整したりすることも可能だ

 Illustratorでは、現在βアプリでテスト中の「ターンテーブル」機能が紹介された。これは1枚のベクターイラストを“回転”すると見えるであろうものを生成AIで見せてしまおうというものだ。

 これをうまく使うと、ベクターイラストの“別角度カット”をいちいち自分で作らなくても済むようになる。

ターンテーブル Illustratorのβ版に実装されている「ターンテーブル」を使うと、ベクターイラストの描画していない部分を生成AIが想像して描画してくれる。このパターンの場合、右側にターンテーブルを適用しており……
回転 回転させると描画していない部分を生成AIが補完して描画してくれる

 テキストの3D化のデモンストレーションも行われた。大倉氏は「3Dデータはマシンパワーを使うため、少し角度を変えるだけでも待ち時間が生じるものだが、ThinkStation P3 Tiny Gen 2であればそういった問題もない。デザインを作成するときには、いくつもの試行錯誤を伴うので、スピーディーに変えられるのは作業効率アップにつながる」と解説した。

 また、ターンテーブル機能についても「製造系の設計をしているのであれば、ハイスペックなPCを使っていると思うので、ぜひ活用してもらいたい」と述べた。

ThinkStation P3 Tinyのパワフルさはクリエイター以外にも役立つ?

 大倉氏が最後に紹介したのは、「Adobe Acrobat Pro」のアドオンである「Acrobat AI Assistant」だ。これを使うと、生成AIが長いPDF文章を要約したり、ユーザーからの内容に関する質問に回答したりしてくれる。

 図表入りのPDFファイルでも内容をしっかりと把握/分析してくれるので、「文章の全体傾向を知りたい」「内容を分析したいけれど、時間を長く取れない」という人にお勧めだ。

 なお、Acrobat AI AssistantはPDFファイルの内容“だけ”を見ているので、いわゆる「ハルシネーション」も起こりにくいという。

統計資料 PDFで作られた統計資料に関する質問もできる

 デモンストレーションで使用したThinkStation P3 Tiny Gen 2について、大倉氏は「高い堅牢(けんろう)性や操作性、パフォーマンスの良さが、動画編集者だけでなく、配信者、VTuber、VRアーティスト、ゲーム開発、設計/製造、3Dデザインなどを行っているさまざまな人に役立つと思う」と感想を語り、自身のセッションを締めた。

ThinkStation P3 Tiny Gen 2を使うと良い人たち 「ThinkStation P3 Tiny Gen 2はいろいろな人に適する」というのが、大倉氏の結論だ
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提供:レノボ・ジャパン合同会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2025年12月31日